Interview : μ-Ziq(マイク・パラディナス)
――これまでの作品で最も思い入れのある曲と、そのエピソードについて教えてください。
自分が作っている全てのトラックがエモーションとのコミュニケーションだと思っている。たとえそれが欠けていたとしてもね。リスナーがそれを感じてくれるとうれしいな。もし上手くいったという点で一曲を選ぶのであれば“Upton”(Kid Spatula名義『Meast』(04年)より)になるね。ビョークの八重唱でヴィオラを弾いた子に向けて書いた曲なんだ。
Meast [Planet Mu 2004] – Kid Spatula
――最新作『Chewed Corners』と前作『Duntisbourne Abbots Soulmate Devastation Technique』では、作風に大きな違いが感じられます。前回がダークな世界観だとしたら、最新作はその世界を通過した後を祝福するような、多幸感溢れる世界のようにも聞くことができますが、ここには何か関連性はありますか?
あの二つのアルバムの関係性は僕が両方とも書いたということで、それ以外となると違う環境で作られたということになるね。2006年に僕は家と家族を失い、子供に会う為に裁判に出なければならない状況で、新しい生活をもう一回見つけようとしていた。前作の『Duntisbourne Abbots』は元妻ではなく違う人なんだけど、一緒になろうとしてたその人に向けた曲で、2013年の『Chewed Corners』の時には新しい生活と奥さんを見つけて、子供まで生まれた。それが祝福へと導いてくれたんじゃないかな。
――あなたのリミックスワークは65曲もあることを知りました。この中でも一番好き、もしくは思い入れのあるリミックスについてご紹介して貰えたら嬉しいです。
Bjorkの “Hunter”になるかな。けどShitmatの”Gary’s Gruesome Grime”も傑作になっ
たし、Aphex Twinの”On”は僕の最初のリリースだし、、、
Hunter (μ-Ziq Remix) [One Little Indian 1998] – Björk
Gary’s Gruesome Grime [Planet Mu 2006] – μ-Ziq
On (μ-Ziq remix) [WARP 1993] – Aphex Twin
――ブレイクコア、ジューク/フットワーク、チルウェイブ、90’s回帰のレイブ・ハウスなど、常に最先端の音楽を〈Planet-μ〉ならではの視点で紹介し続けていますが、こうしたエッジィな音楽はどうやってあなたの元に届き、知られていくのでしょう?
音楽を聴いて率直にピンとくるかこないか、新しい音楽で好きじゃないものもいっぱいあるよ。
――日本でももっと〈Planet-μ〉の音楽が知られることを、心から願っています。日本のファンに向けて、一言お願いします。
いつもありがとう!
(intervew & text by em)
★μ-Ziqは11月3日(日)の<RBMA Weekender “EMAF TOKYO 2013″>に出演!
Release Information
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