このシリーズをキッカケに再び多くの人にジブリを観返してもらいたい

――ちなみにDAISHIさんの思うジブリ像を教えて下さい。

ジブリの映画ってどの作品を観ても一貫してそれぞれに時代を反映したメッセージはありつつも、どれも観終わると気持ちがリフレッシュされたり、リセットされたりして、また新しい自分を見つめ直せるところや日本の良さを再発見できたりすると思うんです。浄化作用とでも言うか。心も動かされるし。観終わった後、なんか親切にしてあげたくなったり。なので、この『1』や『2』から入った方にも、聴き終わった際には、ジブリの映画を観たくなってもらいたくて。このシリーズをキッカケに再び多くの人にジブリを観返してもらいたいんです。ホント、ジブリの映画には色々な作用や効用がありますからね。

――DAISHIさんが最も好きなジブリ作品って?

1番はつけられないですけど、『天空の城ラピュタ』、『となりのトトロ』、『千と千尋の神隠し』が3強で、プラス大人になってから好きになった『耳をすませば』ですね。これらは自分の中で、どれも甲乙つけがたく、どれも1番なんです。

――今回はジャケット写真やブックレットの写真も非常にそれぞれの楽曲内容とぴったりですね。映画の一場面をそれぞれ切り取ったようです。

実はこれジャケットも含め、全て自分で撮ったものなんです。

【インタビュー】DAISHI DANCEの思うジブリ像とは? 『the ジブリ set2』インタビュー! music131219_daishidance_jk

――えっ!?

「OLYMPUS OM-D」ってカメラをずっと使っていて。それが凄く良いんです。実は今年(2013年)の9月に出した自分のアルバム(『NEW PARTY!』)の写真類も全て僕が屋久島に行って撮ったんですけど。今回はこの作品のために、各ジブリ映画の舞台になっている場所や、象徴的なもので今残っているもの、それぞれの作品のモデルになったと言われているところを巡って撮りました。ジャケットの写真も羽田から札幌に向かう飛行機の中から撮ったんです。飛行機の中でも僕、カメラは足元に置いていて、見事な入道雲があったんでパシャッと。今までも何度もトライしたんですけど、偶然にタイミングよく理想の写真が撮れました。

――どの写真からも非常に生命力や息遣い、今にも物語が始まりそうなリアリティや活き活きさを感じます。

是非聴きながら眺めて欲しいですね。

――楽曲から感じた生命力や自然との調和が、ここにきてまた作品全体に結びつきました。前作はCDショップやダンスミュージック専門店以外にも、いわゆるヴィレッジ・バンガードさん等の幅広い人が集うお店でも爆発的に売れましたね。

嬉しかったですね。あの作品を機に、自分のオリジナル作品を聴いてくれた方も沢山いたし、未だに初対面の方からは「ジブリ持ってます。」と言われる機会も多いですからね。

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