注目のインディーレーベル6社とおすすめ所属アーティスト9組
今カナダで一番勢いのあるインディーレーベルといえば間違いなく〈Royal Mountain Records〉。Mac DeMarco(マック・デマルコ)、Alvvays(オールウェイズ)、METZ(メッツ)などの日本でも人気上昇中のアーティストが多数所属しています。ジャンルの幅も広く、一番バランスの取れたレーベルじゃないでしょうか。
さてようやくですが、ここからおすすめインディーレーベルに所属する9組の紹介をスタートしていきます!
PUP
PUP – DVP (Official Video)
これぞパンクだと言わんばかりの轟音とシャウトで溢れているのにも関わらず、キャッチーなメロディーと思わずシンガロングしたくなるパート満載な彼らの楽曲は、初めて聴いた人をも一瞬で虜にします。熱量たっぷりの彼らのライブは絶対最高でしょと思っているのですが、ツアーバンド故か地元トロントではなかなかライブをやらないので、未だに観たことがありません。帰国前までにはどうにかして観たい……。曲だけでなくPVも最高なので、是非動画込みでチェックしてみてください!
Calpurnia
Calpurnia – Greyhound
2017年に結成されたバンクーバー出身の男女混合バンド。平均年齢16歳!何を隠そうあのNetflix大人気シリーズ『ストレンジャー・シングス』にマイク役として出演中のフィン・ヴォルフハルトが率いるバンドです。世界中が注目するデビューEP『Scout』を先日6月15日にリリース! 聴く限りでは、Twin Peaks(ツイン・ピークス)やHiNDS(ハインズ)のようなローファイ・ガレージサウンドの印象を受けました。(実際に、Twin Peaks(ツイン・ピークス)の“Wanted You”のカバーをしている動画をYouTubeにアップしています) 8月にモントリオールで開催されるカナダ最大級のロックフェス<Osheaga 2018>への出演も決まっており、幸運にも、僕も彼らのライブを観ることができそうで楽しみです。
モントリオールを拠点とする〈Arbutus Records〉。前述の〈Royal Mountain Records〉同様に、現カナダ・インディーシーンで最も勢いのあるレーベルの一つです。Grimes(グライムス)、TOPS(トップス)、Blue Hawaii(ブルー・ハワイ)に代表されるような、浮遊感のある良質ポップスのサウンドが特徴的なアーティストが所属しています。
Moon King
Moon King – I’ve Stopped Believing
トロント出身の男女シンセポップデュオ・Moon King(ムーン・キング)。ノイジーなギターで疾走感溢れるシューゲイズ・ドリームポップ・サウンドだったデビュー当初から一変。最近の楽曲はよりポップに、4つ打ちベースで踊りたくなるような、インディーダンス志向にシフトチェンジしています。今後DJする際には、お世話になる機会が増えそうです。
デザイナー兼ミュージシャンとしても活動しているダニエル・ロマーノがレーベルオーナーを務める〈You’ve Changed Records〉。これまであまり目立った活動をするアーティストがいなかったのですが、ここ最近になってブレイクが必至の若手バンドたちが増え始めました。その筆頭株であるPartner(パートナー)を紹介します。
Partner
Partner – Play the Field [OFFICIAL VIDEO]
大学時代の友人同士で結成されたウィンザー出身の女性ロックデュオ。“Breeders(ブリーダーズ) meets WEEZER(ウィーザー)”といったまさに王道オルタナ・パワーポップ全開。エモーショナルなギターフレーズと、ボーカル2人の耳触り良く切ない歌声は、パワーポップ青春世代のリスナーを完全に泣かせにきています。昨年リリースされたデビューアルバム『In Search Of Lost Time』は、ピッチフォークでも高い評価を得ました。
トロントを拠点とする〈Buzz Records〉には、主にオルタナ・グランジ・インディーパンク系のアーティストが所属しています。正直、僕もトロントに来るまで、所属アーティストの名前もレーベルの存在も何も知らなかったのですが、今では個人的にカナダで1番注目しているレーベルです! 勢力的に活動を続けている若手が多数所属しており、レーベル・アーティスト双方に勢いと可能性を感じます。所属アーティストどれもかっこいいのですが、今回は特にお気に入りの3組を紹介します。
Weaves
Weaves – Walkaway
2014年にトロントで結成されたインディーロックバンド。曲によって雰囲気が変わるので、これといってカテゴライズするのが難しい個性溢れるバンドです。紅一点ボーカルのパワフルなビジュアル面(アラバマ・シェイクスには叶いませんが(笑)。)もインパクトあって良い感じ。世界中の音楽メディアから賞賛され、昨年のジュノー賞(カナダ版グラミー賞)ではオルタナ部門にノミネートされるなど、国内外問わず高い評価を得ています。現カナダインディーシーンの一角を担う存在です。
Dilly Dally
Dilly Dally – Desire
“Yeah Yeah Yeahs(ヤー・ヤー・ヤーズ) meets Nirvana(ニルヴァーナ)”、最早、Hole直系と言うべきか。切り裂くギターと、歪みのあるでもどこか優しい女性ボーカルがたまらなく最高。自称するソフトグランジという言葉が、言い得て妙なトロント出身のDilly Dally(ディリー・ダリー)。彼らもWeaves(ウィーヴス)同様に、昨年のジュノー賞・オルタナ部門にノミネートされました。2015年の1stアルバム『Sore』以降リリースがないので、早く新曲を聴きたいです!
Lonely Parade
Lonely Parade – I’m So Tired
弱冠20歳! 〈Buzz Records〉で一番フレッシュな3ピースアートパンクバンドLonely Parade(ロンリー・パレード)。10代前半で結成した彼らは、10代にして既にPUP(パップ)、Weaves(ウィーヴス)、Ought(オート)らカナダの人気インディーアーティスト陣との共演を経験しました。9月14日に発売が予定されている待望のデビューアルバム『The Pits』がリリースされた後は、急加速で人気が出ること間違いなし。今のうちにチェックすることをおすすめします!
バンクーバーを拠点とする小さなDIYレーベル〈Kingfisher Bluez〉。2008年当初は音楽ブログの運営のみでしたが、2011年に初のフィジカルをリリースしレーベル業をスタートしました。ジャンル・国籍・キャリアを問わず、様々なアーティストが所属している自由度高めなレーベルです。その中でも今ダントツで人気のある1組をご紹介。
Peach Pit
Peach Pit – Drop The Guillotine (Official)
2014年に結成された、バンクーバー出身の4人組。風船ガムを噛んだようなポップと自称するよう、まさに肩の力の抜けた、心地よい脱力系ローファイ・インディーポップバンド。日々暑くなっていくこれからの季節にぴったりです。昨年、1stアルバム『Being so Normal』をリリースしたばかりですが、YouTubeチャンネル登録数は既に6.9万人超え。その数字を見るだけでも世界中から愛されているのが伺えます。来たる6月22日には、ツアーでトロントへやって来るので楽しみです!
トロントを拠点としたフレッシュなレーベル。Goodbye Honolulu(グッバイ・ホノルル)というバンドのメンバー全員がオーナーを務めています。2013年当時、高校でそれぞれ別々のバンドに所属していたメンバーが集まりGoodbye Honolulu(グッバイ・ホノルル)を結成。後に自主レーベル〈Fried Records〉を立ち上げました。レーベル的にはまだ駆け出しですが、所属アーティストも増え始め、徐々に軌道に乗っています。
Goodbye Honolulu
Goodbye Honolulu – Mother To A Brother (Official Music Video)
2013年結成、トロント出身の正統派ロックンロールバンド。メンバー全員20代前半という若さに加え、その甘いルックスから、地元トロントでの女子人気がすごいことになっています。最近ではKate Nash(ケイト・ナッシュ)、HiNDS(ハインズ)のツアーサポートを務めるなど、アーティストサイドからの評判も高く、人気に加え実力もメキメキと上昇中。