<ATP Iceland>で気を付けたいポイント

このように、良いところだらけの<ATP Iceland>であるが、注意すべき点もある。それは、会場周辺は、ひたすら自然が広がる長閑な風景が延々と広がる……つまりは、かなり田舎であることだ。本イベントが行われるケプラヴィークは、アイスランドでも都市部から離れているエリアで、スーパーやコンビニのような商業施設は会場やホテルの周辺に徒歩圏内にほぼ存在しない。

ケプラヴィークのホテルからメインステージのアトランティック・スタジオまでは、すぐに移動ができる(どのホテルを利用しても会場までの距離は、徒歩5分程度)ものの、会場近くのホテルを利用する場合は、食事や買物をする際の不便さを頭に入れておくべきだろう。

実際、イベントの第一日目もライヴがスタートするまでは、会場の近くにほとんど人もいない状態であった。果たして、本当にこんなところにパブリック・エネミーやイギー・ポップがやって来てくれるのか……と、ちょっと不安になったほどである。

北欧の自然とインディーロックの真髄を味わえるフェスとは music150817_atp_inaka

ところが、いざイベントがスタートすると、それまでの静寂が嘘のように、沢山のロックファンが集まってくる。一転して大盛況だ。実は、アイスランドの首都であるレイキャビクからのシャトルバス乗車券の付いたチケットがあり、国外からの参加者は、そちらを利用するケースが多いようなのだ。ライヴに加えて、観光や買い物を楽しみたい方は、レイキャビクを拠点にするのが得策だといえるだろう。

北欧の自然とインディーロックの真髄を味わえるフェスとは music150817_atp_audience

また、キャンプスペース付きのチケットもあるようだが、この時季のアイスランドは夏とはいえ、日本の秋口くらいの気温の為、日本人には少しばかり厳しいかもしれない。衣類についても、春、秋用のコートかダウンジャケット、最低でもパーカーは持ち込んでおきたいところだ。

フェスを楽しむ為に、知っておきたいアイスランドの気候について

もうひとつ、留意しておきたい点が、この時期のアイスランド特有の日照時間についてである。

北欧の自然とインディーロックの真髄を味わえるフェスとは music150817_atp_byakuya

そもそも、現地は日本との時差がマイナス9時間ある上に、夏のアイスランドは日の入りが非常に長く、日の出が早い……ちょっとした“白夜”状態(上記の写真は、現地時間で夜の22時くらい)なのだ。

体調管理をシッカリやっておかないと体内時計が狂ってしまい、せっかくの音楽フェスにも関わらず、ずっと気分が優れず…なんて悲しいことになりかねない。逆にいえば、夜になっても昼間のように外が明るい状態で音楽を楽しむことができる特殊なシチュエーションは、<ATP Iceland>特有の魅惑的なロケーションともいえる。この辺りは、事前に下調べを行い、心構えをシッカリとしておきたいところだ。

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