——Kero Kero Bonitoは、2014年にリリースしたミックステープ『Intro Bonito』で一躍世界中から注目を集めるようになりました。その当時はどういう心境でしたか?
ガス 最高の気分でした。僕らは全員音楽ファンで、実際に人々に愛されるバンドとはどのようなものなのか、初めて経験できたんです。まるで、夢が叶った感じです。とてもクリエイティブでDIYな時期でした。
Kero Kero Bonito – Intro Bonito
——『Bonito Generation』は、あなた方の初めてのアルバムとなります。ミックステープの時と比べて、音楽性や制作状況に関して何か変わったことはありましたか? また、世界中の人々がアルバムを待っているという状況に、プレッシャーはありませんでしたか?
ガス 間違いなくプレッシャーを感じていました。ミックステープでは、何をやってもいい気がします。他の楽曲をサンプリングしたり、変なインタールードを収録してもいい。アイデアの探求なのだから、とにかく何でもあり。「アルバム」というのは決定的なリスニング体験なので、楽曲一つひとつを素晴らしく仕上げて、無駄な時間がないようにしたい。
それと関連しますが、楽曲制作のスタイルにもこだわりました。ローファイでキュートなビートを素早く仕上げる代わりに、本当に印象的なモノを作りたかった。だから僕らは、より中身のあるポップ・ソングライティングの美学に磨きをかけました。
——今、日本に限らず、世界各国でマルチカルチュアルなポップ・カルチャーが若い世代を中心に増えているように感じます。そこで、あなた方がアルバムのタイトルを『Bonito Generation』にした理由と、自分達をどのような世代だと考えているか、教えてください。
ガス このアルバムが特定の世代(僕らの世代)についてのものだったので、「Bonito Generation」と呼ぶことにしました。このアルバムが生まれたところを理解できるかどうかで、自分が「ボニト世代」の一員なのかが分かるでしょう。例えそうじゃなくても、それはOKです。なぜなら、異なる世代の発言を聞く事もとても大事だから。
我々の世代の事はたくさん話題になっていますが、まだ歴史に僕たち自身の考え方を刻みつける努力が足りていない。おそらく、僕らはこれまでの歴史上で最も進歩している世代ですが、自分達の事を真剣に見つめ直す必要もあります。
——『Bonito Generation』の日本盤には、日本デビュー用に新しいシングル“Forever Summer Holiday”が収録されています。この曲は今までのKero Kero Bonitoの中でも最もJ-POPらしいカワイイ音楽になっていると思うのですが、この曲はどのような経緯で作られたものですか?
ガス 僕たちは日本リリースのために特別な曲を作りたいと思っていて、今まで試したことのない夏の歌を書くというアイデアがありました。地球温暖化のアイデアに基づいたパーティー・ソングというのが面白いとみんなで考えて、そこから始めました。
僕は、この曲を本当に激しくエネルギッシュなサウンドにしたいと思っていました。まるで、ポップ・ミュージックの黙示録(apocalypse)のように(a“POP”calypse?)。
Kero Kero Bonito – Forever Summer Holiday
——あなた方の表現にとって、ビジュアルも重要な要素だと思います。ビジュアル面でのアイデアは、どこからインスピレーションを受けていますか?
セーラ 3人で作るケロケロワールドがビジュアルのベースになっています。ミュージック・ビデオを作る時も3人のパーソナリティーや実際起こった出来事などをインスピレーションにしてストーリーを作ったり、ファッションも自分達の好みで選んでいます。
——Kero Kero Bonitoは、日本のカルチャーだけでなく、〈PC Music〉やSkylar Spenceといった英米の先鋭的なエレクトロニック・ミュージックとも深く関係していますね。彼らに最も共感する点はどこですか?
ガス 僕らは退屈じゃない。 みんな、ポップ・ミュージックについて同じような考え方を持っています。あまり真剣になり過ぎない。人の生活をより良くする。進歩的である。そして、人を楽しませる目的のためには、上辺だけのカッコ良さではなく、むしろ技術的な革新性を頼りにするべきだということです。
——日本のものとその他の国のもので、最近お気に入りの音楽をそれぞれ教えてください。
ガス 最近購入したお気に入りの日本の音楽は、荒井由実さんの『1972-1976ボックス・セット』です。 もうすでに彼女の作品はよく知っていましたが、別のシングル・バージョンを手に入れるためにボックス・セットを購入する必要がありました。 僕の意見では、彼女は、一曲一曲において、歴史上もっとも偉大なポップ・ソングライターです。
最近作られた音楽では、Yuppa(HNC)がプロデュースしたMANONの素晴らしいニュー・シングル“xxFANCYPOOLxx”。日本以外では、Frank Oceanの『Blond(e)』とCryingの『Beyond the Fleeting Gales』が、過去12ヶ月間にリリースされた中でも気に入っているアルバムです。
セーラ 洋楽はParamoreとラッパーのYoung・M.Aを聴いています。Die Antwoordも大好きです。日本の音楽は最近Charisma.comにはまっていて、Melt-Bananaもよく聴きます!
ジェイミー 最近、僕はMichel Dida、Portia Lewis、Horsey、Malportado Kids、Lolina、India Chambers、Damndef、あとはApple等のような昔のUKファンキーを掘っています。
——あなた方は、水曜日のカンパネラをお気に入りの日本の音楽として挙げていましたが、今回のアルバムにはコムアイもコメントを寄せています。そのコメントについての感想を教えてください。
ガス 彼らの“ディアブロ”のようなレコードは、明らかに過去20年間で最もクリエイティブなポップ・ミュージックの中に入ると思うので、とても光栄です。
セーラ “桃太郎”を聴いた時からずっとファンだったのですごく嬉しいです!
——2015年には、初めての日本ツアーを行いましたね。その来日で、最も印象に残っている思い出は何ですか?
ガス 人生で二回目に、秋葉原にある鉄道模型店に行きました。僕はそれがとても大好きなんです。
セーラ ハロウィンの日に渋谷のライブでお客さんがみんなすごい仮装をしていて、ハロウィン映画の世界にワープしたみたいで印象に残りました! とても楽しかったです!
ジェイミー ハロウィンの夜に渋谷にいたのは、素晴らしく人生を肯定するような体験だった。
水曜日のカンパネラ『桃太郎』
——<SUMMER SONIC 2017>でのライブも楽しみにしています。日本のフェス出演は初めてだと思うので、どういうライブにしたいか、意気込みを聞かせてください。
ガス きっと、めちゃくちゃ激しいものになるよ。
セーラ KKB Lets Go!
Kero Kero Bonito
2013年に結成したロンドン在住・拠点に活動するバイリンガルの「セーラ」と、クリエイターの「ガス」と「ジェイミー」からなる3人組ユニット、Kero Kero Bonito(ケロケロボニト)。ブリティッシュダンスカルチャーにJ-POP/J-RAPが融合した全く新しいジャンルの、カラフルでポップでキュートでユニークな世界観を造り出す。2015年に行われたアメリカ最大の音楽祭である<SXSW>に出演し、新人ながらもアメリカの現地音楽ファンの話題を集める。同年7月には地元イギリスで行われた世界最大規模のロックフェスティバル、<グラストンベリー・フェスティバル>への出演を果たす。2016年にはアメリカ・イギリスツアーを大成功させ、遂に7月12日には待望のファーストアルバム『Bonito Generation』で日本デビューをはたした。
EVENT INFORMATION
SUMMER SONIC 2017
2017.08.19(土)
OPEN 09:00/START 11:00
ZOZOマリンスタジアム&幕張メッセ
RAINBOW STAGE出演(東京のみ)
詳細はこちら
EVENT INFORMATION
Kero Kero Bonito|Bonito Generationリリース記念 フリーイベント
2017.08.22 (火)
OPEN 18:00/START19:00
※優先入場受付(整理券の配布)は17:00より会場にておこないます
SPACE ODD
東京都渋谷区猿楽町2-11 氷川ビルB1.B2
Kero Kero Bonito、chelmico(サポートアクト)、DJ YonYon
入場方法
だれでも自由にご参加いただけますが、Kero Kero Bonitoニューアルバム『Bonito Generation』を購入した方を優先に、先着300名様をご招待します。数に限りがあります、ご注意ください。
また、CDショップにて直筆サイン入りポスター|お渡し会参加券を入手された方は、ライブ終演後にKero Kero Bonitoメンバーより直筆サイン入りオリジナルポスターを手渡しします。詳しくはこちらをご覧ください。
特典引換券配布対象店舗
タワーレコード 町田店
タワーレコード 池袋店
タワーレコード 新宿店
タワーレコード 渋谷店
タワーレコード 秋葉原店
タワーレコード 横浜ビブレ店
HMV&BOOKS TOKYO
HMV 立川
HMV 大宮アルシェ
HMV 横浜WORLD PORTERS
HMV ルミネエスト新宿
HMV ららぽーと豊洲
HMV ららぽーと横浜
HMV ラゾーナ川崎
HMV エソラ池袋
HMV イオンモール成田
HMV イオンモールむさし村山
主催 ソニー・ミュージックレーベルズ Around the World Recordings
制作・協力 クリエイティブマンプロダクション
RELEASE INFORMATION
Bonito Generation
2017.07.12(水)
Kero Kero Bonito
通常盤
CD SRCP-438
¥1,852(tax)
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初回生産限定盤
CD+DVD SRCP-436~7
¥2,315(tax)
[amazonjs asin=”B071SB3N78″ locale=”JP” title=”Bonito Generation(初回生産限定盤)(DVD付)”]