——Pitchforkで2011年の「ミュージックビデオ・トップ20」にランクインした“Montana”や、“July”などのビデオは、美しいイメージとノスタルジアを感じさせる、素晴らしいショートフィルムでした。映像作家とは、どのようにコラボレーションしていますか?
映像作家との関係性は、僕が信頼できる人たちを見つけて、彼らに可能な限りの自由を与えること。彼らのやるべきことや、やるべきでないことに制限をつければつけるほど、作品の出来は悪くなるんだ。だから大抵、僕の考えについてのビジョンを少し共有して、そこからアイデアを膨らませていく。どんなアイデアでも、悪いアイデアなんていうものは存在しない。ただいくつかのアイデアは他のアイデアよりも良いだけ。
Youth Lagoon – “Montana”
Youth Lagoon – “July”
——先の質問に関連して、ケンディー・ティー(Kendy Ty)が監督した“Highway Patrol Stun Gun”の制作過程について教えてもらえますか?
数年前にインターネットでケンディの作品を見つけて、コラボレーションしたいって連絡したんだ。ただし、それに見合ったプロジェクトが出てくるまで、待ちたいってことを併せて伝えた。そして、今回の作品をどんなものにしようかとブレインストーミングをしていた時に、ケンディにこれをやって欲しいってことがはっきりしたんだ。僕らは数ヶ月かけて構想を練って、その後ニューヨークで撮影するときに初めて直接会ったんだ。
Youth Lagoon – “Highway Patrol Stun Gun”
——ザ・オクトパス・プロジェクトなど、オースティンを拠点に活動するミュージシャンたちにもインタビューしたことがありますが、オースティンという土地は新しいサウンドを生み出し、他のミュージシャンたちと交流を深める上で、とても重要な場所になっているようです。あなたにとって、「アイダホを拠点に活動するミュージシャン」とは何を意味しますか?そこに、あなたのクリエイティブなプロセスにおける、具体的な利点などはありますか?
そういうことについて考えたことはないな。アイダホは僕の地元であり、寝る場所。もちろんそれが、何かしらの影響を与えてはいると思うけれど、はっきりこれと言えるようなものはないね。
——あなたにとって、「ジャンル」とは何を意味しますか? 映画、アート、音楽または学術的なテーマについて語る時でも、人々はロック、エクスペリメンタルやオルタナティヴなど特定のジャンルに定義しようとします。もし私が、「あなたの音楽のジャンルは何ですか」と質問したら、自分のスタイルを何と呼ぶでしょう?
昔からジャンル分けは好きじゃないんだ。何でもかんでも、あまりに狭くまとめすぎるから。その必要性は理解できるけれど、それでもやっぱり好きじゃないな。音楽をムードで定義できたらその方がずっと良いと思うよ。
——あなたを音楽の世界に惹き付けたなミュージシャンはいますか?
僕が尊敬するミュージシャンは沢山いるよ。いくつか挙げるなら、デイヴィッド・アクセルロッド、ビョーク、トム・ヨーク、ローリー・アンダーソン、ルイ・アームストロング、エリザベス・フレイザー、エラ・フィッツジェラルドとジェイソン・ピアースだね。
——日本には2度ライブ・パフォーマンスのために来日しています。日本の印象はどうですか? お気に入りの場所は? 好きな日本のミュージシャンはいますか?
日本は本当に好きな国だけど、まだ東京しか行ったことがないんだ。もっと他の場所にも行ってみたい。世界でも指折りの演奏場所だね。ライブの時も時間がなかったから、殆どの場所に行けなかったけど、2回ともカラオケには行ったよ。
今僕が好きな日本のアーティストは間違いなく坂本慎太郎(ゆらゆら帝国)だね。信じられないくらい良いよ! 最近はそればっかり聴いている!
——日本のオーディエンスに向けてメッセージをお願いします。
絶対勝てると分かっていない限り、人前で喧嘩をしないこと。週に1回はお母さんに電話をすること。たまにはお父さんにも電話をすること。1日1本は映画を観ること。マウンテン・デュー(レモン・ライム風味のアメリカの炭酸飲料)は精子の数を減らすよ。お金を節約すればするほど、ドラッグに使えるお金は増えるけど……ドラッグは絶対やっちゃだめだよ! 近いうちに会えるのを楽しみにしてる!
Youth Lagoon FULL SET – Pitchfork Music Festival Paris
RELEASE INFORMATION
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