——SLAMDIVAは『HADO』の最初期から活動してきたチームなだけに、このスポーツの進化とともに、みなさんも新しいことをどんどん体験してきたのではないかと思います。これまでの活動の中で、思い出に残っている出来事があれば教えてください。

SHEART 僕らに火をつけたという意味では、去年の<HADO WORLD CUP 2016>ですね。そこで2位、つまり優勝が出来なかったというのは本当に大きな出来事だったので。

佐々木 そこまでは、そもそも「体験会」で一緒にプレイすることはあっても、他のチームと本気で勝負する機会はなかったんですよ。でも、あの大会の最後の方は、どのチームも自然に声かけが生まれて、会場の盛り上がりも、プレイヤーの興奮もどんどん大きくなっていったんです。そのときに、まさにスポーツの大会のようになっていくのを感じたというか。「ああ、このスポーツって、こんな風になるんだ」と身をもって感じたのを覚えていますね。

SHEART 特にあのときの決勝戦は、「観戦者とプレイヤー」という、一般的なスポーツの図式が出来上がっていくのを、やりながら感じていたと思います。

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——まさに『HADO』自体が競技として進化していく瞬間を経験したんですね!

佐々木 本当にそうだと思います。それまで、僕は「『HADO』なんて……」と思っていたぐらいの人間だったんですよ。1回目の体験なんて、「何で俺が呼ばれたの?」ぐらいの気持ちでしたし(笑)。でもそれが、やっていくうちにどんどん楽しくなってきて。特に去年の<WORLD CUP>の決勝は、それに気づく大きなきっかけになりました。

——みなさんは独自に番組を配信するなど、『HADO』自体の魅力を広める活動も積極的に行なっていますね。ここにはどんな魅力が込められているのでしょう?

佐々木 僕らはかなり初期から活動しているチームなので、その最初に居合わせることになった人間のひとりとして、もっと『HADO』が盛り上がってくれたら嬉しいし、もっと『HADO』が大きくなってほしいと思っているんですよ。

SHEART やっぱり、「広がってくれたら嬉しい」と思うので。そのためにも、我々は勝たなければいけない。なので……今年の優勝はいただきます!! こんなことを言ってしまうのが最初に話した僕が暴走するゆえんなのですが……(笑)。僕としては、SLAMDIVAは「負けてはいけない」「絶対王者でいる必要がある」チームだと思っているので、準備は怠ることなく <HADO WORLD CUP 2017>の当日を迎えたいです。<HADO WORLD CUP>で優勝することが僕たちの何よりの目標ですし、それに向けて1年間努力してきたので、「優勝しなければ意味がないんじゃないか」と、少なくとも僕は思っているんです。もちろん、おごるわけではないですが、能力そのものはいいものを持っているチームだと思うので、あとはそれを生かすために練習していくだけですね。

——出場が決定しているチームの中で、気になるチームを挙げるなら?

佐々木 (わざと大げさに)……それ、います?(笑)。

SHEART (それに合わせて)「みんな同じぐらいかなぁ」って(笑)。

佐々木 だって、俺たちのことを見て練習してるチームばかりですからね(笑)。

SHEART 舗装された道を歩いてきた人たちばかりで。

佐々木 俺たちは開拓してきたんですよ!! ……というのは冗談で(笑)、もちろん、気になるチームは沢山います。最初にはじめた頃は、みんなこんなに上手くなるとは思っていなかったですし、実際に去年の<WORLD CUP>の優勝チームのランニングクラブさんが、今年はまだ出場を決められていないんですよね。僕としてはまた当たれたら面白いな、と気になっているチームのひとつですね。それに、わちゃごな☆ピーポーさんやエクスペンダブルズさんもそうで、色んなチームとみんなで頑張ってきたという感覚が、僕らにはあるんです。わちゃさんは初めて練習試合をしてくれたチームですし、色んな意味で気になっていますね。

SHEART みなさん強いチームばかりなのは間違いないですから。

佐々木 それに、今は新しく色んなチームが出てきてくれているのも、本当に面白いんですよ。僕らも勝ち続けていきたいですけど、やっぱり、色んなチームが出てきた方が面白いですし、その方がやりがいがありますよね。とはいえ、ありがたいのは、やっぱりスポーツなので、ちゃんと練習したチームが勝つ競技にもなっているということです。以前は割と体力勝負で、実力以外の要素も多く必要だったんですが、この『HADO』が進化していく中で、努力が反映される形を作ってきてくれた運営スタッフのみなさんにも感謝をしています。

——だからこそ、強いところを見せて、「今年こそ『HADO WORLD CUP』で優勝したい!」ということですね。『HADO』のこれからには、どんな期待をしていますか?

SHEART これからさらに世界に広がっていってほしいです。すでに海外にも7か国に施設があるわけですが、もしこのスポーツが、世界中の人たちにプレイされるようになったらすごく面白いですよね。競技として、世界的なものになってもらえたら最高だと思います。

佐々木 僕らには既に応援してくださる企業の方がついてくださっていますが、このスポーツで食えるような人たちが、どんどん出て来るようになったら嬉しいです。海外のEスポーツでも、最近はものすごいことになっていますし。そうやって『HADO』が盛り上がって、それこそ「HADO部」という部活が各学校に出来るような時代になったら面白いだろうなぁと思います。AR技術を使って実際に会わずともアメリカのチームと対戦出来るようになったりするかもしれませんし、エナジーボールの形が変わったり、打ち方で軌道が工夫出来るようになっても面白いでしょうし。可能性は無限にあるスポーツだと思っています。

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HADO WORLD CUP 2017 | HADO

2017.12.03(日)
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interview & text by 杉山仁