FRIENDSHIP. presents

「FRIENDSHIP.」の一般公募アーティストは月一回開催されるキュレーターミーティングで全ての音源を聞いてリリースサポートを検討するのですが、初めて満場一致でGOが出たのがWez Atlasくんです。J・コール（J.Cole）をフェイバリットアーティストにあげているところからも分かりますが、テクニカルかつ、しっかりとリリシストでもあり、多面的なPOP感を持っている次世代のラッパーだと思っています。

2019年は2枚のEPのリリース、＜FUJI ROCK FESTIVAL＞のROOKIE STAGE、大阪の＜全感覚祭＞、恵比寿・LIQUIDROOMで開催されたtoeとの2マンライブと素晴らしいステージへの出演が続き、彼らにとって大躍進の年だったと思います。Neo Soul／Indie R＆Bを下敷きにしつつ、拭いきれないオルタナティブ感、スムースなだけではない良い意味での歪さに自分は彼ら独自の魅力を感じています。

彼らも2019年は念願の＜FUJI ROCK FESTIVAL＞の出演が1大トピックでした。
先日、リリースされたREMIX EP『Still Dreaming, Still Deafening : Remixes & Rarities』が象徴的ですが、「シューゲイザー」というカテゴライズに誰よりも拘りながらも、音色で、メロディーで、リズムアプローチでと、それを意識的に更新／逸脱していこうという彼らのスタンスにすごく未来を感じています。

2019年に「FRIENDSHIP.」がリリースをサポートした2nd Album『High Planet Cruise』は、HAPPYが本来持っていた「核」に彼ら自身が自らの足跡をたどって辿り着いた作品でした。それはある人には現時代性との乖離と見える節もあるかもしれませんが、自分には今作こそがHAPPYの5人でしか創り得ない「普遍性」を宿した作品だと思います。世界を見渡しても、今こんなに説得力があるサイケデリックサウンドを鳴らせるバンドは稀有で、それはライブにも言える事です。期待してください。

「FRIENDSHIP.」主催で12月頭に京都、高松、福岡の3か所をカップリングツアーで回った両者が、「FRIENDSHIP.」のために連名でステージに立ってくれます。元々、深いつながりがあった両者ですが、今回のツアーを経てその関係性も一層強いものとなりました。普段から他者との繋がりをとても大切にする二人だからこそ、その過程を経ての今回のライブは特別なものになるはずです。

「泣きながら笑う」「笑いながら泣く」事が出来るのが、良いロックバンドだと、ずっと思っています。
自分が彼らの音楽に胸を打たれるのは強さと弱さの両面をその表現に内包しているからです。これはDENIMSというバンドの在り方そのものにも言えます。一見バラバラに見える4人がそれぞれの存在を無意識にでも尊重し、補完し、凸凹が奇跡的にぴったりとはまって転がっていく様を見るたび、自分は彼らの存在そのものにどうしようもなく「バンド」を感じてしまいます。
涙も笑顔も、「その先」を感じさせてくれるバンドがDENIMSです。

日本で一番ライブがすごいバンドは誰か？　という質問に彼らの名前をあげる人は多いのではないかと思います。現体制になり、ますますバンドそのものが下津くんという稀代の歌い手を心臓とした一個体の生命のように躍動する様は、見るたびに無条件に感動してしまいます。
個人的にFRIENDSHIP.でサポートさせてもらったアルバム『光の中に』収録の“Beatiful”という曲が本当に大好きで、《色とりどり十人十色にケチつけずに皆手を繋いで》という歌詞とメロディーはいまだに聞くたびにグッとこみ上げるものがあります。嘘が無い、という事が表現には一番大事な事だとずっと思っています。