【ライブレポ】DYGL × オンリー・リアル！多幸感と熱狂に包まれたステージで会場は興奮の渦に

4月19日（水）にザ・ストロークスのアルバート・ハモンドJr.が全曲プロデュースした1stアルバム『Say Goodbye to Memory Den』をリリースするDYGL。今回、イギリスから同世代で活躍するオンリー・リアル（Only Real）を招聘してのツーマン・ライブが2月18日に渋谷WWWXで行われた。

DYGL x Only Real
2017.02.18（土）Shibuya WWW X

チケット購入者には2組の楽曲がA面B面それぞれに収録されたスプリット・カセットテープ特典が配布される試みもあり、公演はソールドアウト。主に20代の若い音楽ファンで埋め尽くされた場内は、イギリスからやってきたオンリー・リアルとそのバンドメンバー、4人を喝采と共に温かく出迎えた。初のアジアツアーとなる彼らのライブだが、レイドバックしたサイケ感に包まれた、多幸感溢れるリフと、ギターを抱えながら繰り出されるオンリー・リアルの軽妙なラップに開演間もなく会場はヒートアップ。人懐っこさが伺えるメンバー同士の掛け合いや、始終ビールを片手にリラックスした面持ちで饒舌なMCで場を和ませるオンリー・リアルだが、「ベッドルームではじめて音源制作を始めたときは、東京でこんな素晴らしい光景を目にすることなんて考えられなかったよ！」と喜びをあらわにする場面も。一躍彼らの名前を知らしめた“Backseat Kisser”、“Blood Carpet”、ロンドンで過ごしたかつての日々について歌った“Yesterday”や、アカペラからの即興的なセッションで観客を沸かせる。なかでも“Can’t Get Happy”は、場内が心地よい一体感に包まれた瞬間であった。ラストは物悲しさが残るメランコリックな別れの曲“Cadillac Girl”で喝采の中、ステージを後にした。

しばしのインターバルを挟み、登場したDYGLの4人は、4月にリリース予定のアルバムから、スケール感満点のダイナミックな新曲“Come Together”、ギターの絡みとシンガロングなフックが耳を惹く“Crazy”からライブをスタート。MCでは、Nobuki Akiyama（Vo.／Gt.）が、今回の公演が完売した喜びと、来場したファンへの感謝を丁寧に述べ、続けて、きたるべきアルバムからの楽曲を初披露していく。昨年冬に行われたニューヨークでのアルバム・レコーディングを経て、より骨太に生まれ変わったバンド・サウンドで観客を圧倒。一転、中盤の“Happy Life”、“Let It Out”、“Thousand Miles”といった聴かせるバラード調のミドルナンバーをプレイして一呼吸を置くと、MCで5月にはアルバムリリースを引っ提げてのワンマンライブを大阪と東京で行うことを発表。そしてラストは、昨年12月に7inchをリリースした“Waste of Time”と、この日のハイライトと言ってもいい盛り上がりをみせた“Don’t Know Where It Is”でアグレッシヴなパフォーマンスを見せ、会場を興奮の渦に巻き込み、本編は終了。途中、ライブを終えたオンリー・リアルらメンバーがフロアを行き来し、客席側から観客と共にDYGLの音楽を楽しんでいる姿や、ステージ上でオンリー・リアルとNobukiが抱擁する微笑ましい一幕もあり、ファンからのアンコールの呼びかけで「アンコール早く出ることで有名なバンドなんです」と少し照れた様子でステージに臨んだバンドはオンリー・リアルとこの日集まった観客に改めて最大限の感謝を伝え、“All I Want”でこの日のライブを締めくくった。

photo by Shusaku Yoshikawa

SETLIST

Only Real

1. Intro
2. Get It On
3. Backseat Kissers
4. Blood Carpet
5. Beastie Boys
6. Pass the Pain
7. Yesterdays
8. Break It Off
9. Can’t Get Happy
10. Cinnamon Toast
11. Cadillac Girl

DYGL

1. Come Together
2. Crazy
3. Let It Sway
4. Boys On TV
5. Take It Away
6. Sightless
7. Slizzard
8. A Matter of Time
9. Happy Life
10. Let It Out
11. Thousand Miles
12. Waste of Time
13. Don’t Know Where It Is

EN. All I Want

DYGL オフィシャルサイト