■ルックスもダンスも◎。音楽を越えた全方位対応のアート・モンスター
神秘度:★★★
現在はロンドンを拠点に活動するFKAツイッグスことタリア・バーネットは、英国チェルトナム出身、ジャマイカ人の父親とスペイン人の母親を持つハーフ。幼少期はカソリック・スクールで唯一の黒人だったこともあり心ないいじめにもあったそうで、最近の海外誌の取材でも、自分の出自を気にした発言をしている。とはいえ、そのエキゾチックなルックスは今や彼女の魅力のひとつに。i-DやDazed&Confusedなどでもデビュー前から大特集されるなど、ファッション・アイコンとしても存在感を放っている。また、母親がラテン・ダンサーだったこともあり、小さい頃からダンスに熱中(“ツイッグス”とは踊る時に骨が鳴ることからつけられた幼少期のあだ名)。10代の頃からダンサーとして活躍し、カイリー・ミノーグ、エド・シーランのMVにヴィデオ・ガールとして出演していた。中でも有名なのはジェシー・Jの“ドゥ・イット・ライク・ア・デュード”で、00:19秒過ぎからソロ・カットで登場し、その後もバックダンサーとしてキレッキレのダンスを披露している。この後、よりクリエイティヴな活動をするためミュージシャンを志す彼女。けれど持ち前の華やかなスター性は、そんな過去のキャリアゆえなのだ。
ちなみに、『LP1』の6曲目“Video Girl”に出てくる「あの子ってビデオに出ていた子?」というリフレインは、音楽を始めた頃の実話をもとにしたもの。「それは自分じゃない」と嘘をついて音楽で生きていくことを決めた、過去の自分を振り返った曲になっている。
Jessie J -“Do It Like A Dude”