――ダギーのヴォーカルも、ファーストの頃の特徴でありながら、前作ではあまり見られなかったファルセットが戻ってきているように思います。これは偶然ですか?
ダギー まぁ、前作でも意図的にファルセットを抑えたというわけではなかったんだよね。ただ、当時の僕は他の歌い方も試してみたいと思っていたし、何よりそれに合うような楽曲がなかったというだけだったんだ。ヴォーカルは、その楽曲を生かすようなものであるべきだと思うし。今回はサウンドの幅が広がったことで、前作にはなかったようなタイプの曲も増えたから、僕の歌い方も幅が広がっているのかもしれないな。
――今回のアルバムは、まるであなたたちが最初にバンドを始めた頃のように、もう一度新しいスタートを切ったことが感じられます。自分たち自身は今、どんな心境なのでしょうか。
ジョセフ バンドの絆が強くなったように感じているよ。テンパー・トラップは3枚アルバムを作って、そのどれもが自分たちにとって特別なものだけど、今回のアルバムの制作作業を通して、よりバンドは強固になったような気がする。3作目にして、僕らはまだ新しいことに挑戦できるバンドだったということも、すごくよかった。雰囲気的には、またまっさらな雰囲気で、新しいバンドになったような感じだよ。
――『シック・アズ・シーヴズ』というタイトルも、様々なことを乗り越えてきた今ならではのように思えますね。
ダギー まぁ、たまたまなんだけどね。このタイトルはトビーのアイディアだった。もともとは語感がいいというだけの理由でつけたんだけど、『シック・アズ・シーヴズ』という単語には、忠誠心、兄弟愛という意味があるよね? それが、ちょうどロレンゾが脱退してから初めてのアルバムを作る際に、メンバーがもう一度ひとつになっていった時の雰囲気に合っていると思うんだ。だから、ほんとに偶然なんだけど(笑)。でもこれしかないというぐらい、今回のアルバムにふさわしいタイトルになったと思う。
――2人の子供が写ったアートワークにはどんなイメージが? 怪獣のかぶりものをしているのが面白いですね。
ジョセフ ジャケットに関しては、ベースのジョニーがハロウィンときに街中で撮ってインスタグラムに上げていた写真だよ。これを “シック・アズ・シーヴズ”のシングルのジャケットに使って、僕たち4人の写真をアルバムのジャケットに使おうと思っていたんだけど、こっちの写真(最終的な新作のアートワーク)のほうが兄弟みたいなイメージがあるから、これをアルバムに使おうということになったんだ。
――バンドのこれからについてどんな可能性を感じていますか。また、これからやってみたいことがあれば教えてください。
ダギー 『シック・アズ・シーヴズ』の制作を通して、僕らはまた新しい扉を開けたような気がしているんだ。新しい人と組むたびに相手のやり方を吸収して、それが僕ら自身が出す音にも反映されていった。それに今回のアルバムは、ライヴでの熱量を表現しようと考えて作ったアルバムでもあるから、この楽曲をみんなの前で演奏するのが今から本当に楽しみなんだ。
The Temper Trap – So Much Sky
EVENT INFORMATION
THE TEMPER TRAP JAPAN TOUR 2016
大阪 2016.08.08(月)
OPEN 18:00/START 19:00
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サポート・アクト:AwesomeHandsomes
東京 2016.08.09(火)
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