ゲストを迎え、チェキとともに“ゆかりの街”を歩く連載シリーズ「チェキさんぽ」。
第15弾目となる今回は、2人組フィメールラップユニットchelmicoが登場です。2014年の『ミスiD』に選ばれたRACHELさんが、14年の<シブカル祭。>出演時に友人のMAMIKOさんを誘って結成されたchelmicoは、15年に本格的に活動をはじめると、気鋭の若手トラックメイカーによる楽曲の上で繰り広げられる等身大でスキルフルなラップが話題を呼び、16年10月にはデビューアルバム『chelmico』も発表。
同年代の若いリスナーを中心に人気を集めています。そんな2人が1stソング“ラビリンス’97”を制作したのが、当時RACHELさんが住んでいたという小金井。その風景は、彼女たちの歌詞にも登場します。
今回はchelmicoの結成当初の思い出の場所である小金井を、チェキを片手におさんぽします。
小金井は、chelmicoのはじまりの場所のひとつ。
RACHEL「小金井は、今年の3月ごろまで私が住んでいた場所なんですよ。」
MAMIKO「共通の知り合いに作品撮りをするような人がいて、その仕事に(モデルとして)よく呼ばれていたのがこの2人でした。3回目の撮影の時にスタジオでRIP SLYMEの曲が流れていて、その時いたモデルさんのなかで私とRACHELだけが盛り上がったんです。そこから2人で遊ぶようになって、いつも吉祥寺か、小金井のRACHELの家で集まって遊んだり曲作りをしていました。この辺りは落ち着きますね。高架沿いの一本道を歩いていると、人が歌っていたりして……。」
RACHEL「すごく平和なんです。私たちの1stソング『ラビリンス’97』はこの場所で作った曲なので、chelmicoのはじまりの場所のひとつかもしれないですね。」
chelmicoのチェキさんぽ
セブンイレブン武蔵小金井東店
RACHEL「チェキさんぽがはじまる直前、とぼけた顔で説明を聞いているMAMIKOちゃん。ちゃんと聞け! と思って撮りました(笑)。」
RACHEL「東小金井~武蔵小金井にはセブンイレブンがいくつかあって、ここのセブンイレブンが好きだったんです。」
MAMIKO「顔ハメパネルがある! はめようよ、顔!」
RACHEL「この顔ハメパネルは昔はなかったよね。ここのセブンイレブンは、『セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん』や『ピューと吹く!ジャガー』のうすた京介さんに直接交渉してTwitterアイコンを書いてもらったりもしているみたいですよ(笑)。」
MAMIKO「この店舗だけの意思を持っている……。当時はRACHELの家に集まることが多かったので、昼間に2人でここに来て、ダラダラしながら戻ったりしていましたね。(“ラビリンス’97”の歌詞《降りた先はコンビニ/お気に入りのアイスクリーム》を連想させるアイスを買ったりもして。」
JR中央本線高架沿い 武蔵小金井~東小金井
RACHEL「この辺りは大好き! よく歩きながら眺めていたんですよ。私は歩いているときに周りの風景をよく見ることが多いんですけど、当時は活動もはじめていて、実際にこの辺りに住んでいたので、気になったものを写真で撮ってもアップすることができなかったんです。今日はそれを思い切りやることができて楽しいですね。」
MAMIKO「RACHELの生家!」
RACHEL「私たちの1stソング“ラビリンス’97”はここで作った曲なんです。トラックの雰囲気がアーバンなのに、それに合う言葉がなかなか出てこなくて、ここでツイキャスをやって募集しました(笑)。“JUNEJULY”もここで作りましたね。そういえば、この近くにchelmicoのリスナーの人が住んでいたこともあるんです。吉祥寺でたまたま見かけて、“あれ、近くに住んでますよね?”と聞いたら、“chelmico聴いてますよ”という話になったんです(笑)。」
RACHEL「ここの自販機にはあまり置いていない『午後の紅茶 芳醇ロイヤルミルクティー』が置かれていて、よく買いに来ていたのを覚えていますね。あまりさんぽをするタイプではなかったので、この自販機まで行く間に息抜きをしてスッキリしていました。」
text by 杉山仁
photo by ︎ Kohichi Ogasahara