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テンプルズのメンバーが<フジロック>インタビューでお気に入りのバンドとしてその名前を挙げるなど、海外からの注目度が高い、日本人5人組のサイケデリックバンド・幾何学模様(Kikagaku Moyo)。本邦初となるメンバーへのインタビューが実現! Drums/VocalのGo Kurosawa氏が、バンド結成から5月13日(金)リリースとなる最新作までを語ってくれた。

ここ数年、毎年のように海外ツアーを行い、海外の大型フェスにも呼ばれている日本人5人組のサイケデリックバンド・幾何学模様(Kikagaku Moyo)

テンプルズのメンバーが<フジロック>でのインタビューでお気に入りのバンドとしてその名前を挙げるなど、海外からの注目度が高い彼らだが、日本より海外での活動が多く、その存在はまだ謎に包まれている部分が多い。6月からまたEU、USツアーが始まる彼らが日本にいるタイミングで、本邦初となるメンバーへのインタビューが実現! Drums/VocalのGo Kurosawa氏が、バンド結成から5月13日(金)リリースとなる最新作までを語ってくれた。

Interview:Go Kurosawa(Kikagaku Moyo)

ワケわかんないバンドがやりたくて、怪しそうな奴らに声をかけた

【日本初インタビュー】世界が注目する日本人サイケバンド・幾何学模様、バンド結成から最新作リリースまでを語る interview160512_kikagakumoyou_5

ーー早速ですが、これまでインタビューを受けたことってありましたか?

海外メディアにインタビューを受けることはあったけれど、これまであまりバンドのことを日本で語ることはなかったですね。

ーーでは「幾何学模様」というバンドの始まりから現在に至るまでのことを聞かせてください。まずバンド結成のきっかけは? メンバーとの出会いとか。

そもそも僕が海外に住んでいたんですけど、2011年に日本に帰ってきたときにTomo(Vocal/Guitar)と出会って、ちょうど「これからアメリカ行く」って言ってて、もともとアメリカに住んでいたということもあって色んなことを話すようになったってのが、まずはじめですね。そこからすぐTomoがアメリカに行っちゃったので、たまに連絡を取り合ってくらいの関係だったんですが、2年くらいで帰ってきて、帰ってきたその日に会ってなぜかスタジオ入ろうって流れになって、入ってみたんですよ。お互い音楽好きだしねくらいの感じで。

ーー軽いノリで?

そうですね。ほんとなんとなく。それでスタジオ入ったら全然ギター弾けないんですよ。でもなんか面白くなりそうって感じたのと、おれもちょうどドラムやりたいなって思ってて。

ーーどんなバンドやろうとかって当時からあったんですか?

ワケわかんないバンドがやりたくて、とにかく人を集めて、ダンサーとか絵を描いてるやつとか外国人とかいれてやってみようとか考えていました。技術がなくてもいいから好きなことをやりたかったので、とにかく僕ら二人以外のメンバーを探そうってなって、まず大学で怪しそうなやつに声をかけてみることから始めてみたんですよ。じゃあ校内で自動販売機の音を録音している奴がいて、これはヤバい奴がいると思って話しかけてたのがGuy(Bass)でした。「バンドやってるの?」って聞いたらソロで音楽やっててベースはできると。同じタイミングで外国人のアンジーという女の子がボーカルとして加入してライブをやり始めたんです。

ーーじゃあはじめはその4人だったんですね。

そんなタイミングで、Tomoが面白い奴を見つけたと。演劇博物館で働いてて、喫煙所ででかいタバコを巻いてる男がいたから、ライブに誘ってみたってのがDaoud(Guitar)だったんですけど、見た目も強烈だし、なんか面白そうだったからライブ終わった後に「一緒にやらない?」って声かけたら、二つ返事で「いいよ」って。それから弟のRyu(Sitar/Keyboard)がシタールやってたことを思い出して、誘ってみたんです。

ーーじゃあそこで現メンバーが揃ったと。でもしばらくは女性ボーカルのバンドだったんですね。

まあそんな感じでやってたので、レコーディングをやってみようってなったときに当日アンジーが来なくて、仕方ないからTomo歌えよみたいな感じで、今の体制になりました。

ーーそのときからバンドの方向性みたいなのは決まっていたのですか?

みんなが好きな音楽がバラバラすぎて、こういうバンドを目指そうとかも特になかったですね。Tomoはアメリカ帰りで当時流行っていたヘヴィーな音楽を聴いてたし、Guyは民族音楽ばかり聴いたし、自分はちょうど60年代のサイケをよく聴いてるみたいな。自分はインクレディブル・ストリング・バンドとかを聴いていたので、そういう感じが頭の中にはありました。

Incredible String Band – Everything’s fine right now

ーーその際(1st)のレコーディングはどんな感じだったのですか?

そもそもリリースするという目的ではなくて、デモ音源を作ってみようくらいの感じで録ることになったのですが、そのときレコーディングを手伝ってくれた友達が、「失敗してもいいから、全部1テイクでやってみたら?」って言ってくれて、本当に全部1テイクで録ってそれが結果1stになりました。そのレコーディングの前後でライブをやっていて、そのときの滅茶苦茶感が気に入っていて、それがそのまま形になった感じですね。あのときの自分たちの勢いとか拙い技術だからこその質感が出せたなと。

ーーそのレコーディングでバンドの軸みたいなものができた、と。

そうですね。下手くそだったんですが、割とそのとき目指していた形にはなりました。ここからが急展開だったんですが、レコーディングを終えて、すぐバンドキャンプにあげたら突然ギリシャのレーベルからレコード出そうって連絡がきて、よく分からないまま出すことになりました。そうしているうちに海外のブログに取り上げられ始めて、その流れでオーストラリアのバンドからツアーやろうって連絡がきて、いきなり海外ツアーが決まったんです。それが2013年の9月かな。

Tree Smoke(1st Album『Kikagaku Moyo』)

ーーその当時は日本でもライブを結構やっていたんですか?

日本でライブをやっていたんですが、ライブハウスのノルマに疑問を感じはじめていて…ライブやるのにお金がかかるってのが納得できないし、それって逆に言うとお金払えばライブできるってことで全然緊張感がない。そのシステム自体を変えたいと思ってノルマなしのライブハウスに片っ端から連絡して、渋谷のルビールームを見つけたんです。そこで<Austin Psych Fest>に因んで、<TOKYO PSYCH FEST>という名前のイベントを始めました。<Austin Psych Fest>に出たいっていうのがあったので、名前もフェスにして毎月やろうってなって。そこで自分たちが良いと思ったバンドを呼ぶ、日本人だとBOMBORIとか、他にも自分たちで海外からもバンド呼んだりとか。ここにたくさんのバンド出てもらったから、レーベルもやっちゃおうってなってやり始めたのが、〈Guruguru Brain〉という自分たちが運営しているレーベルですね。

次ページ:初の海外ツアーでの手応え、そしてオースティンへ

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津田昌太朗(aka 猫目黒)

津田昌太朗(aka 猫目黒)

コラムニスト

2013年に博報堂を退社し、世界中の音楽フェスを巡るプロジェクトチーム「Festival Junkie」をロンドンにて発足。ゲリラ的に取材した世界中の音楽フェスの情報をサイト上にアーカイブ化し、日本人の海外フェス参加を後押ししている。2015年からは再度東京に拠点を移し、Charlotte inc.を設立。音楽ビジネスを中心としたコンサルティング、アーティストマネジメント、「富士祭電子瓦版」「EDMMAXX」「Festival Life」など、様々なメディア運営などを手がけている。

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