––––バンドは2012年の結成だそうですが、今回のアルバム収録曲は、いつ頃書かれたものなのでしょうか?
2012年からだよ、(結成時に)最初の曲を書いたから。アルバムに入っている曲は、結成時から僕らがスタジオに入ってレコーディングをするまでの2年間のコレクションなんだ。だからEPの曲も入っているんだよ。アルバムに入れる曲を選ぶのは難しかったけどね。
––––楽曲制作過程におけるそれぞれのメンバーの役割を教えてください。
僕とライアンで全部の曲を書いているよ。一緒に座ってコンピューターを使ってデモを作って、それをリハーサルルームに持って行って他のみんなに演奏の仕方を教える、みたいな感じさ。そしてレコーディングは、今回のアルバムではみんなそれぞれ自分のパートを録音して、その後で僕がそのミックスやポスト・プロダクションをした。
––––各メディアや評論家などから、“90年代”や“ブリット・ポップ”と評価されていることに自身たちは嫌気が差しているようですが、これは予想外のことだったのでしょうか?
たとえば、僕らがバンドの名前を決めた時、特別こだわりはなかったんだ。もちろん明らかにスーパーグラスのもじりではあるけど、名前からして僕らが周りにどう見られているかをいかに気にしていないかを表しているんだよ。
––––逆にどういった評価や表現を今後は期待しますか?
オリジナルだって言われたいかな。僕らは携帯で音楽を流して「こういう音の曲をやろう」とか言うタイプのバンドじゃないし、どの曲も自然に頭に浮かんでくるままに書いているだけだからさ。
––––スーパーグラスやブラーといったバンドと比べられることについてどうお考えですか?
自分達自身も好きな偉大なバンドと比較されるのは素晴らしいことだけど、僕が思うにジャーナリスト達はちょっと安易に、ああこのバンドはちょっと90年代っぽいサウンドだからあのバンドに似てる、とか、このコード進行やドラムのビートがあれっぽいとか、曲を聞いてまず浮かんでくる比較対象を挙げて、どんな曲を出そうが比べるものを探したがるんだ。でも特に気にしてはいないよ、それで困ったことはないしね。
––––ファレル・ウィリアムスのヒット曲“ハッピー”をカバーしていましたが、そういったいわゆるメインストリームのトップ・チャート楽曲にも関心がありますか? 最近のヒット・チャートで気になる楽曲とその理由を教えてください。
いや全然だよ、あれはポップ・ソングのカバーをやってくれって頼まれてまあそれなら、って感じでやったんだ。その頃ちょうどあの曲がよくラジオで流れていたから……それにあの曲のサウンドやプロダクションはクールだから、あの曲にしたんだよ。あのカバーは気に入っているよ、曲を活かせたと思ってる。最近の曲では、マーク・ロンソンの新曲は大好きだよ。テーム・インパラのケヴィン・パーカーと一緒にやった“Daffodils”っていう曲で、すごくクールなんだ。
Superfood -“Happy(Pharrell Williams)”
––––日本に対しての思いを教えてください。来日の予定はありますか?
日本には行ったことがあるよ、友達のバンドが行った時に着いていったんだ。最高だったよ、すごく活気があって慌ただしいけど同時にとても静かで落ち着いていて、騒がしい街中でも寺とか静かで平和な空間を見つけることができる。そして高速に乗って田舎の方に行くとすごく綺麗で豊かな景色が広がっていて、本当に美しい国だと思う。そして人々も、すごくクレイジーな人たちと本当に優しくてクールな人たち両方がちょうど良いバランスでいて、最高だよ。出来る限り早く行ってプレイしたいね、僕らのレーベルにもいつも日本に行かせてくれって言ってるんだ。
––––日本でやってみたいこと、行ってみたい所などはありますか?
前回行けなかったから、富士山を見てみたいな。それに都会でクレイジーなこともやってみたいし……たしか、日本には「キャット・カフェ」があるんでしょ? どちらかと言えばゆったりしててクレイジーとは言えないかもしれないけど、それに行ってみたいね。
––––多くのバンドが夢見るアルバム・デビュー、フェスやライヴ出演、ツアー実施といったものが実現した今、今後ミュージシャンとして成し遂げたい目標や夢は何ですか?
沢山の人たちに聞いてもらえるようなアルバムを10枚くらい作ってリリースして、どれもその前のものとは違ったもので、それを座って全部聴きつつ自分自身のキャリアを辿って、誇りに思えるようになりたいな。自分自身の色々な時期のスナップショットみたいなものを、アルバムの形でコレクションして振り返れるようになれると良いね。何年もかかるだろうけど……20年とか30年かな。そのくらいまで続けられるといいな。それが僕のゴールだよ。