2017年10月22日(日)〜 11月17日(金)の約1ヶ月に渡り都内各所で行われる<レッドブル・ミュージック・フェスティバル 東京 2017>の最終日に開催される<DIGGIN’ IN THE CARTS 電子遊戯音楽祭>に〈Hyperdub〉主催のKode9と、アートワークを手がけた森本晃司によるスペシャルなオーディオ・ヴィジュアル・ライブが披露されることも決定した。

そして、世界に影響を与えた日本のゲームミュージックの歴史を紐解く革新的コンピレーション・アルバム『Diggin’ In The Carts』が11月17日(金)に〈Hyperdub〉よりリリースが決定!

DIGGIN’ IN THE CARTS 電子遊戯音楽祭

日本のゲーム音楽の歴史とその魅力を探ったドキュメンタリー作品『ディギン・イン・ザ・カーツ』がライブイベントになって帰ってくる! ゲーム音楽に影響を受けた、そして影響を与えたアーティストによる電子音楽祭。

『Diggin’ In The Carts』

音楽ファンが、音楽ファンのために作った、ゲーム音楽のアルバム。それは1984年に生まれた世界初のゲーム音楽レコード『ビデオ・ゲーム・ミュージック』以来の試みだ。当時細野晴臣が担った役割を、ここではHYPERDUBが担っている。セレクターの醸し出す味わいまで含めて、ぜひともご堪能いただきたい。
– hally (VORC)

1980年代から90年代にかけデジタル合成によって誕生した、耳にこびりついて離れない8ビットおよび16ビットのゲーム音楽は、小さな幼虫のように蠢きながら日本で繁殖。クラシック音楽や、ロック、レゲエ、初期シンセポップのメロディーをデジタルデータに変換しつつ、幾つもの群れとなって瞬く間に世界中に這い広がり、全世界のゲームプレイヤー達の“記憶装置”に寄生した。それは回路基板の中で増殖し、やがて活気溢れるチップチューン・クローンの亜種を生み出して、ヒップホップからテクノ、ハウス、グライム、ダブステップ、フットワークからその先に至るまで、エレクトロニック・ミュージックの様々なジャンルにおける多種多様な突然変異体に影響を及ぼしている。
– Kode9

80年代後期から90年代中期にかけて、日本のゲームミュージックが生んだ貴重かつ革命的な楽曲ばかりを集めたコンピレーション・アルバム『Diggin’ In The Carts』が、イギリスのエレクトロニック・ミュージック・レーベル〈Hyperdub〉からリリースが決定!

34曲もの楽曲を収録した本作は、レッドブル・ミュージック・アカデミーによるドキュメンタリー映像シリーズ『ディギン・イン・ザ・カーツ』が発端となり、エレクトロニック・ミュージックの発展を語る上で欠かすことのできない日本のゲームミュージックが、如何に世界に影響を与えたかを紐解き、その歴史を探る内容となっている。

同ドキュメンタリー映像シリーズで監督を務めたニック・デュワイヤーと〈Hyperdub〉主宰のKode9(コード9)が研究を重ね、監修を務めて完成させた楽曲集は、今なお進化し続ける日本のゲームミュージック初期にあたるチップチューン黎明期を掘り下げた貴重なアーカイヴ作品となっている。

今回の発表に合わせ、1993年に発売されたスーパーファミコン用ゲーム『The麻雀・闘牌伝』のために、ゲーム音楽家、細井聡司によって作曲された楽曲「Mister Diviner」が公開された。

Soshi Hosoi – Mister Diviner (The Mahjong Touhaiden)

また本作では、『MEMORIES -彼女の想いで-MAGNETIC ROSE』や『アニマトリックス―ビヨンド』といったアニメーション作品で知られ、STUDIO4℃の創設メンバーとしても知られるアニメーション作家、森本晃司がアートワークを手がけている。

今作に収録された音楽は、ファミコン、スーパーファミコン、PCエンジンといった世界的に知られる日本のゲーム機や、MSX、MSXturboR、PC-8801といった8ビットパソコン、16ビットパソコンのために作曲されたものである。本作は、それらの楽曲を“ゲームのための音楽”としてだけではなく、電子音を駆使して日本から生まれた重要な音楽作品として捉え、ショウケースしている。

世界的なアート作品は、時として与えられた制限の中で生まれるもの。中でもエレクトロニック・ミュージックが最も革新的で影響力を持った要因は、当時のアーティストが、その時代のテクノロジーの持つ制限の中で、その可能性を最大限に引き出そうとしたことにある。

80年代~90年代初期に生まれた8ビットや16ビットのゲームミュージックは、作曲家たちが、データ量やチャンネル数が極めて制限された中で、様々なサウンドや音色、メロディーを組み合わせることによって生み出された。新たなゲーム機が開発されるたびに新しいサウンドチップが作られ、それがまた新たな個性を生んだ。

日本のゲーム会社は、様々な方法を駆使して、サウンド面で刺激的な工夫を凝らした。独自のサウンドチップを開発し、そのゲーム機の持つ可能性を最大限にまで引き出したり、ゲーム音楽家が独自のサウンドパレットを生み出すためのコンピューター・ソフトも開発された。

本作には、スティーブ・ライヒの影響を感じさせる細井聡司の「Mister Diviner」の他にも、メガドライブのシューティングゲーム『サンダーフォースIV』のために山西利治が作曲した「Shooting Stars」、コナミのサウンドチーム、コナミ矩形波倶楽部が『魍魎戦記MADARA』や『エスパードリーム2』といったゲーム作品のために手がけた数々の楽曲を収録。

『Diggin’ In The Carts』はゲーム・ファンと音楽ファンの両方が、間違いなく満足するであろう、ゲーム音楽の素晴らしさと深みをかつてないほど詰め込んだゲーム音楽の枠を超えた金字塔的音楽作品だ。また国内流通仕様盤CDには、ゲーム音楽史研究家としても知られるhally (VORC)によるライナーノーツと、オリジナルステッカーが封入される。

また本作の完成に合わせ、『Diggin’ in the Carts』のライブイベントが、東京、ロンドン、ロサンゼルスで開催される。アルバムのリリース日となる11月17日(金) に、恵比寿リキッドルームにて開催されるレッドブル・ミュージック・フェスティバル主催の東京公演では、本作の監修も務めたKode9と、アートワークを手がけた森本晃司によるスペシャルなオーディオ・ヴィジュアル・ライブが披露されることも決定した。

約1ヶ月に渡って開催される<レッドブル・ミュージック・フェスティバル 東京 2017>でしか観ることができない超貴重なゲーム音楽×電子音楽フェスを見逃すな!

EVENT INFORMATION

RED BULL MUSIC FESTIVAL TOKYO 2017 presents DIGGIN’ IN THE CARTS 電子遊戯音楽祭

2017.11.17(金)
OPEN 19:00/START 19:30
恵比寿 LIQUIDROOM
ADV ¥3,500
Kode 9 x Koji Morimoto AV, Chip Tanaka, Hally, Ken Ishii Presents Neo-Tokyo Techno (’90’s Techno Set), Osamu Sato, Yuzo Koshiro x Motohiro Kawashima and more

20歳未満は入場不可。顔写真付き身分証必須。

詳細はこちら

RELEASE INFORMATION

DIGGIN IN THE CARTS

日本のゲーム音楽史を紐解くコンピがHyperdubより登場!レッドブル音楽フェスでKode 9と森本晃司のコラボライブも! RBMF-3-700x634
2017.11.17(金)
V.A.
DIGGIN IN THE CARTS [解説/ステッカー付/国内仕様] (BRHD038)