BLACK SMOKER〉の異端DJとしてカルト的人気を誇るBLUE BERRY a.k.a BABAが新作MIX CD『JAZZ DOZE』を自身主宰レーベル〈BLACK MOB ADDICT〉から2020年11月4日(水)にリリースする。前代未聞のストリートノベル・サウンドトラックミックス「SMOKING BARREL」シリーズなど数多くのMIXCDでリスナーを唸らせてきたBLUE BERRYが選んだ今回のトピックはタイトル通り「JAZZ」。コメントも到着している。

ブラックスモーカーのBLUE BERRYの新作ミックス『JAZZ DOZE』は、ジャズをセレクトした、だけでなく、ジャズ解釈であり、ジャズ的にプレイするDJの70分あまりの記録だ!!

『JAZZ DOZE』というタイトルだが、この70分あまりのMIXCDはジャズに縛られていない。というよりも、黒煙集団、ブラックスモーカーのBLUE BERRYの“ジャズ解釈”だ。いくつかの特徴がある。列挙してみよう。1.米国南部のアーシーな音の香りがする。2.つまりファンクにしろジャズにしろブルースが基盤にある(リロイ・ジョーンズ=アミリ・バラカのクラシックな音楽評論「ブルース連続体」を読み直したくなる)。3.ブレイクの上でホーン・セクションすなわち管楽器が躍動したり気怠いユニゾンをかましたりする楽曲が多数ある。4.スティーヴィー・ワンダーの名曲「Superstition」のめっちゃカッコいいカヴァーが収録されている(私の無知ゆえ誰のカヴァーかはわからない)。5.トム・ウェイツめいたエクスペリメンタルなブルースとロックを感じる瞬間が多々ある(彼の曲がテーマソングになったHBOの傑作ドラマ『THE WIRE』を思い出す)。6.そしてキャリア初期にターンテーブリズムの技を磨いた経験を持つDJのスキルとエフェクターを駆使し、それらの楽曲群を即興的になかば強引に(それがいい)結びつけていく。つまり使い古された表現で恐縮だが、しかし事実そうだから書くが、BLUE BERRYがリアルにジャズをしている。これは実験的なMIXCDだ。私が、サンクラに上がるミックスだけでなく、MIXCDというフィジカルなメディアをいまだに重宝する理由はこういうミックスとの出会いにある。流行や時流とは離れた心の状態でレコード屋やCD屋でディグっている時に芽生えた好奇心が新たな音の旅の出発点になるのと同様の貴重な体験を与えてくれるからだ。(二木信)

『JAZZ DOZE』

俺の尊敬する名もなき洋服の“買付け士”で話も上手でアッチも大好きなカッコいいパイセンをふっと思い出した。
当時まだインターネッットも無ければウーバーイーツもない時代にニューヨークに行って秘密の店を見つけては買い付けてくる店を渋谷の雑居ビルの一室でやってたんだわ。
お客さんを1人ずつしか入れない小さな“買付け店”を。
レコードやポスター、ヴィデオ、雑誌なんかで海外の流行を探ってた頃のことさ。
 
俺たちは洋服同様、音にも敏感になってた。
いい曲を見つけては閉店後、店の明かりを下げて、お互いアガリっぱなしでディグった曲を自慢し会ってた。
 
秘密の音源さ。
 
すげえ楽しかったし、それが今の俺に繋がってるこいつはそんな時見つけられなかった代物さ。
70分一本勝負。
おいおい。野暮だぜ。
そこにある、そいつに着火して俺にも着火させろよ!

RELEASE INFORMATION

JAZZ DOZE

〈BLACK SMOKER〉のBLUE BERRYが“ジャズ解釈”した新作MIX CD『JAZZ DOZE』をリリース music201012-blueberry

詳細はこちら