Interview:Juana Molina(フアナ・モリーナ)

——新作『ウェンズデイ 21』が発売されますが、なぜ今作を出すまで5年も期間が空いたのでしょうか? CONGOTRONICS vs ROCKERSに参加された際のエピソード含め、ここ5年間の活動についてお聞かせ下さい。

規定の時間でやらなきゃいけないっていう決まりはないでしょ? 定期的にアルバムを出すのは宣伝のためだと思うわ。何か新しいことが浮かぶまで待ってたのよ。もちろん、CONGOTRONICS VS. ROCKERSのツアーは長い道のりだったわ。新しい曲を準備するために「考える時間」が設けられて、まだ会ったたこともない人と何ヶ月もメールでやり取りをしたの。それも沢山の人とね! それからはブリュッセルでリハーサルをして、このインターネット上で沸いたアイディアたちを実際に演奏してみたの。19人でよ! 二人だけでも理解し合うのって難しいのに。想像つく? そして奇跡的に最高なショウを迎えられたわ。とてもいい思い出よ。

——新作『ウェンズデイ 21』より“Eras”を聞きました。“Eras”というタイトルのようにいくつもの音の層とあなたの繊細な歌声が重なり合っていく展開が素晴らしかったです。今作の制作で音楽をはじめ、アートや映画など、インスピレーションとなったものを教えてください。

今回アルバム制作に置いて頭にあったことはとにかく”Son”や “Un Dia”と同じようなものを作りたくないということ。『セグンド』や『トレス・コサス』をライブ演奏することによって “Son” や “Un Dia” で使った作曲するツールを発掘することができたの。だから、とにかく自分にとって新鮮なことを試してみたかったの。前までにやったことのないようなこと。まずはドラム・マシーンをいじったり、ギターで新しいサウンドを探ったりしたの。最初は自分が何をしてるのかいまいちよくわからなくて混乱してたんだけど、次第にコツが掴めてきたのよね。

――これまでにデイヴィッド・バーン、日本では高橋幸宏さん、レイハラカミさんと様々な方々と共演されてきましたが、今後共演してみたい方は誰かいますか?

私はロンリーなミュージシャンよ。沢山の知らない人がいる部屋に入って演奏するのは私にとって簡単なことじゃないの。孤独で親密な時間がないと自由になれないのよ。理想として、全てがうまくいく世界ならば、ジェイムス・マーフィー、ベック、デーモン・アルバーンと共演してみたいわ。

――ここ最近の音楽でお気に入りのアーティストはいますか?

ジャンゴ・ジャンゴが好きよ。創意に富んでいて、明るいけどディープだからね。

――今回の<Hostess Club Weekender>への意気込みと他に気になっている共演者がいればお聞かせください。

ディアハンターが見れるのはとても楽しみよ。知らないバンドが多いから、ライブで見れるのが楽しみだわ!

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