同じアルバムの音からサンプリングしているということは、
新しい試みなんじゃないかなと
–––剥き出しの音楽、という感じがありますね。
NA うん、まさに。そんな感じですね。
Rie でも本人たちはクリーンっていう。
NA そういうことを言えば言うほど疑われちゃうよ(笑)。
–––こうやって話していると、本人たちはいたって自然体ですけど、クリエイター気質の二人は一つひとつのアウトプットに対して、かなりデリケートな印象があるんです。
NA 人と比べたことがないので、はっきり分からないですけど、制作で迷うことはないですね。
Rie トラックを作る速さって、だいたいどのくらいで出来るの?
NA 曲によりけりだけど、1曲に2日かな。
–––新譜タイトルの中で難産だったのはありますか。
NA 4曲目“hope-lab”ですかね。
–––ジェイムス・ブレイク的なオートチューンがかかっている曲ですね。
NA あれは3曲目のヴォーカルを持ってきていて。
Rie 他からサンプリングせず、自分たちのアルバム、しかも同じアルバムの音からサンプリングしているということは、新しい試みなんじゃないかなと。
NA この曲に全部の曲の要素が入っているので、それを組み合わせていくのは時間がかかりましたね。
–––じゃあ最後に出来た曲なんですね。
Rie 4曲目と9曲目“Hog_T W O S”がインスト的になっているというコンセプトは、NAOTOさんの意向で、アナログレコードとして、A面の終わりとB面の終わりを告げたかったそうです。
NA おっしゃる通り(笑)。
Rie 実際にアナログ盤も作る予定です。ホームページとかライブ会場とかで販売します。
–––あぁ、なるほど。実は4曲目と9曲目にインタールードとアウトロが置かれているのは、アナログを意識しているんだろうなと思っていたんです。ちなみに、アートワークに缶バッジを使っていますよね。
NA わざわざ作って、真上から撮ったものですね。
–––缶バッジも「youth」感、あるいはアナログ感につながりますか。
NA 今回はミニマルな要素の多い曲が幾つかあるんです。淡々としていて、ちょっとずつ同じ音がループして量産されていくという印象があったので、ジャケットもそういったミニマルな感じを出したいなと。金太郎飴でもよかったんですけど、さすがにそれは和すぎるということで(笑)。他に何かないかなと探していくなかで缶バッジになりましたね。
–––バッジは一つひとつをプレスして大量生産するものですよね。物販にもつなげられたらいいですね。
Rie いいかも!
NA うん。それぞれのバッジを作ったので、その写真がブックレットに印刷されている感じですね。