アーティストや著名人の方々にテーマに沿ってプレイリストを選曲してもらうことで、その人とお気に入りの楽曲との思い出を紐解いていくプレイリスト企画。今回は東京を拠点に活動する4人組バンド、ウソツキの登場です。最新アルバム『惑星TOKYO』を4月12日にリリースした彼らが今回考えてくれたテーマは、「歌詞に地名が含まれている曲」。まるで“惑星TOKYO”を舞台にした群像劇のように様々な感情が交差する作品の雰囲気にも通じるバリエーション豊かな楽曲を通して、彼らのお気に入りの音楽を語ってもらいました。
Interview:ウソツキ
竹田昌和 “ウソツキは本当に伝えたいことを伝えるために“嘘をつく”バンド“
——今回のアルバムはタイトルが『惑星TOKYO』で、アートワークにもみなさんと一緒にエイリアンが登場していますね。これはどんな風に出てきたアイディアだったんですか?
竹田 これまでも“金星人に恋をした。”や“新木場発、銀河鉄道は行く。”転校生はエイリアン”という曲を作ってきましたけど、もともと僕は昔ひとりぼっちで疎外感や人に対する壁を感じていて、そういうものを「エイリアン」として曲の中で表現しているんですよ。今回は、「バンドメンバーもお客さんもいて環境が変わった今も、日々の生活の中で『エイリアンだな』という気持ちは消えていない」ことに気づいたんです。これはきっと他の人も同じはずだし、誰しもにそんな部分があるんじゃないかなと思って。だから、それについて書くことで、「みなさんのエイリアンの部分を救えるんじゃないか」と思ったんですよ。
——実際、『惑星TOKYO』というタイトルがつくことで、楽曲ごとに様々な感情が描かれた群像劇のような雰囲気が生まれていますね。中でも制作中に印象的だった曲というと?
林山 僕は“コンプレクスにキスをして”。今回は全体像が見えてきたときに、曲もかっこいいのに、何か足りないと感じてしまって。でも、最後の方にこの曲が出てきたときに「これだ!」と思いました。最後に出てきたこの曲と“本当のこと”はどっちも本来見せなくてもいいかっこ悪さや汚さが出ていて、「これで完成するな」と感じました。
竹田 僕も(林山)拓斗くんと一緒です。僕も「何か足りない」と思っていたんですけど、それは結局、自分自身が「かっこつけてた」からだったんですよ。それに気付いてから“本当のこと”を書いて、それから他の曲もかっこつけている部分を変えていきました。今回は「ウソツキの本音」がテーマですね。ウソツキは本当に伝えたいことを伝えるために“嘘をつく”バンドですけど、今回のような要素を加えることで、より聴いてくれる人と一段上のコミュニケーションが取れるようになったと思っているんです。
藤井 僕は“夢のレシピ”。1番のサビの後に遊びでスウィープを入れたら、「いいね!」という話になった曲です。この曲は「夢を持つこと」を歌っていると思うんですけど、僕はバンドの曲にスウィープを入れるのが夢だったんですよ。その夢が叶いました(笑)。
吉田 (笑)。僕は5曲目の“どうかremember me”。この曲でのギターはボトルネック奏法を取り入れていて、僕的にはどんなギター・ソロを弾くよりいい仕事をしたな、と思っているんです。アルペジオとスライド・ギターを合わせたようなアレンジって、僕自身は他では聴いたことのないようなものができたと思っていますね。
——今回は『惑星TOKYO』にちなんで、「歌詞に地名が含まれている曲」というテーマで3曲ずつ選んでもらいました。それぞれの楽曲について、選んだ理由やその曲との思い出を教えてください。まず、竹田さんの1曲目はYUIの“TOKYO”ですね。
竹田 これは僕が初めて買ったCDですね。それに高校生ぐらいの頃、「俺は音楽で食っていくぞ」と決意させてくれたのもYUIの曲だったんですよ。
——YUIさん自身も、この曲で「ミュージシャンとしてやっていこう」と福岡から東京に向かうときの気持ちを歌っていますね。電車で上京する風景が浮かんでくるような曲で。
竹田 そうですね。YUIさんは情景描写がすごくて、自分の曲もそうであってほしいなと思います。今回の『惑星TOKYO』というタイトルがアルファベットの「TOKYO」になっているのは、実はこの曲へのオマージュですね。次は急に最近の曲ですけど、チェインスモーカーズ。この曲もパリを理想の場所として捉えている曲ですよね。僕らはテイラー・スウィフトやマルーン5、エド・シーランのようにグラミーを獲るようなアーティストの音をライバルだと思っているので、その一環で聴く中でスッと入ってきた曲です。
竹田 次のきのこ帝国はもともとUK. PROJECT/DAIZAWA RECORDSにいた僕らの先輩で、僕は所属する前、「きのこ帝国がいるからDAIZAWA RECORDSがいい」と言っていました。だから、きのこ帝国がいなければ僕らはここにいないし、「東京」は僕らが書かなければいけない、書きたいと思っているテーマです。パイオニアの“東京”に憧れてきのこ帝国が“東京”を出して、僕らがそれに憧れて。DAIWAZAには“東京”の歴史があると思うんですよ。
吉田健二 “僕にとっての憧れの東京のイメージです“
EVENT INFORMATION
「惑星X」星跨ぎツアー
2017.05.13(土)
OPEN 17:30 / START 18:00
広島CAVE-BE
ADV ¥3,500 / DOOR ¥4,000(1ドリンク別)
2017.05.14(日)
OPEN 17:30 / START 18:00
福岡Queblick
ADV ¥3,500 / DOOR ¥4,000(1ドリンク別)
2017.05.19(金)
OPEN 18:30 / START 19:00
仙台enn 2nd
ADV ¥3,500 / DOOR ¥4,000(1ドリンク別)
2017.05.19(金)
OPEN 18:30 / START 19:00
仙台enn 2nd
ADV ¥3,500 / DOOR ¥4,000(1ドリンク別)
2017.06.09(金)
OPEN 18:30 / START 19:00
名古屋CLUB UPSET
ADV ¥3,500 / DOOR ¥4,000(1ドリンク別)
2017.06.10(土)
OPEN 17:30 / START 18:00
松本ALECX
ADV ¥3,500 / DOOR ¥4,000(1ドリンク別)
2017.06.17(土)
OPEN 17:30 / START 18:00
札幌COLONY
ADV ¥2,800 / DOOR ¥3,300(1ドリンク別)
2017.06.24(土)
OPEN 17:30 / START 18:00
梅田Shangri-La
ADV ¥3,500 / DOOR ¥4,000(1ドリンク別)
2017.07.07(金)
OPEN 18:30 / START 19:00
渋谷区文化総合センター大和田 さくらホール
ADV ¥3,800(全席指定)
詳細はこちら
RELEASE INFORMATION
『惑星TOKYO』
NOW ON SALE
ウソツキ
UKDZ-0181 / DAIZAWA RECORDS/UK.PROJECT / ¥2,500(+tax)
詳細はこちら
photo by Mayuko Yamaguchi