<FUJI ROCK FESTIVAL’14>
2014.07.27(SUN)
ÁSGEIR@WHITE STAGE
アイスランドの青年が奏でた幸せな静寂
今年2月に<Hostess Club Weekender>で魅せたパフォーマンスも素晴らしかったので、アイスランドの新鋭アウスゲイルと再会するのは個人的にも楽しみだった。雨上がりの空から光が差し込みだしたホワイト・ステージ。温かい空気と一緒にアウスゲイルの透き通った声が響き渡ると、浮かれていた会場が嘘のように静まり返る。新人離れした集客力にも驚きつつ、聴く者を静寂の世界へといざなう声と音楽に会場中が引き込まれていく。鎮魂歌を思わせるニルヴァーナのカヴァー、仄かに高揚する“King And Cross”がハイライト。寡黙な青年とバンドが奏でる浮世離れしたモダン・フォークが鳴り止むと、そこかしこで幸せそうな溜め息がこぼれた。
(text by Toshiya Oguma)
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(photo by 横山マサト)