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PR Presented by 株式会社ソニー・ミュージックレーベルズ

私は音楽、中でも特に邦楽ロックやポップスを中心に、インタビューや取材、ライブレポートや考察記事執筆を仕事の主としている。そんな職業柄、「これから」のアーティストたちと「これから」の話をする機会も多い。そんな「これから」のアーティストたちが主に私に訊ねて(たずねて)くる事柄に、ここ数年変化が出てきた。

数年前であれば、「どうしたらライブの動員が増えますかね?」、「こんな楽曲は刺さりますかね?」、「もう少し楽曲を聴いてもらうのはどうしたら良いですかね?」といった類の相談が、ここ数年は、「何かニュースになることってないですかね?」、「これって話題になりますかね?」、「こんなことをしたらニュースに取り上げてもらえますかね?」、「この曲はバズりますかね?」と、バイラルやバズを狙った「話題」や「ニュース出し」の可能性の探りへと移行。

いわゆる、「聴いてもらう/観てもらう」から、「知ってもらう」→「知名度アップ」→「比例して楽曲の認知や作品の購買やライブの動員等のアップ」といった図式を描くアーティストが増えた感がある。

そりゃそうだ。ここ数年で、誰これ? 的な存在だった者でも、SNSやウェブニュース、バイラルメディアを通して拡散に継ぐ拡散が成され、ついには一晩で時の人になった事例を今ではみんな幾つも知っている。しかも日本国内だけでなく時には海外も巻き込んでのバズ……。それらは「これから」のアーティストにとっては千載一遇のチャンスであり、世界が振り向き急に注目される大逆転の好機でもある。結果、それはチャリン、チャリン……へと結びつき、それが塵も積もって……うーん、ちょっとしたシンデレラストーリーじゃないか。

そんなことを考えていた矢先、タイムリーにも1枚の招待状が届いた。<Feat.ソニーミュージックオーディション>と題されたイベントへの観覧招待であった。中を開けて招待状の内容を読む。そこにはまさにSNSやWEBを中心に、それらを利用し、駆使し、自身や自分たちの楽曲を発信していくべくアーティストを発掘し、広くひろめていくべくとのオーディション開催の主旨が記されていた。「これは行くしかない!!」と10月9日にそのオーディションのファイナリストを決める会場であるZepp DiverCity(TOKYO)へと赴いた。

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新たな音楽トレンドが作れるアーティストを募集!
Feat.ソニーミュージックオーディション

まずはこのオーディションのあらましをざっと説明すると……ソニーミュージックと一緒に世の中の音楽トレンドに新風を吹かせてくれるアーティスト、バンド、グループなどを募集し、1000組を超える応募者があった、このオーディションは、その中からファイナリストとして5組がユーザー投票にて既に選出。ソニーミュージック独自のアルゴリズムで作られた音楽トレンドランキングで最終的にトップを取った者が優勝といった内容であった。

しかも、その各ファイナリストたちには、トレンド作成に必要な予算(上限300万)を使ってトレンド興しが出来るといったもの。そのファイナリストたちは、その予算を使い、トレンドや登録者数、ファンを増やす活動資金として活用。その模様は動画配信サイトGYAO!やM-ON!にて毎週番組で放送され、ここまで各々の方法論や使用方法で独自のファン獲得へと勤しんできた。

これまで上述の番組の投票を通して毎回順位が決定していき、そのベスト5がステージに立った、この日。その当日のグランプリ決定への流れはこんな感じであった。

予め各人がここまでに獲得していたポイント数に加え、来場者が自らの思いを伝えることのできる新システム「WAVY proto.」を使ったユーザー投票もこの日は追加で対象となった。この「WAVY proto.」は、各アーティストのライブ中にスマートフォンのブラウザを開き、専用のURLにアクセスする事でリアルタイムにその感想を応募/投票できるシステム。

投票が始まると、ステージ上に用意されたそれらが反映されるモニターにわざとバグらせた「かっこいい」「いいね」「かわいい」といった感情のリプが画面に飛び交うといったもの。会場が盛り上がるポイントもリアルで可視化できるところも興味深かった。また、ここに当日リアルで配信されたGYAO!やM-ON!の各ストリーミングを観ている視聴者もTwitterを使い投票が出来る流れであった。

ここまでの順位は、

1.あさぎーにょ
2.葉山柚子
3.夜中出社集団
4.SUKISHA
5.ドアノブロック

であったが充分に大逆転もあり得る状況であった。

以下は、この日の模様だ。

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場内に入るなり若干、既にオーディションは始まっていた感があった。いや、審査はまだ先なのだが開演前のロビーでは既に銀色の全身タイツの宇宙人たちがウロウロとしていたのだ。何だろう? と訝しがったが、後にそれも合点する。実は既にアピールや印象付け合戦はそこから始まっていたのだ。ははは、スゲえ。まさしくロビー活動だ(笑)。

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フロアに入るとDJ和がフェイマスなJ-POPを親しみやすいトークを交え、繋ぎ、会場を温め、盛り上げを作っていた。定刻にメタル調の登場SEが流れ出し、この日の司会者である平井“ファラオ”光(馬鹿よ貴方は)と、みちょぱ(池田美憂)が登場。なごませも交え審査方法の説明等が行われる。

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出番順は9月21日までの順位の5位からの昇順であった。

1番手は「ドアノブロック」。『世界、ドン引き』をコンセプトにVo.セックスフラペチーノを中心に高校の軽音楽部仲間で結成された現在メンバー平均年齢20.2歳の愉快犯バンドを標榜する5人組ロックバンドだ。

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これまでもトレンドづくりの為、宇宙人ゲリラライブや、お化け屋敷ライブ、銭湯ライブなどを行ってきた彼ら。8ビートの疾走感と16ビートのダンサブルさを使い分けつつ、途中3拍子を織り交ぜ妖艶な世界へと誘った“バスタブとミラーボール”では、ジャングリーなギターカッティングと泳ぎまわる計2本のギターのコンビネーションも印象深く、打って変わり大勢の宇宙人のコスプレーヤーのダンサー(上述が合点)を交え、裏打ち四つ打ちにて切ない歌を広げながらもラウドロックやポップさを織り交ぜた“プラスチック隕石”の2曲にて、この日唯一のライブロックバンドの面目躍如を魅せてくれた。

ドアノブロック-「プラスチック隕石」MusicVideo

続いては「SUKISHA」。外出嫌いのニート系シンガーソングライターだ。kiki vivi lilyとのコラボ曲“Rainbow Town”を始め、“4分半のマジック”のMVがSNS上で大きな反響を呼び各方面から絶賛されていた彼。番組ではひたすらオリジナルソングを作り続けて発表するという荒行を行ってきた。

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そんな彼がステージのセンターに配したキーボードと共に、同期のベースミュージックにシティポップのテイストをブレンドさせた、歌とオルガンの音色の中たゆたうようなエレクトロ性も印象深い、ダンサブルな人気曲“4分半のマジック”。また、それとは対照的にメローでたゆたうかのようなサウンドの上、抱きしめたい、手で触れたいとの気持ちを乗せた“恋する幽霊”が歌われた。

SUKISHA / 4分半のマジック(4 and half minutes Magic)

中盤ではライブ配信サービスUplive、17 Liveを中心に活躍中のライバー「葉山柚子」が登場した。43万以上のフォロワーを誇り、香港、台湾を含めたアジア圏にも多くのファンをもつ彼女。今回の番組では日本全国をヒッチハイクして回り、ファンに会いに行く企画を敢行した。また、その道中でギターを独学で学びながらオリジナル楽曲を制作してきた彼女。この日はそんな彼女のファンたちも応援に駆けつけていたようで、ステージに現れるやいなや多くの声援や掛け声が贈られた。

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自身のアコギと歌、そしてキーボード、ギター、ドラムのバンドを従えて挑んだ、この日。あえて始めたばかりのギターで挑み、初めてギターを用い作った歌でもある“誰ですか”では牧歌的なサウンドの上、キュートな歌声が挑戦する者の背中を押してくれ、またスタンドマイクスタイルにて伝えられた“マイナーコード”ではしっとりとした曲がより感情移入されて場内に贈られた。

葉山柚子 マイナーコード MV

ステージセンター後方にDJキットが配される。このメンバー編成では初のステージとなった「夜中出社集団」がステージに現れる。神出鬼没の音楽集団として毎週木曜深夜に社会風刺オリジナルソングをアップし、話題を呼んでいる彼ら。7人組ながらプロデュース、作曲、パフォーマンスと役割がそれぞれ分かれており、人気イラストレーターと組んでバズを広げるなど、常に戦略的なトレンド生成を狙ってきた。

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徹底してサラリーマンの軋轢をコンセプトにポリティカルな内容をあえて軽くポップに親しみやすく伝える手法の楽曲にも定評がある彼ら。それはこの日も貫かれていた。彼らの人気曲たちがメドレー形式で次々と飛び出し“万歳!働き方改革”、“ガン詰め上司モンスター”、“痛勤リーマンズ“の際にはリリックビデオをバックに、ファンキーなトラックのうえ4人のメローMCも光り、メンバーのお化けをDJとして配した“Freedom to Worker”の際には、ポップな躍動感のあるモータウンサウンドをバックに楽しく歌い踊っていたのも印象深い。

Freedom to Worker/夜中出社集団

オーディションの最後に現れたのは現在暫定一位の「あさぎーにょ」であった。このオーディションの特徴は、普段このようにステージ上にて効力を発揮する音楽活動を行っていないアーティストにも試練のようにライブ審査が対象となるところ。これは逆に今後、音楽でご飯を食べていくためにも必要な度胸や機転、そして時には人に直に音楽を伝えなくてはならない際の大切さ、また、アーティストとしての真価を問いているかのようにも映った。かく言うこのあさぎーにょもSNSの活用を主戦場とし、普段は人前で歌うことを前提とした活動をしていないアーティスト。が故に当日のステージパフォーマンスには悩んだという。

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ワクワクしたことをへんてこポップに表現し、クリエイターでもありアーティストでもあるクリエイティブアーティストとして活動中の彼女。台湾バンドnoovyとのコラボや、オリジナルソングQRコード付きパジャマが30秒で完売するなど、映像制作・楽曲制作・歌手・CM制作・モデル・プロデュースを中心に幅広く活動している。SNSの総フォロワーは40万人以上と聞く。

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転換中のステージには、ちょっとした誰かの部屋さながらに、ソファー、クローゼット、ドレッシング台、シェイドランプ等々が配されていく。そんな中ソファーに座り、自作の絵本を、ビジョンに映し出される挿絵のイラストと共に感情移入たっぷりに朗読した彼女。そして、そのままその気持ちを歌に乗せるようにキュートな歌声で伝えたバラード“Sleepy Dog”では、これまでの彼女のキュートでポップ、そしてコケティッシュな楽曲とはまた違った聴かせるタイプの楽曲で勝負に挑んだ。

【MV】miracle(ミラクル) / あさぎーにょ

ここでオーディションは終わる。審査集計の間にはゲストとして「Open Reel Ensemble」のパフォーマンスが行われた。

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オープンリール3台を駆使し、それらをターンテーブルや打楽器、弦楽器のように操り、独特のインストゥルメンタルを作り出す彼ら。どこか東洋的でオリエンタルでエキゾチカながら、そこに独特のアヴァンギャルドで前衛的な要素が織り交じり、文字通りこれまでに聴いたことのない音楽世界へとエクスペリエンスさせてくれた。結果、極めて肉体的で暴力的なライブであった意外性も含め、みるみる観る者をトランス状態に惹き込んでいく。いやー、あの世界観は凄い。日本国内はもとより海外でも通用すること間違いなし。ことフェス等では大ウケすることだろう。

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そんなOpen Reel Ensembleの約30分に渡るパフォーマンスも終わり、再び日常に引き戻されると審査結果発表が待っていた。各人のこれまでのポイントにこの日の獲得ポイントが加算された結果は以下であった。

Feat.ソニーミュージックオーディション結果

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グランプリ:あさぎーにょ(賞金300万円贈呈)
2位:葉山柚子(賞金100万円贈呈)
3位:夜中出社集団(賞金50万円贈呈)
4位:SUKISHA
5位:ドアノブロック

と、順位に変動はなかったものの各人何かやり遂げた、届けられたといった満足そうな表情も想い出深い。

「新しいカルチャーを作ることは既成の概念を崩すこと」とは、このオーディションを締める際の同イベントのプロデューサーの言葉だったのだが、まさにその言葉通り、既成の概念が崩され新しいカルチャーに向かうべく5組のアドベンチャーの雄姿を目のあたりにすることが出来たこの日。

と、ここまではイイ話。で、以下はちょっとそれに必ず付随してくる懸念点だ。

このような時の人(トレンド)が常に時の人で居続けることは困難だ。何故なら一過性で飛びついたものは、その熱が冷めたらとたんにマインドコントロールが解けるように、次の熱狂を探し、見つけた次なる夢中へと飛びついていくからだ。今後はそのような熱しやすく冷めやすい人たちを相手に、その人たちをどれだけ惹きつけ続け、意外性や驚かせ、飽きさせずにシンパでい続けさせるかが勝負となってくる。

それは常に新しいアイデアや驚いたことを予定調和でなく斬新さを保つという試練も同時に与えられ、常にニッチなものをサーチし、見つけたらそこに楔を打ち切り口を拡大させていく。そのようなことをこれからも続けていかなくてはならない。そういった意味では最終的には地道にキチンとしたファンを確保しているアーティストとは「うさぎと亀」かもしれない。

しかし、うさぎは油断したから負けた。そう、油断しなければ勝っていたのかもしれない。油断しなければいい。そして、その油断こそが想像力の欠如やバイタリティの失力に他ならない。どうかそれらを養い、磨き、常にそのアンテナを張り巡らしていて欲しい。

受賞者には「おめでとう!!」を伝えたいのと同時に、今後のこの5組の活躍や行く先にも楽しみを覚えた同オーディション。残念ながら本戦まで進めず涙をのんだアーティストや近い活動をしながらもまだこのオーディションに出会えていないアーティスト、それら「これから」のアーティストの、その新しい「音楽を職業にそれだけで食べていく」、そんな夢のような世界の扉を開いてあげるべく新しいオーディションがようやく始まったことを今、実感している。

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冒頭の自分に相談に来る「これから」のアーティストたちにも今度は是非このコンテストの存在を教えてあげようと心から思った。

EVENT INFORMATION

「Feat.ソニーミュージックオーディションFINAL in Zepp DiverCity」番組概要

無料動画サービス「GYAO!」にて生配信された「Feat.ソニーミュージックオーディションFINAL in Zepp DiverCity」が、音楽チャンネル「MUSIC ON! TV(エムオン!)」でダイジェスト放送、無料動画サービス「GYAO!」にて期間限定で配信決定。

番組名:Feat.ソニーミュージックオーディション FINAL in Zepp DiverCity
放送チャンネル:音楽チャンネル「MUSIC ON! TV(エムオン!)」、無料動画サービス「GYAO!」
配信/放送日時:「MUSIC ON! TV(エムオン!)」(2018年10月19日(金)夕方4時30分~)、「GYAO!」(2018年10月19日(金)夜9時~2019年3月末)

※放送予定内容及び「GYAO!」での配信期間は予告なく変更となる可能性があります。

詳細はこちら

text by池田スカオ和宏

池田スカオ和宏

池田スカオ和宏

ライター/インタビュアー/編集人

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