――今回VERBALさんはホスト役を務めますが、どんな風に臨もうと思っていますか。
スタッフの方とは「あまり堅くやらない方がいいよね」っていう話をしてるんですよ。昔Pディディとかが出てきて、「イェー!! パーティーだぜ!」みたいにやってた、ああいう感じというか(笑)。DJでブースに出た時にお客さんをはやし立てる、みたいな感覚でできたらいいですね。当日はもう1人の方と一緒に進行できるみたいなので、そういう感じだったら僕でも出来るかな、と思ってます。「僭越ながら……」みたいなことは苦手なんです(笑)。
――まさに『The Party!!』ということで(笑)。
そうですね。今回はそれもあって会場もかなりアットホームなものになってますし。だから「(かしこまって)今日の受賞は……」みたいなものにはしたくないし、そもそもMTVってもっとワッショイした感じで、みんなが参加できるような、いい意味で面白おかしいイメージだと思うんですよ。そのお手伝いができればいいなと思ってますね。
――豪華シークレット・ゲストも予定されています。どんな人が来そうなのか、ヒントを教えてもらうことは出来ますか?
僕も言いたいところですけど、まだ「来るかもよ?」ぐらいの段階なんですよ(笑)。でもたぶん、決まったら結構ビックリ級の、みんなが知ってる男性シンガーとかが来るんじゃないですかね。何人かいるんですけど……ひとりはもう、「実現したら場内が完全に爆発して、周りから情報を聞きつけたファンまで殺到するかもしれないよ?!」という感じの人。
――おおお……。
他にも、みんな知ってるんだけどそんなにファンは殺到しないかもしれない……でも「すげー話題!」みたいな人もいるし(笑)。
――(笑)。そして当日は世界各地の色んなMVが集結する場になるわけですが、VERBALさんは、そもそもMVにどんな魅力を感じていますか。
やっぱり、MVって音だけでは表現できないものを表現していく場所ですよね。最近はそれがさらに進化してますけど、MTVはそういうものを一番最初に浸透させたプラットフォームでもある。僕もMTVを観ながら、「ああ、こういう表現があるんだ!」とか「こんなアーティストなんだ」とかっていうことを色々知ったりしますし。MVって、そんな風に新たな表現に触れられる場所だと思いますね。
――実際、m-floのMVも色んな工夫がされているものが多いと思いますが、VERBALさんはMVを観る時、特にどんなところに注目することが多いんでしょう?
ウィット感ですね。たとえば(監督なら)スパイク・ジョーンズの作品だったり、アーティストで言うとエイフェックス・ツインの作品だったり。撮影の手法自体ももちろんですけど、新しいテクノロジーを使ってストーリー的に面白いものを作ってるウィット感というか。当時は合成をわざとっぽく使った“ウィンドウリッカー”とかがすごく好きだったんですよ。ビョークのMVとかもそうですけど、表現の可能性を広げてくれる感じがいいなと思って。
Beastie Boys –“Sabotage” (スパイク・ジョーンズ監督作品。94年)
Aphex Twin –“Windowlicker”
Björk –“All Is Full Of Love”
最近で言うと、ビョークやテイラー・スウィフトは360°カメラを使って撮ったりもしていて、MVの中の彼女たちがいない場所も追っかけたり出来るっていう(笑)。やったもん勝ちじゃないですけど、「一番最初に面白いことをした人が勝ち」みたいな部分もあって、MVの見せどころがある時にしか出さないアーティストもいますよね。
Björk –“stonemilker”
Taylor Swift –“Blank Space” (アプリで360°版をリリース。<VMAJ 2015>にもノミネート)
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