——アルバムで描かれている「都市」は実際のロンドン? それとも理想のロンドンなのかな?
アンディ 僕はイースト・ロンドンに住んでいるけど、いわゆる住宅街なんだ。そんなに遠くない場所にもっと市街地というか、クリエイティブなエリアもあって、沢山のアーティストが暮らしている。そういうところに夜遅い時間に繰り出していくイメージなんだ。実際は、ジェームスはそのエリアにミュージシャン3人と一緒に住んでいるしね。
ジェームス そうだな、どうなんだろう……。僕らの音楽は、夜に車の窓を開けながら、街をドライブしている感じを表していると思うんだ。そういう意味ではどんな街も表現できるんじゃないかな。もちろん、東京もね。実際、ロンドンよりずっといいと思うし(笑)。
——日本ではお気に入りの都市ってある?
アンディ まだそんなに行ったことはないけど。京都は伝統的で素晴らしかったな。あと、大阪はマンチェスターみたいなもんだって日本人の友だちに聞いたよ(笑)。 あと札幌の氷祭りには行ったことあるよ! でも東京はやっぱり素晴らしいよ。
——次は「シーン」についてなんだけど、二人はなにか特定の音楽シーンとかコミュニティに属している意識ってあるのかな?
アンディ そうだな~、このアルバムを作っていたときにはR&B的な音楽をやっている人たちにシンパシーを持っていたし、実際コラボもした。今だとSGルイスとかとも仕事をしているし、幅は広がっていて、互いに影響を与えていると思う。フェスでも共演したりして、会うことも多いしね。
ジェームス ラプスリーとか、トム・ミッシュも<グラストンベリー>で一緒だったし、ベルリンでも一緒だったな。そうやってずっと一緒にプレイしていると、なんかずっと友達だった気がして(笑)。そういうアーティストたちをネットでよく見たりとか、看板でよく見かけるだけでもなんか親近感が湧いちゃったりするよ(笑)。
——なるほど(笑)。では時間もないのでこれが最後の質問です。今回、僕がホンネの音楽に欠かせないと思う要素を5つ考えてきたのだけど、これらを二人が重要だと思う順に並べてもらえるかな?
アンディ&ジェームス おぉ~~!! 凄いね。
——1つ目は「スモーキーな音像・音色」、2つ目は「クラスター・ボイシング(※和音構成のテクニックのひとつ)」、3つ目は「歌詞」、4つ目は「アンディの声」、そして5つ目が「サンプリング」(この5つが書かれたカードを机に並べる)。
ジェームス OK! よーし、まずこれは要らないなぁ~~!(と言って、「アンディの声」と「歌詞」を遠くに追いやる)。
——(一同大爆笑)
ジェームス でもね、正直に言うとまずはこの2つ(「アンディの声」と「歌詞」を選ぶ)が重要だよ。僕らが音楽を通して伝えたいことを伝えるには、アンディの声とピアノがあれば表現することは出来るから。それらが組み合わせれば僕らの音楽になる。
あともう一つはコレ(「クラスター・ボイシング」)かな。このメソッドだけを使っている訳じゃないけど、音の重ね方、ハーモニーはすごく考えているから。このトライアングルを、「サンプリング」と「スモーキーな音像・音色」が味付けをしている感じかな!
アンディ “Treat You Right”っていう曲だとサンプリングはすごく重要な役割を果たしているよね。
アンディ よし、これで僕らのマジック・フォーミュラが完成!(上記画像)
ジェームス いいね、こういう質問はすごく楽しいよ。みんなが僕らの音楽をどう分析しているのか? どこを楽しんでいるのか? を考えるのは興味深いね。「ヒット曲の秘訣は?」とか聞かれるよりずっと面白いよ!
アンディ それ(ヒット曲の秘訣)は僕の声じゃない(笑)?
ジェームス それなら顔もだね(笑)!
——(一同爆笑)今日は忙しい中、本当にありがとう!
アンディ&ジェームス こちらこそ、ありがとう!
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