LogicやAbletonのフレーズを人力に変換。最新作『マン・メイド・オブジェクト』
そして今回の最新作『マン・メイド・オブジェクト』では、エレクトロニック・ミュージックからの影響をさらに深化。LogicやAbletonといった音楽ソフトウェアで作成したフレーズをアコースティックな演奏に変換することで、より複雑なフレーズ/ビート・パターンを作り出している。先行曲の“All Res”はまさに彼ら流のエイフェックス・ツインへのオマージュといった雰囲気。その後もブライアン・イーノやジョン・ケージらアンビエントを横断したり、モグワイのような轟音を表現したりする瞬間もあり、スタートからラストまで3人のアンサンブルが雪崩のように展開。ピンと張り詰めた緊張感が全編を漂っている。その姿はまるで『ミラード』の頃のバトルスのようだ。
Battles – Atlas
もちろん、DTM勢などを筆頭に昨今のエレクトロニック・ミュージックのビートは進化していて、ゴーゴー・ペンギンがその最先端に共振しているわけではない。けれども、わざとバグを残したような質感のDTM勢とはおおよそ対照的な、生演奏ならではのしなやかなグルーヴは、本家の真似事ではない個性を獲得。エレクトロニック・ミュージックに影響を受けつつも、エレクトロニック・ミュージックではできない音楽性を手に入れた――。そんな唯一無二のアンサンブルが、ゴーゴー・ペンギンの最大の魅力なのだ。
4月には彼らの最大の魅力=超絶技巧のアンサンブルを体験できる来日公演も決定。ジャズ・クラブからダンス・フロアへ。もしくはダンス・フロアからジャズ・クラブへ。刺激的な活動を続ける3人組に、今こそ大きな注目を!
EVENT INFORMATION
GOGO PENGUIN 来日公演
2016.04.02(土)、04.03(日)
[1st]OPEN 16:00/START 17:00
[2nd]OPEN 19:00/START 20:00
ブルーノート東京
RELEASE INFORMATION
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