僕たちは物語と脚本を映像で語る
––––旧友の一人サミュエル・L・ジャクソンも出演しています。彼への演出はいかがですか?
ただカメラを回すだけだよ! 1991年の『ジャングル・フィーバー』以来の仕事だ。コマーシャルでは仕事をしたが、映画では久しぶりだった。でもギャップなど感じなかった。素晴らしかったよ。
© 2013 OB PRODUCTIONS,INC.ALL RIGHTS RESERVED.
––––本作はご自身のほかの作品とは違って見えます。どのような感覚の映像を望みましたか?
異なって見えるのは、異なる物語だからだ。僕たちは物語と脚本を映像で語る。最近『それでも夜は明ける』(13)を撮影した、優れたカメラマンのショーン・ボビットが彼らしい仕事をしてくれた。
––––本作では、彼が監禁される部分がかなり長いです。隔離についてどのような決定を下し、何を目指しましたか?
撮影するのが難しかった。20分近くあるからね。単調になりがちだ。僕は「どうしたら、この長さにもかかわらず興味深い映像を作ることができるのか? 」と全員に問うた。20年を表す部分だ。だから時間をかけて、必死に取り組んだよ。
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––––ご自分らしさを印象付けていますが、ジョーが解放された時のショットは常にあれでいこうと思っていたのですか?
脚本を読んで、ジョシュが言ったんだ。ジョーが最初にすることを見つけ出せば、このショットは決まりだとね。すぐにそのショットは思い付いたよ。自然にわかったんだ。
『オールド・ボーイ』
6月28日(土) 新宿バルト9他全国ロードショー
2013年/アメリカ/英語/カラー/シネマスコープ/103分/原題:OLDBOY/R-15
監督:スパイク・リー(『インサイド・マン』)
撮影:ショーン・ボビット(『それでも夜は明ける』)
出演:ジョシュ・ブローリン(『ノーカントリー』)、エリザベス・オルセン(『GODZILLA』)、シャールト・コプリー(『第9地区』)、サミュエル・L・ジャクソン(『アベンジャーズ』)
配給:ブロードメディア・スタジオ
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ストーリー
1993年10月8日、広告代理店重役ジョー・ドーセットの人生は、はてしない悪夢にのみ込まれた。真夜中の街をさまよっていた彼は、泥酔して意識が混濁するなか、見知らぬ一室に閉じ込められてしまったのだ。何者かの監視下に置かれ、ひたすら単調に流れる時間に精神を蝕まれる絶望の日々。理由も分からない監禁生活がついに20年目に突入したある日、ジョーは突然外界に解放された。監禁中に妻殺しの汚名を着せられたジョーは、休む間も惜しんで猛然と動き出す。愛娘ミナとの再会を果たす前に、何としても自分を陥れた男を捜し出し、復讐を成し遂げねばならないのだ。やがて彼の前に姿を現した犯人は、あらゆる人間の良心を捨てた冷酷非情な男だった……。