ケンドリック・ラマーやカニエ・ウェスト、ドクター・ドレーといった錚々たるトップ・アーティストたちの作品に参加し、既に“ディアンジェロの再来”としてアメリカ本国ではヒップホップ~ソウル・ファンの間で高い注目度を誇るR&Bシンガー・ソングライター、BJ・ザ・シカゴ・キッド。2月に〈モータウン〉からリリースされたアルバム『イン・マイ・マインド』が既に傑作と評判の彼による待望の初来日公演が、来たる6月11日(土)に大阪、13日(月)に東京のビルボードライブで行われる! 来日公演目前となった今、あらためてBJ・ザ・シカゴ・キッドの魅力をお伝えします!

1.ケンドリック・ラマー、カニエ・ウェスト、ドクター・ドレー、チャンス・ザ・ラッパー、ジョーイ・バッドアス……数々の作品に客演参加で引っ張りだこ!
注目を集めるR&Bシンガーとしての魅力

ケンドリック・ラマー、カニエ・ウェストらと共演。“ディアンジェロの再来” BJ・ザ・シカゴ・キッドの引力 music160524_bj_3

その名のとおり、BJ・ザ・シカゴ・キッドはシカゴ出身のシンガー。ジャネット・ジャクソンのツアーを目の当たりにしたことをきっかけにアーティストを志すことを誓った彼は、両親ともに聖歌隊のディレクターを務めるという非常に恵まれた環境で幼少の頃から歌の実力を磨き、作曲やドラム演奏等を学んでいく。その後、19歳でロサンゼルスに移った後、メアリー・メアリーのバックコーラスを行う他、アヴァーント、ジョー、マリオ、レイラ・ハザウェイなどに楽曲提供を行い、本格的にアーティスト活動を開始、2005年にはスティーヴィー・ワンダーの『ア・タイム・トゥ・ラヴ』にコーラス参加、2006年に映画『ミッション:インポッシブル3』の主題歌となったカニエ・ウェストの楽曲“インポッシブル”にトウィスタらと客演参加、その後、2008年にブレイク前夜の盟友ケンドリック・ラマーのEPに参加するなど、早耳のリスナーの間では既に知られた存在となる。ゴスペルをルーツとして持ち、マーヴィン・ゲイやベイビーフェイス、ディアンジェロに影響を受け、正統派シンガーとしての佇まいを持ちながら、時としてラップも披露する引き出しの広さを持つBJはミックステープ作品を着実にリリースしていき、ウォーレン・G、スクールボーイ・Q、フレディー・ギブスといった主に西海岸の人気アーティストと共演を重ね、2012年にようやくデビュー作『パインアップル・ナウ&レイター』をリリースし、〈モータウン〉とメジャー契約を結ぶ。近年ではチャンス・ザ・ラッパーやジョーイ・バッドアス、そしてなんといってもドクター・ドレーの2015年作『コンプトン』にアンダーソン・パークと共にフィーチャーされ、そのアンダーソンの作品にも参加と、メジャー・デビュー前の時点で、既にトップ・アーティストの作品に引っ張りだこと、シーン随一のシンガーへと成長を遂げた。

SchoolBoy Q – Studio (Explicit) ft. BJ The Chicago Kid

BJ the Chicago Kid – It’s True ft. ScHoolboy Q

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