青い透き通った目にくしゃくしゃの栗色の髪の毛。まるで親友と話しているように、ひたすら歌詞を発していくパワフルな歌声。そして「向かうところ敵なし!!」と言わんばかりのギター。その魅力的な要素をぎゅっと凝縮したのが、オーストラリア・メルボルン出身のコートニー・バーネット。今秋、日本のコートニー中毒者にとっては待ちに待っていた来日公演が決まっています!

今年3月に国内リリースされたデビュー・アルバム『サムタイムス・アイ・シット・アンド・シンク、サムタイムス・アイ・ジャスト・シット』は、ここ日本でも、「今までのところ、2015年のベスト・アルバム」という冠付きで全国各地のCDショップで店頭に掲げられるなど、音楽ファンの熱く揺るぎない視線を注がれるきっかけになりました。もちろん、海外でも大絶賛の嵐だったことは、英音楽雑誌NMEや米音楽メディアPitchforkでの高得点マークに始まり、今期世界中の数々の音楽フェスティバルやラジオへ出演したことからもわかります。

せっかく日本に来てくれるのだから、来日公演を思いっきり楽しんでもらいたいと言うのが1人のファンとしての本音。じゃあアーティストは観客のどんなリアクションが嬉しいのでしょうか……。様々なアーティストがインタビューで言及していて気になるのが「観客の皆が一緒に歌ってくれたの、良かったよねぇ〜」というコメント。

ということで出てきたのは「じゃあ一緒に歌っちゃえば良いのでは?!」という結論! コートニーに夢中になる理由の一つとして、フレーズから溢れだすぐらいぎゅっと詰め込まれた“歌詞”にあります。聴く人を魅了してやまないその歌詞を、会場に集まったみんなで大合唱できたら、それは私たちファンだけでなく、コートニーにとっても忘れられない瞬間になるのではないでしょうか? そして、きっとまた来日してくれるきっかけにもなるかも?! その想いからまとめました、「初来日だからこそコートニーと一緒に歌えるようにしたい曲5選」

コートニーと一緒に歌えるようにしたい曲5選!

楽曲リスト① “History Eraser”

History Eraser – Courtney Barnett

セカンドEP『How to carve a carrot into a rose』(13年)で初めて収録されているこちらの曲で一緒に歌いたいのはココ。

《In my brain I re-arrange the letters on the page to spell your name》
(ページ内のアルファベットを抜き出して、ついあなたの名前の綴りを頭に思い浮かべてしまうの)

このフレーズはツアー・メンバーのデイヴ・マディーとボーンズ・スローンも合わせて3人で歌うパートになっているので、ツアー・メンバーとも一緒に合唱できる数少ないチャンス! 是非歌えるようにしておきたいところです。この14単語を一息で歌い上げなければならないので、歌う直前に大きく息を吸い込むのがミソです! MV中では、楽しそうに自転車レースをしているコートニー達。酔っぱらってしまった時の話をしている歌詞であるだけに、このMVで何を表そうとしたのか、公演のステージでコートニー自らが語ってほしいですね。デビュー・アルバムの国内盤にもボーナス・トラックとして収録されていたので、来日公演でもやってくれるとヤマを張っています。

楽曲リスト② “Nobody Really Cares If You Don’t Go to the Party”

今年8月3日(月)に突如公開されたこのショート・ビデオ。

Courtney Stays Home…

左右で違う靴下に、開けっ放しの紙パック、うるさい目覚まし時計に起きたくないコートニー。彼女の粋な「気怠さ」全開の世界観。

このビデオを切り札に始まったキャンペーンが、目覚まし音にもなっている“Nobody Really Cares If You Don’t Go To The Party”のMV制作です。タイトルのみが書かれたポスターがロンドンの街中に貼られ、ロンドンのカムデン・タウン駅近くで撮影されたMVの中でもコートニーの後ろにその巨大な看板が見えます。

Courtney Barnett – Nobody Really Cares If You Don’t Go To The Party

皮肉たっぷりのこの題名に、気怠さたっぷりのこの歌詞。相手に一言もの申したい時、食い止めることが出来ない「丸見え」になってしまった気持ちは「ごまかして」いた方が上手くいくとわかっていても、やっぱり吐き出したくなってしまう……。そのどうにも説き伏せられない感情が

《I wanna go out but I wanna stay home》
(出かけたいけど家にいたい)

というフレーズに表れているように思えます。そしてこの二つのビデオにも。目覚ましが鳴ってもすぐに起きられない家の中にいるコートニーと、街に飛び出してたくさんのファンの前で豪快に歌うコートニー。同じような経験をしたことがあるアナタ、当日はこのフレーズだけでもコートニーと一緒に叫んじゃいましょう!

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