Manhattan Portageによる都市型音楽プロジェクト<City Connection>が7月15日(土)に開催される。ブランドが40周年を迎える今回は、LIQUIDROOM/KATA/Time Out Cafeの3つのエリアを全面解放。「屋内フェス」とも言えるボリュームでの開催となる。
2019年に代官山UNITで行われたキックオフイベントから、コロナ禍でのライヴ配信、閉店前のSOUND MUSEUM VISIONでの開催や、所縁あるアーティストたちによるDJミックス・シリーズMUSIC BOXなどで、都市の音楽好きたちの心を掴み続けてきた<City Connection>。今年もまた、夏の入り口にピッタリな全15組のアーティストがラインナップされたイベントが開催される。ここでは出演者たちの最近の動向をまとめつつ、パーティーの見所をお届けする。
2023.07.15(土)
City Connection powered by Manhattan Portage
WILYWNKA
大阪出身のラッパー/ソングライター、WILYWNKA。関西を拠点としていたVIGORMANとプロデューサー・GeGの2人と共に結成したユニット「変態紳士クラブ」は、日本武道館での単独公演の成功など絶大な支持を誇り、現在は音楽のみならず多方面から注目を集めている。ソロとしては昨年ニューアルバム『COUNTER』をリリース、こちらも評判を呼んだ。
愛くるしいキャラクターと確かなスキル、そしてハイセンスなステージングでオーディエンスを魅了するWILYWNKA。ぜひ<City Connection>でも、彼の繰り出すフロウの虜になってもらいたい。
WILYWNKA – Company Flow(Prod. ENDRUN)
さらさ
湘南出身のシンガーソングライター、さらさ。2021年のデビューシングル“ネイルの島”から瞬く間に頭角を表し、昨年末リリースの1stアルバム『Inner Ocean』は大絶賛の嵐。リリースパーティーは急遽発表された追加公演まで即日ソールドアウトとなった。洒脱なサウンドの中に一抹のブルースを滲ませるその姿は、かつてない勢いで人気を集めている。
さらさがどのような存在へと成長していくのか。大きな物語を予感させるシンガーだ、<City Connection>では存分にその世界観の中へとダイブしてもらいたい。
さらさ – 火をつけて feat. 松尾レミ(GLIM SPANKY)[Official Music Video]
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スチャダラパー
1990年のデビュー以来、国内Hip-Hopシーンのトップランナーとして走りつづけてきたスチャダラパー。今年の1月には日比谷野音100周年公演<祝・日比谷野音100周年 スチャダラ2090>を成功、GAPとのコラボレーションやロボ宙&Luvrawを迎えたシングル“リンネリンネリンネ”のリリースなど、ANI、Bose、SHINCOの3人の生み出すキラメキは、ここへきてより一層増しているようにも見える。
止まることを知らないリスペクトを、あらゆる方面から集めつづけている彼ら。あらゆる世代を貫くジョイフルなステージを、ぜひ<City Connection>で堪能してほしい。
リンネリンネリンネ feat. ロボ宙 & LUVRAW(Visualizer)
DURDN
トラックメイカーのSHINTAとトップライナーのyaccoによるプロデュースデュオ=tee teaが、韓国人シンガーのbakuとともに結成したユニット、DURDN(ダーダン)。結成時から話題を呼んでいた完成度の高いトラックは拡散されつづけ、今年に入ってからもテレビアニメ『Buddy Daddies』のエンディングテーマ“My Plan”のリリースやSpotify「RADAR: Early Noise 2023」での選出、<GREENROOM FESTIVAL>への出演など加速度的にファンを増やしている。
フレッシュでありながら、確かな実力によって支持を獲得している彼ら。「現在のDURDNを見ることができる」といった意味でも、<City Connection>のステージは我々リスナーにとって重要な体験になりそうだ。
DURDN – Drink!(Official Music Video)
オカモトレイジ
OKAMOTO’Sのドラマーでありながら、ソロとしてはDJで精力的に活動するオカモトレイジ。その興味/関心は既存のジャンルやリスナーの壁を打ち壊し、主催するカルチャームーブメント「YAGI」での活動をはじめ、その影響力を都市の内外へと波及させつづけている。
今回の<City Connection>にもソロとして出演するオカモトレイジ。ポップでありながらドープな感性が生み出す独特なグルーヴに浸ってほしい。
佐藤千亜妃
シンガーソングライターとして、今年でソロデビュー5周年を迎える佐藤千亜妃。6月28日(水)にリリースされる3rdアルバム『BUTTERFLY EFFECT』には、宇多田ヒカル“Automatic”のイントロフレーズをサンプリングした“タイムマシーン”TikTokや人気急上昇チャート1位を記録した“夜をループ”などの話題曲が収録される。
「小さな変化によって誰しも羽ばたける」をテーマに制作されたという本作。今回出演する<City Connection>でも、その歌声が演出する、優しさに溢れた時間を体感したい。
佐藤千亜妃 – 花曇り(Lyric video)
tofubeats
神戸出身のDJ/プロデューサー、tofubeats。2010年代前半からの活動はリアルとバーチャルの接続を生み出し、現在は自身が代表を務める〈HIHATT〉を拠点に活動中。短編映画『ムカチノカチカ』に書き下ろした“自由”やBACARDIとのコラボレーションにより実現したaimiとのシングル“No One Is”、映画『北極百貨店のコンシェルジュさん』の劇伴担当など、今年も着実にリリースを重ねている。
そんなtofubeatsが<City Connection>に登場。数多の舞台を経験してきた彼のプレイが、恵比寿でどのような化学反応を生み出すのだろうか。今から楽しみだ。
tofubeats – 自由
一十三十一
北海道札幌市出身のシンガーソングライター、一十三十一。積み上げてきたキャリアや客演の数々から顧みても、近年のシティポップ・ムーブメントを語るために避けては通れない、まばゆい存在感を放っているシンガーだ。先日リリースされたDÉ DÉ MOUSEとのコラボレーション・シングル“Love Groovin’”は、フレンチ・ハウスを下地にした今夏の定番曲として、既に多数のプレイリストに顔を出している。
心地よいビートとフロアの熱を、その歌声とステージングでパチパチと繋げる一十三十一。ぜひ当日は、ゆらゆらと没入してほしい。
流線形/一十三十一「悲しいくらいダイヤモンド」
KM
プロデューサーとして、現在のHip-Hopシーンを支えるKM。今年のプロデュース参加作に絞っても、SKI-HIの最新シングル“Dream Out Loud feat. ØZI”からSIRUPの最新EP『BLUE BLUR』からの一曲“See You Again”、加藤ミリヤの最新アルバム『BLONDE16』にJJJ『MAKTUB』と、そのビートは領域を跨いで広がり続けている。
クールなプロデュースワークでの活躍を見せるKM。今回は決して多くは無いライヴでの登場。あらゆる都市を沸かせてきた彼のスキルを、ぜひフロアで体感しよう。
KM – Stay II(feat. Lil’ Leise But Gold)(Live at WWW X)
ケンモチヒデフミ
サウンドプロデューサーにトラックメイカー、そして作詞/作曲家として活躍するケンモチヒデフミ。水曜日のカンパネラをはじめ、xiangyuや電音部などへのプロデュース・ワークで高い評価を得てきた。直近ではanoの新曲“スマイルあげない”でも話題に。
そのトラックによって、日本および世界規模での慢性的なポップス中毒を巻き起こしているケンモチヒデフミ。ソロでの登場となる<City Connection>で、彼のエッセンスを存分に摂取してほしい。
Kenmochi Hidefumi – TukTuk Yeah(Official Audio)
Campanella
愛知県出身、東海地方を中心に活動するラッパー・Campanella。名古屋をはじめとしたローカルなシーンとの強固な繋がりはそのままに、STUTS『Orbit』にC.O.S.A『Cool Kids』、Moneyhorse『MONIBUM』、そして約6年ぶりとなったJJJの話題作『MAKTUB』など、ここ半年〜1年だけでも多くの話題作/重要作に参加している。
スキルと注目度は止まることを知らず、青天井のプロップスを獲得し続けている彼。<City Connection>でも、やはり目撃しておきたいところだ。
Campanella – Puedo feat. KID FRESINO(Prod by Ramza)【Official Music Video】
okadada
東京のクラブを中心に活動するokadada。毎夜毎夜ブースに登場しては、フロアの耳目をグイグイと集め、高次元へと投げ渡している。大小、また屋内外を問わず、あらゆる場所を自らのフィールドへと変えてしまうDJだ。
都市型音楽プロジェクトを掲げる<City Connection>では、いったいどのようなプレイを見せてくれるのだろうか。余りある手札の中からokadadaが選択するカードに注目だ。
SUKISHA
東京を拠点に活動するシンガー/トラックメイカー/マルチ・インストゥルメンタリストのHiroyuki Ikezawa(池澤寛行)によるプロジェクト、SUKISHA。今年リリースした「すき家明太マヨチーズ牛丼のために書き下ろした新曲」というCMソング“Choice”で聞かれるような、チルアウトを誘う楽曲が特徴だ。
今月行われたばかりの、自身初となるビルボードライブも成功させたSUKISHA。甘い歌声が導く極上のリラクゼーションを、<City Connection>でも期待したい。
SUKISHA × kiki vivi lily – Rainbow Town [Official Video]
DJ HASEBE
90年代から東京のシーンで活動しつづけているDJ HASEBE。渋谷のクラブから屋外フェスのDJブースまで、都市から都市を毎週末渡り歩いている彼のスタンスは毎週更新されるプレイリスト「TOKYO GROOVE」を一瞥すれば明らかだ。CRAZY KEN BANDの横山剣やおかもとえみ、Michael Kanekoなど豪華ゲストが参加した最新ミックス『Lovers City Groove』には、ドライブタイムにフィットするサマーチューンが並ぶ。
<City Connection>では自身のDJパフォーマンスを発信し続けてきたYouTube企画Welcome to my roomとのコラボにより生配信もおこなわれるとのこと。会場に足を運べない人たちもパーティーの雰囲気を味わうことができるようになっている。DJ HASEBEが描く都会のグルーブに包まれて欲しい。
DJ MIX SHOW – Welcome to my room [128-2]
ShioriyBradshaw
東京を拠点にアジア/海外で活動するDJのShioriyBradshaw。テクノを軸に活動の裾野を広げ、自身の主催パーティー<Eustress>を今年よりローンチ。ベルリン拠点のコレクティヴ〈Einhundert〉やコロンビアの新興レーベル〈TraTraTrax〉、そしてソウルよりSeohyunを招聘するなど、ワールドワイドな視点でキュレーションを行っている。
様々な都市でのナイトライフを経験してきたShioriyBradshaw。今回の<City Connection>では、どのような紋様を浮かび上がらせるのだろうか。
<City Connection>開催に際して、気鋭の映像集団YUKIKAZEが手がけたティザームービーも公開されている。楽曲はWILYWNKAの“Our Style”。最高の一日をぜひともお見逃しなく。
City Connection ’23 Teaser Movie
EVENT INFORMATION
City Connection powered by Manhattan Portage
2023.07.15(土)
LIQUIDROOM/KATA/Time Out Cafe
OPEN 14:00/CLOSE 21:00
Manhattan Portage TOKYO店頭販売前売チケット ¥3,800(※別途ドリンク代)
前売チケット ¥4,300(※別途ドリンク代)
LINE-UP
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スチャダラパー
DURDN
オカモトレイジ
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