イベントの生みの親、プラグ氏が語る新生<HCW>への想い
私たち自身も、1日5アーティストというプログラムをとても楽しんでいました(2日で10組というのはかなり強烈な音楽体験ですよね)。しかし、たくさんのお客さんが<HCW>でやりたいことをすべてやり切るためには、ショーの転換時間がタイトすぎるのが見て取れました。運営する私たちからしても、サイン会などのイベントやプロダクションの転換などショーの間に終えなければならないことを完了させるには、かなりタイトでしたしね(舞台裏のことをお教えすると、会場である<スタジオコースト>は5組のアーティストすべてのプロダクションの転換を行うには少々狭いんです)。つまり、1日5組というのは常に危ない橋を渡っているようなものだったんですね……。
11月から新しい<HCW>のシリーズを迎えるにあたり、1日4組へとアクト数を変更することで、各アーティストのパフォーマンス時間が短くなってしまわないことを保証できます(実際、今回の<HCW>は1アクトの演奏時間が今までより少しずつ長くなっています)。また、ショーの間にもう少し余裕を持たせることで、転換時に何か問題が起こるリスクを減らすこともできます。何より会場にいる皆さんがしたいことを思う存分してもらう時間を増やすことができるのです。それに、終了の時間が遅いことで地方から来ていただく方が最後までライヴを楽しめなかった……なんてこともなくなります。ラインナップの素晴らしさと、チケットの価格にはそれだけの価値があると強く感じていますし、今までの数か月、そして数年間にわたりこのイベントを11回もやってこられたことを嬉しく思っています。
今回のラインナップに関して言えば、ブロック・パーティー、ミステリー・ジェッツ、ドーターといった、私たちにとっても重要なアーティストを再び連れてこられることにワクワクしていますね。しかも、今回は素晴らしい新作を引っさげてです。個人的な想いとしては、2012年のミステリー・ジェッツのパフォーマンスは私の<HCW>史上でもっともお気に入りのライヴのひとつになっています。先日アナウンスされた彼らのニュー・アルバムはとんでもないですよ……。
個人的にも、幾度もの失敗(※Creativeman清水氏とのインタビュー参照)を乗り越えて<HCW>出演が実現した、唯一無二の存在=メルヴィンズを心から歓迎したいと思います。また、最近とても優れた新作をリリースしたクリストファー・オウエンスと、ジュリア・ホルターも迎え入れることになりました。ここ日本で日に日に人気を増していくザ・ボヒカズを呼び戻せたことも嬉しいですね。そして遂にデビュー・アルバムが〈ホステス〉のオフィス 数週間にわたり混乱に陥れた男、ドーニクをご紹介できます。こう振り返ってみると、なるべくして出来上がった<HCW>のように思えますね(笑)。会場でお会いできるのを楽しみにしていますよ!
Andrew “Plug” Lazonby
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