孤独で苦しむこと以上に辛いことはないからね
––––「プレイス・イン・ザ・サン」というタイトルはあなたたちにとっての、人生の大きなテーマである事が感じられます。個々の異なるバックグラウンド、それと同時に世界を長いことツアーしているあなたたちにとって「居場所」とは特別な意味を持つものなのだと思います。どういったことからこのタイトルが浮かんだのでしょうか?
メンバーみんな異なった背景、特徴を持ってるんだ。聴く音楽から人間として歩んできた人生もね。異なる部分は沢山あるよ。だけど大事なのは作業する中で、合致点を見出すこと。一切完璧ではないし、特にそれを追い求めたり、「完璧なんだ」って言い張ろうともしない。だけど音楽を作る中で、お互いの共通点を探し出そうとする。ここ最近でお互い一番分かり合えるのは、家族がどういった風に成長していってるかだね。みんな今は家族持ちで結婚しているっていうところに共通点を置いている。家族は誰もの心の中心にあるべき存在なんだ。社会の核心部だね。「プレイス・イン・ザ・サン」という表現は人間が探るべきものを例えるのにぴったりな類推だと思う。存在する地球に適合するような自分の居場所をどれだけ積極的なメンタリティを持って探し当てられるかだね。
プレイス・イン・ザ・サン
––––タイトルにおける「Sun」とは具体的には何を指すかを教えてください。バンドのコンセンサスでなく、あなた個人が思う「Sun」でかまいません。
アズテックの文化で「Sun」(他のカルチャーでもなんだけど)は、「神が擁するパワーを持った」、もしくは「崇高なる力」ということを意味するんだ。この世に生存するものほぼ全てが太陽に触れられている。それは宗教を示していなくても、神の存在を象徴していなくてもいいんだけど、何かスピリチュアルなものを感じるんだ。この世の全ての人はspirit(魂)を持っているんだ。(それをどう感じ、捉えるかは自身の自由だけどね。)それで僕たちは皆、この世に結び付けられているんだ。
地球が回転するにはひとりひとりの――みんなの力が必要だって僕は信じている。地球を回転させることだけではなく、実際に助長させる面でも、みんなの力を要しているんだ。僕たちの子供、愛する人々が全て共存しているこの地球で、できるだけ心を開き、積極性を持って生きる責任をみんな持って生まれてきてるんだ。もし自分の近所に住んでいる子供のおなかが空いていたり、何らかの痛みで苦しんでいたりしたら、その村の人たちがそれをどう解決するかみんな頭を合わせ、考える。そうしなければ、村全体が苦しむことになる。それがすぐ対策につながらなくても、解決法が見つからなくてもいいんだ。ただその意図があることが大事なんだ。自分が孤独で苦しむこと以上に辛いことはないからね。