—あなたが演じたヴラドはドラキュラ伯爵のモデルになった人物といわれていますが、この作品のキャラクターたちはどのようにして生まれたのでしょうか?

はじめは映画のキャラクターとしての造形からスタートしたけど、そこに人間的な特性をブレンドしていったんだ。例えばタイカには『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』のイメージもあったんだけど、彼のお母さんのキャラクターが相当入っていて彼は自分のお母さんを演じているんだよ(笑)。それからタイカはベルリンに住んでいたことがあるからドイツ語の真似みたいなことも入れたりして、自分たちのルールみたいなものを造ったんだ。

ちなみに、スチューは日本に2年間住んでいたこともあるんだよ。スチューは、そのままのキャラだよ。なんでも助けてくれるし、すごくスウィートなやつで、人好きのする優しいやつだよ。短編を作ったときは、彼をそんなにフィーチャーするはずじゃなかったんだけど、その頃タイカとスチューはシェアハウスしていて、機材を運んだりするのを手伝ってくれていたんだ。ポテトを食べるシーンを撮影したときに、一緒にいた他の3人とあまりにも違ったのがおもしろかったから、人間の友達という設定で彼のキャラクターを膨らませたんだ。

—本作はほとんどアドリブでの演技と伺っております。役作りはどのように行ったのでしょうか?

まず、ドキュメンタリースタイルで演技をするのはとても難しいから、逆にそれぞれが自分のやりかたで表現したほうが個性が際立つしナチュラルなものになると思ったんだ。あとは、キャストにはコメディアンが多いから、僕らが書いたセリフよりおもしろいことを言ってくれるんじゃないかって期待もあったよ。

『シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア』監督ジェマイン・クレメントのインタビューが到着! film150123_swv_5

『シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア』監督ジェマイン・クレメントのインタビューが到着! film150123_swv_8

—日本でも若者たちの間でシェアハウスをする人たちが増えています。ニュージーランドでもシェアハウスは一般的なんですか?

ニュージランドではとても一般的だよ。日本ではいまトレンディなものだってスチューから聞いて、驚いたよ。

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『シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア』監督ジェマイン・クレメントのインタビューが到着! film150123_swv_11

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