2019年5月、〈HIP LAND MUSIC〉がデジタルディストリビューションサービス「FRIENDSHIP.」をスタート。これは、ストリーミング時代のアーティストに向けて、従来レーベルが所属アーティストに提供してきたプロモーションやサポート、ディストリビューションを統合した新しいアーティスト支援サービスです。
Qeticでは、毎月FRIENDSHIP.のキュレーター陣とアーティストによる対談記事を連載中。
さらに、記事に連動した企画として、対談のテーマに合わせたプレイリストを作成!
今回は、「FRIENDSHIP.」からTシャツ付きの新音源をリリースしたHelsinki Lambda Clubの橋本薫と、キュレーターに抜擢されたコンセプトショップ『BOY』のTOMMYこと奥冨直人に『ファッションを感じるアーティスト』というテーマで5曲ずつ選曲してもらいました。
本人のコメントと合わせて、対談記事を読みながらお楽しみください!
橋本薫×奥冨直人 対談
カルチャーとの結びつきから広がる新たな音楽の届け方
橋本薫(Helsinki Lambda Club)×奥冨直人(BOY)
『ファッションを感じるアーティスト』
橋本薫(Helsinki Lambda Club)
Good Charlotte – The Anthem
恥ずかしながら、中学生の頃はグッド・シャーロット(good charlotte)やSum41などのポップパンクバンドのファッションを真似していました。キャップの下にバンダナを巻いたり、リストバンドを付けたり……。グッド・シャーロットで言うと、西海岸のメロコアのテイストと、東海岸のヒップホップやハードコアのファッションがミックスされている感じが面白かったです。
フィッシュマンズ – なんてったの
以前、Helsinki Lambda Clubのスタッフと話したことがあるんですが、フィッシュマンズのジャケットやファッションが今見てもめちゃくちゃクールなんです。音楽そのものも然り、センスの塊のような人達だったのだなと改めて思います。
The Stone Roses – Elephant Stone
マッドチェスター界隈のバンドはみんなオシャレだな、と思うのですが、ザ・ストーン・ローゼズ(The Stone Roses)はとりわけそう思います。特別な服は着ていないはずなのに、そのルーズな着こなしから悪っぽさがプンプン漂ってくるし、メンバーそれぞれのキャラに馴染んだファッションで、マインドと着る服の関係性について考えさせられます。
Blood Orange – Dark & Handsome
スニーカーはストーリーや歴史があるものが好きで、特にナイキのコルテッツが好きなのですが(映画『フォレスト・ガンプ/一期一会』でトム・ハンクスが履いているスニーカー)、この曲のMVの中で恐らくデヴ・ハインズ(Dev Hynes)が履いているのも同じモデルっぽくて、さらに好きになりました。
Swim Deep – King City
90’sのグランジファッションが個人的には大好きなのですが、彼らのファッションはグランジを通過しつつスケーターの要素などもミックスされていて、現代風にアップデートされているように感じます。
奥冨直人(BOY)
The 1975 – Me & You Together Song
現在の音楽シーンで、最も柔軟に”ファッション”を挑戦し楽しんで伝えているバンドだといえる、イギリスのThe 1975。特に、2019年頃からのマシュー・ヒーリー(Vo./Gt.)のファッションは見る度に「そうそう、そうだよね!」って言わせてくれる絶妙な塩梅のスタイル。
彼を中心にどんな姿になってもコスプレ化しない彼らの存在感とバランス感覚は、更なる境地へ向かっていくでしょう。
KLAXONS – Gravity’s Rainbow
2000年代後半に巻き起きた、ニューレイヴという刹那なメランコリー。
エレクトロやニューウェイヴを、大胆で鮮やかな存在とテンションで調理した彼ら。
とにかく怪しげでどこかポップなファッションは、当時のクラブシーンでも大きな影響を与えた存在。
代々木公園にたまたまメンバーが居たので、声をかけてライヴを観させてもらったのは本当に良い思い出。
The Smashing Pumpkins – 1979
世間ではどうかわかりませんが(あまりこういった特集に出てくるのを見た事がないので)、僕の中ではトップレベルでファッション的影響を受けたバンドです。
本人達のファッションも、アートワーク等の質感も都度変化しながら、光と闇・天使と悪魔が共存するかのような世界に魅了されます。また、メンバーのジェームス・イハ氏(Gt.)とは、顔が似ているという事で本人に会わせてもらった事がありました。それもまた良い思い出。
The Yours – Honey Treats
現在は解散してしまった、香港の友達のバンド。元々、彼らのファンだった僕が、執拗にメッセージを送り、初来日公演ツアーの初日で僕のイベントに出てもらった事がありました。
ハートフルな人柄に、その時の90’sオルタナやゴシックをストリートファッションと混合したスタイルがなんとも印象的でした。
現在でもVo.のパッティンとは連絡を取ったり会ったりする仲ですが、彼のファッションはいつ会っても美しい発想に溢れています。
RIP SLYME – Tokyo Classic
こんなにも素で洒落た兄さん方、めった居ません。どのビデオもリリックも今触れてもずっと新鮮でいるのが凄まじい日本を代表するヒップホップグループだと思います。
メジャーデビュー当初からファッション誌に引っ張りだこでしたが、それぞれのスタイルが完全に独立していながらもまとまりのある、グループとして最強のバランスだったのかなと。
2000年代前半の作品は、今改めて触れてみて、凄みのわかる内容です。
FRIENDSHIP. archive
Vol.1 タイラダイスケ(FREE THROW)× Yuto Uchino(The fin.)対談 「FRIENDSHIP.」が目指す新しいアーティストサポートの形とは?
Vol.2 橋本薫×奥冨直人対談|カルチャーとの結びつきから広がる新たな音楽の届け方
FRIENDSHIP.とはカルチャーの前線で活躍するキュレーター達が厳選した音楽をデジタル配信する新しいサービス。
世界中から新しい才能を集め、それを世界に届けることが私達のできることです。
リスナーは自分の知らない音楽、心をうたれるアーティストに出会うことができ、アーティストは感度の高いリスナーにいち早く自分の音楽を届けることができます。
Helsinki Lambda Club
2013年夏、西千葉でバンド結成。「PAVEMENTだとB面の曲が好き」と豪語するボーカル橋本を中心とした日本のロックバンド。無理やりカテゴライズするならば、ニューオルタナティブといったジャンルに分類される。
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奥冨直人
平成元年・埼玉県生まれ。渋谷にあるFASHION&MUSICをコンセプトにしたショップ『BOY』のオーナー。DJ活動も地域・ジャンル問わず精力的に行う。インディーシーンに詳しいことで知られ、TOMMYの愛称で親しまれている。
RELEASE INFORMATION
Good News Is Bad News
Helsinki Lambda Club
配信&CD-R付きTシャツシングル
2020.2.15 T-shirt+CD-R
※ライブ会場限定発売
1. Good News Is Bad News
2. Debora
3. KIDS
ストリーミングはこちら
EVENT INFORMATION
「Good News Is Bad News」release tour “Good News For You”
一般発売: 福岡・仙台・札幌・金沢・新潟公演 12/21(土)
名古屋・大阪・東京公演 1/25(土)
料金:前売り 3,300円(税込・ドリンク代別途)
2/23(日)仙台enn2nd
開場 17:30 / 開演 18:00
ゲスト:ナードマグネット
2/29 (土)札幌COLONY
開場 17:30 / 開演 18:00
ゲスト:No Buses
3/7(土)金沢GOLD CREEK
開場 17:30 / 開演 18:00
ゲスト:No Buses
3/8(日)新潟CLUB RIVERST
開場 17:30 / 開演 18:00
ゲスト:No Buses
3/14(土)名古屋APOLLO BASE
開場 17:30 / 開演
18:00
※ワンマン
3/15(日)梅田Shangri-La
開場 17:30 / 開演
18:00
※ワンマン
3/20(金祝)渋谷CLUB QUATTRO
開場 17:00 / 開演 18:00
※ワンマン
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