――中田ヤスタカさんに対してはどんな印象をお持ちですか?
藤原 トラックメイカー的な印象が強いですね。クラブミュージックを歌謡界に持ち込んだ人というイメージがあります。それは、僕らの世代がみんなやろうとしてもできなかったことだと思うんです。本人の力もあるし、時代的なのもあるし、タイミング的なものもあると思うんですけど、うまく合致したんでしょうね。
――でもヒロシさんの小泉今日子さんのお仕事とか、きゃりーとも通じるところがあるかなと思ったり。
藤原 小泉さんのときはすでに売れていて余裕があって、僕がやることによってメジャーから良い意味でアンダーグラウンドにも落とす役割だったと思うんですよね。違うこともやるよという。でも中田くんとかは違いますよね、ゼロからメインストリームにコアを持っていく役割で。そこが大きく違うところだと思ってます。だから僕は実は楽な仕事をしていたんですよ。
――それはとても興味深いですね。
中川 でも、ヒロシさんって0から1を作られる方だなというイメージがすごくあります。僕もすごくそこが大事だなと思ってます。誰かの真似をしたり、誰かのレールに乗っていたらその人は上にいけないなと思っていて。
藤原 僕は0からいけるかもしれないんですけど、100が到達点だとしたら15くらいまでしかいけないんですよ。そこから先には誰かに行ってもらわないといけないタイプ。でも〈ASOBISYSTEM〉は会社として100まで持っていけるチームなんですよね。
中川 ありがとうございます。今会社の平均年齢が25、26歳なんですよ。でもこれからどんどん年を取っていくと思うので、それでも変わらずに自分らで楽しいことをやれるっていうのが一番理想です。そこを追求していきたいと思ってます。
text&interview by fukuryu(music concierge)
photo by 横山マサト
Release Information
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