plan01_recruit_20170927b

PR Presented by AEI

和楽器バンドのベストアルバム『軌跡 BEST COLLECTION+』が2017年11月29日に発売。これまでMVで発表してきた全14曲に加え、これまでを踏まえつつ、これからのポテンシャルを多分に感じさせる新曲3曲を含んだ全17曲が収録されている。和楽器バンドのこれまでとこれからの展望を訊いた。

「ジャパンカルチャーの縮図」……。さしずめ私が海外の人に、この新感覚ロックエンタテインメントバンド「和楽器バンド」をひと言で紹介するとしたら、こうなるだろうか。

日本古来の伝統楽器を用いたトラディショナルな面。アニメソングのような日本独自の音楽形態。2Dから飛び出してきたかのような和洋折衷な衣装。ボーカロイド楽曲も引用するクールジャパンな姿勢……。サウンド方面でのバンドと和楽器の折衷のみならず、その捉え方やハイブリッドさ、興味の持たせ方や発信の仕方、目の行かせ方に至るまで、まさにこの和楽器バンドは、今のジャパンカルチャーの縮図と言える。

国内はもとより海外でも人気の高い彼ら。ハイブリッドさとフレキシブルさを武器にしたその活動は、現在、国内外を問わず活発だ。そんな中、タイムリーにもベストアルバム『軌跡 BEST COLLECTION+』が、このたび届けられた。これまでMVで発表してきた全14曲に加え、これまでを踏まえつつ、これからのポテンシャルを多分に感じさせる新曲3曲を含んだ全17曲。彼らのこれまでを知り、今後へと思いを馳せさせるには最適な1枚だ。

東京五輪が始まるまで、あと1000日を切った。きっとその時期は、世界各国から大勢の人が、この日本に訪れることになる。その際には、日本の一つのカルチャーの縮図として是非標榜したい、この和楽器バンド。この和楽器バンドを、この日本国内で、そして海外の人たちがとらえるチャンスは、まさに今なのだ!

Interview:

【インタビュー】現行ジャパニーズカルチャーの縮図。和楽器バンドの折衷度と進化具合、発信力を探る interview_wagakkiband_1-700x467

「今の日本を象徴する文化を音楽も交えてやっている自覚のもとやっている」(鈴華)

——ちなみにみなさんはいつも海外の方に自分たちのことを、どのように説明しているんですか?

町屋 We are Japanese Wagakkiband……(笑)。

——ここでも英語なんですね(笑)。

町屋 (笑)。いつもなんて説明してるっけ?

神永 まず和楽器の説明から入りますね。

——その和楽器を英訳する際は?

鈴華 いつもは「Traditional Japanese musical instruments(伝統的な日本古来の楽器との意)」ですね。その日本の伝統楽器に、海外から吸収した洋楽器を融合した「新感覚ロックエンタテインメントバンド」といつもは説明しています。とは言うものの、このバンドはジャンルフリーですからね。今の日本を象徴する文化を音楽も交えてやっている自覚のもと、やっています。

——その辺りを詳しく

鈴華 日本自体、元々伝統的な音楽がありながらも、実は流行っているものはJ-POPやアニメソングっぽいものを始め、どちらかと言うと海外に影響され、それを独自のスタイルでアレンジさせた音楽も多いじゃないですか。吸収して順応する日本人らしさ。そんな時代毎に色々と吸収してきた音楽的な文化を私たちも体現したくて。それもあり私たちの場合は、それを音楽だけでなく魅せ方も含めて表現しているんです。例えば、衣装も洋服と着物を融合させたものだったり……。どちらかに寄るのではなく、自分たちなりに融合させたり共存させている。それがこの和楽器バンドでもあるんです。

——分かります。和楽器バンドには、音楽性のみならずジャパンカルチャーの縮図的なものも感じていて。メインカルチャーやサブカルチャーを始め、アニメやニコ動的な文化も上手く取り込んでますもんね?

町屋 我々の捉えている日本っぽさって、そういった部分でもありますからね。明治維新以降の和を基調に色々なものを取り入れながら成長して来た、あの感覚に似ているとでも言うか……。その比率やスタイリングを色々と変えているだけなんです。

【インタビュー】現行ジャパニーズカルチャーの縮図。和楽器バンドの折衷度と進化具合、発信力を探る interview_wagakkiband_2-700x467

——なるほど。

町屋 我々が結成された平成25年から現在までの、その時々の和と洋の塩梅を取り入れてきた感は持っていて。いわば、「これが今の日本の形だよ」と提示して発信してきた自意識もあるんです。

いぶくろ ただし、僕らの行っている日本っぽさの時間軸は相当幅広いですよ(笑)。それこそ琴で1000年、太鼓だともっと昔からあったでしょうから(笑)。その間に培われて来た音楽の技法や手つき、音階等を取り入れてはいますが、実際にやっていることは、そこに対して、今まで自分たちが吸収してきた新しい音楽を解釈して吸収したものを表していて。それらが共存しているのが今の日本じゃないですか。アニメやボカロの文化も込みにして、それこそ広い目で日本を観て表したのがこのバンドでもあるんです。

神永 和楽器ハンド自体、国内外問わず、人それぞれで捉え方や解釈も違うでしょうからね。初期の僕らのYouTubeの動画に対する海外からのコメントは面白かったですよ。「日本のバンドってこんな感じなんだ……」と、一部にも関わらず、あたかもこれが日本の音楽なんだと、大義で捉えてしまったようで(笑)。

日本の人たちにも自分たちの音楽性をなかなか説明しづらいのに、ましてや海外なんて、なおさらですよね。日本に対する情報量も含めて。だけどライブを観てもらえると納得してもらえるんですよね。その融合具合も含め。“なるほど……”って。

山葵 海外のある方は、我々のことを「ジャパニーズフォークメタル」と称してましたからね。なるほど、そこを捉えたかと。もちろん、そういった断面もありますが、中にはポップスやジャジーな曲もありますからね。そう考えると、「ジャパニーズフォークロック」の方が適しているかなと。その「フォーク」にしても、フォークソング等ではなく、「人々」って意味でのフォークが前提ですが。

亜沙 一番簡単に自分たちの音楽性を説明するなら、ロックバンドのスタイルに日本の伝統楽器を加えてるってなるんでしょうね。ロックと言っても今や広義じゃないですか。ガレージも、パンクも、メタルも、アメリカとイギリスのロックでも全然違うし。

町屋 逆に観てもらってアンケートを取りたいよね。「あなたは和楽器バンドをどう捉えましたか?」って〈笑〉。

「このバンドの和楽器隊は、いい意味で楽器や伝統を愛し切っていないところがある」(黒流)

——海外公演だと、みなさんの主にどの辺りがウケているんですか?

いぶくろ 僕らのアイデンティティでしょうね。僕から見て海外の方は、アイデンティティがしっかりあったり、際立っているアーティストが好きな印象があって。しかもそれが伝わりやすければ、伝わりやすいほど、受け入れられやすいイメージがあります。その点、このバンドはパッと見からアイデンティティが伝わりやすいでしょうからね。

——アイデンティティの固まりのようなバンドですからね、和楽器バンドは(笑)。

いぶくろ その初見から想像できる音楽性と実際の我々から出る音楽性に、あまり相違がないのが受入れられている要因でもあるでしょうからね。 

神永 たぶん和楽器の音色を使っているだけでなく、僕たちがやっているロックやポップスも色々な種類がありますからね。中には、“ああ、日本人っぽいな……”と捉えてもらえてるところもあるだろうし。

町屋 バンド楽器をキチンと交えているのも高いポイントでしょうね。たぶん和楽器だけでは、ここまで受けてないでしょう。珍しさや新鮮さはあるでしょうが、そこから更に興味を持ってもらうのは至難の技かもしれない。だけど、バンドサウンドがそこを継ぐことで、馴染みのあるサウンドも含め、よりスッと入ってくれるんです。例えば、和楽器のソロの後にエレキギターのソロが引き継いだり、その逆の場合も凄く海外でウケるんですよね。「うぉーっ!」と。それこそ、どよめきが起こるほど。

黒流 僕もこれまでに、このような現代楽器と伝統楽器を融合させたバンドに参加したことがあったんですが、毎度どうしても課題として「和楽器を、どうフィーチャーしたり、持ち上げるか」が出てくるんです。伝統や正攻法に捉われ過ぎると、共存という部分で軋轢が生まれたり、衝突が起こったりしてしまって。それがこのバンドには無いんですよね。

——尊重しあっていると?

黒流 いや、逆に利用し合っているのかもしれません。僕が思うに、このバンドの和楽器隊は、いい意味で楽器や伝統を愛し切っていないところがあって。自己表現の為に和楽器を利用している。そこがいいんでしょう。

蜷川 そうそう。いい意味で、「こうじゃないといけない!」とのこだわりがないところがこのバンドのポイントでしょうからね。あとは、新しいことに対して、とりあえず挑戦してみよう的な柔軟な姿勢も強いし。その結果が、今の自分たちの音楽性のフレキシブルさや、海外でも楽しんでもらえている結果につながっているのかなって。

町屋 メンバーがそれぞれバランス感覚を大切にしている、そこも大きいですね。聴きやすさや流れのためだったら自我を捨ててくれますからね。

蜷川 やはりバンドの一員ですからね。全体を見て、“いま自分はどのポジションにいるのが適切か?”を常に考えながら、プレーやレコーディングに臨んでいます。出過ぎず、出なさ過ぎずで。

黒流 過去、別のレコーディングの際にも和楽器奏者に居たんです。バンドとのセッションの際に、「これじゃあ、自分が活きないから」と、レコーディング途中で逆に和楽器が活きるようなアレンジに作り直させた伝統芸能の方も。だけど、それだと元から用意されたものにハメるだけで終わっちゃうんですよね。しかし、このバンドに関しては、“そこにどう自分をハメるか”。それがあるからこそ、このバンドはやっていても面白いし、数々の思いも寄らない化学反応も起こったりするんです。

神永 それが自分たちでも自身が持っていないものが生まれて面白いし、嬉しさに繋がってるんですよね。

この和楽器バンドは各人がリード楽器の役割をしつつも、キチンとメリハリやバランスを持って且つ歌を前面に出した配置がなされていると毎度感心させられます。

神永 先ほど、「アイデンティティの固まり」と称して下さいましたが、我々はそのアイデンティティの固まりではあるんだけど、あまりアイデンティティのゴリ押しはしないようにしていて。いわゆるフレキシブルさやバランス感を擁した上でのアイデンティティの誇示とでも言うか……。

鈴華 このバンドの発祥自体が別に最初から海外を目指していたのではなく、当初は日本のファンに向けてしか考えてなかったんです。ひとりひとりに人気が出れば、なんとか戦隊じゃないけど、各人の推しメンが集まったスーパーバンドになる。当初は、その辺りを目指していたんです。

【インタビュー】現行ジャパニーズカルチャーの縮図。和楽器バンドの折衷度と進化具合、発信力を探る interview_wagakkiband_3-700x467

plan02_recruit_20170927b
池田スカオ和宏

池田スカオ和宏

ライター/インタビュアー/編集人

LUCK'A Inc. 取締役。1993年頃より執筆開始。1997年(株)新星堂販促にてJ-POP系フリーペーパー「pause」編集部に。2002年からは5年間編集長を務める。同時期、インディー系フリーペーパー「SELDOM」を立ち上げ、以後10年間一人で運営。2007年新星堂退社。LUCK'A Inc.設立。現在はライター/インタビュアー/編集人の傍ら、新型音楽プラットホーム「Luckast(ラカスト)」を運営。2014年より復刊した「√SELDOM」の編集長も担う。振り返ると高校の頃のレコ屋のバイトから現在まで音楽に携わる仕事以外したことがない...。たぶん一生こんな感じ。

Qeticの最新情報をチェック!

友だち追加数