敏腕ミュージシャンではないから、
音楽が好きというところでないと会話が出来ないんです

––––引き合いとして正しいのか分からないですけど、エリオット・スミスがメランコリックなだけじゃなく多面的に捉えられるように、Curly Giraffeも聴く人によって音楽の解釈が変わる気がします。

僕も大好きです、エリオット・スミスは。エリオット・スミスなんかは特にドロドロしたものを感じるけれども、そうではない部分も彼の魅力というかね。その匂いみたいなものは自分の音楽の要素にもありますね。

––––ちなみに今作では鍵盤に堀江博久が参加していますけど、9月13日(土)に渋谷WWWで行なわれるワンマンライブでは、堀江さんに加えて、ドラムに恒岡さん、ギターに名越由紀夫さんのサポートが決まっていますよね。

やっぱり、好きなことしかやっていないから周りにいるのもそういう人たちになってくるんですよ。そうなると会話が必要なくなってきて、空気でわかるというか。もちろん全然関係のない人たちとやることも刺激にはなるんだけど、Curly Giraffeに限っては、そこはあまり求めていなくて。前のツアーでは太一くんにドラムを叩いてもらっていたけれど、彼とは世代が違っても共通言語を沢山持っていて、お互いで嗅ぎ分けることができるから。
【インタビュー】Curly Giraffeが語る紆余曲折―自分らしさを濃く表現すれば、それが個性と新しさになる intervie140804_culrygiraffe__0683
––––世代は違っても共通言語があると、世代ごとの解釈で同じことを話せるのが面白いですよね。

そうそう。共通しているのは音楽が大好きということで、それがあれば会話できる。これは若い子に限らない話だけど、音楽をやっているにもかかわらず、中にはあまり音楽を好きじゃないでしょう?という人もいるからね。ただ、それはいけないということではなく、楽器を弾くのが好きな人と音楽を好きな人はまた別だということであって。僕なんかは敏腕ミュージシャンではないから、音楽が好きというところでないと会話が出来ないんです。テクニカルな部分での会話はゼロではないけど、そこが全面の会話に入っていくと、しょぼんとなってしまう(笑)。

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