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『フリースタイルダンジョン』でも活躍する、沖縄出身のラッパー・CHICO CARLIT待望の1stアルバム『Carlito’s Way』が12月7日(水)に発売された。。アルバムの話はもちろん、自身の生い立ちやこれまでの道のりについてもインタビュー。

《2016バロンドール最有力候補のマイクロフォン担当》。これは沖縄出身のラッパー・CHICO CARLITOが、今年2月に発売されたKEN THE 390の『真っ向勝負』というアルバムの同タイトル曲にフィーチャリングした際のリリックだ。弱冠22歳(当時)の超大型ルーキーのその言葉が決してブラフでなかったことは、CHICO CARLITOの今年一年の精力的な動き、そして12月7日(水)に発売された待望の1stアルバム『Carlito’s Way』によって証明されるだろう。

ラップを始めてわずか3年でフリースタイルバトルの全国大会・<UMB(ULTIMATE MC BATTLE)>で優勝、そして人気沸騰中の『フリースタイルダンジョン』に“モンスター”としてレギュラー出演。今年はコンスタントに音源も制作し、ついに1stアルバムまで辿り着いた。

順風満帆——傍から見ればそうなのかもしれない。ただし、ここへ至るまでにCHICO CARLITOが乗り越えてきたHIPHOP街道は、決して平坦なものではなかった。彼が『Carlito’s Way』で表現したものとは? 12月某日、B-BOYの聖地・宇田川町で、アルバムの話はもちろん、自身の生い立ちやこれまでの道のりについても語ってもらった。

Interview:CHICO CARLITO

【インタビュー】 沖縄発の“オリオン”CHICO CARLITOが1stアルバム『Carlito’s Way』で繋げた過去・現在・未来

——1stアルバム『Carlito’s Way』、聴かせていただきました。最初に聴いた時の率直な感想は、「USの王道1stアルバム」のようだなと思いました。それも“超新星”的なラッパーが出てきたときの1st。

嬉しいっすね。1stは特に自分の地元・沖縄のことを歌いたかった。ただ俺のイメージ的にも、みんなが想像してるより明るい曲が少ないと思います。自分の明るい面しか知らない人からしたら、少し面食らうかもしれません。

——自らの名を冠したリード曲(“C.H.I.C.O”)があって、沖縄を歌う曲が続き、“Skit”を挟んで徐々に内地のトピックへ……という流れですが、まずあの“Skit”は秀逸ですね。

みんなそう言ってくれるんですよね。まああれはプルルル……っていうのも実は全部自分で言っていて。ホントはLINEの音を入れようとしたんですけど、仮でプルルル……ってやってみたら、俺思ったより上手くて。あれは自分の日常が移り変わっていく感じをわかりやすく作れたと思います。自分のことをよく知ってる人ならなおさら「あの時そうだったよなー」って感じてもらえるかなと。

C.H.I.C.O./ CHICO CARLITO

【インタビュー】 沖縄発の“オリオン”CHICO CARLITOが1stアルバム『Carlito’s Way』で繋げた過去・現在・未来

——2015年の<UMB>で優勝された後、「来年は音源制作に集中する」ということを仰っていました。また先日もTwitterで「今年中にアルバムを出すと言っていて……」と書いているのを拝見しました。アルバムの制作が始まったのはいつ頃ですか?

レコーディングは6月下旬か7月頭ぐらいに始まって、9月ぐらいには完成してました。でも実際レコーディングが始まるまで、2、3曲しかリリックが書けてなくて。1回レコーディングしたら、次に録るものがないわけですよ。だから録って、書いて、録って、書いて……の繰り返しで、大変なところもあったけど楽しかったですよ。

——フィーチャリングのラッパーや、トラックメイカーはどのような基準で選びましたか?

アルバム全体のイメージは早い段階で出来ていて。MIXしてもらう人にもここまでは沖縄(の話)で、ここからは内地(の話)で……っていう流れを最初に聴いてもらって、レコーディングしました。その段階で足りてなかったのは、D.D.Sさんとの曲(“Champ Roots”)とかですね。フィーチャリングは、自分がやってるユニット・Bang Da RhythmのTENGGとARISTO以外は、沖縄の先輩です。トラックを作ってくれたJ-TAROやOsurek Bertopは俺らがいつもいっしょにやってるメンツだし、Sweet Williamも元々の知り合い。しいて言えばOlive(Oil)さんだけは面識がなかったですけど、RITTOさんとやるなら絶対Oliveさんって自分の中で決めてました。それでRITTOさんの所属する「赤土」にオファーしたら、その日の夜に電話が掛かってきて。そしたらたまたまOliveさんといっしょにいて、「『フリースタイルダンジョン』でお前のやつ見てたよ」って。「まじっすか!? いっしょに曲やりたいです」って言ったら「いいよ。じゃあOliveに代わるね」って感じで決まりました。

Orion’s belt ft. RITTO/CHICO CARLITO Beats by

——成るべくして成ったメンツだったんですね。あとリリックに関してですが、「沖縄から愛を言う」「内地にないだろこんなノリ」といった沖縄をレペゼンするものがある一方で、「俺の身体に米軍の血」「背筋が伸びるほど根深かったバックボーン」といった、自身が背負うものへの葛藤のようなものも感じました。

俺は19(歳)で沖縄を出たんですけど、それまでは一切、東京のことを知らないわけじゃないですか。東京は日本のど真ん中、首都ですし、初めて来た時は電車の乗り方すら知らなかった。別に引け目は感じてないんですけど、いざそこに飛び込んでみた時に、感じるものは必ずあるわけで。そうなった時に、また少し違う角度で自分の地元だったり、自分のことだったりを見られるわけですよ。俺はずっと沖縄にいてもよかったし、別に内地に知り合いがいたわけでもない。ただ絶対に一度は沖縄を離れたいと思ってて。それは沖縄を捨てるとかじゃなくて、沖縄に“戻る”ために一回離れたかったんです。違う確度から沖縄、そして自分自身を見たかった。だからそういう部分がリリックに現れているのかもしれません。

Yuji ”Rascal” Nakamura

Yuji ”Rascal” Nakamura

メッセンジャー/編集者/ライター

編集プロダクションで4年間勤務後、突如メッセンジャー(自転車便)の世界へ。5年間東京の街を走った後、現在は仕事としてのメッセンジャーからは一線を引き、雑誌・WEBメディアなどでの編集・執筆に携わる。”Messenger as a lifestyle”をテーマにのらりくらり活動中。

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