世界へ広がる即興音楽祭＜JAZZ ART せんがわ 2020＞が「コロナウイルスvsミュージック」をテーマに開催｜ヒカシュー、「ミソヅラ団」＋スガダイロー、沖至追悼ステージなど

巻上公一（ヒカシュー）が総合プロデューサーを務める、調布市仙川町から世界へ広がる即興音楽祭＜JAZZ ART せんがわ＞が「コロナウイルスvsミュージック」をテーマに9月16日（水）から20日（日）の5日間、調布市せんがわ劇場にて開催、配信も行われる。

＜JAZZ ART せんがわ＞

＜JAZZ ART せんがわ＞は2008年から2018年まで調布市せんがわ劇場が実施してきた即興音楽とアートのフェスティバル。昨年からアーティストを中心とした「JAZZ ART 実行委員会」（代表：巻上公一）が運営を引き継ぎ、「野生に還る音 親密な関係 生きる芸術」をコンセプトに自主開催している。

今年もケベック州の現代音楽祭FIMAVとのフェスティバル間交流等、国際的なプログラムを予定していたが、海外出演予定者はすべてキャンセルに。また、公園空間等で即興演奏を行い、アーティストと観客と街が混ざり合う屋外イベントも開催が難しくなった。しかしこの状況に屈せず、国内から豪華なゲストを迎えた劇場ライブと、感染症拡大防止のための「三密」対策を逆手にとった「たった一人のためのライブ」を開催する。

JAZZ ART せんがわは、13回目を迎えます。 開催の危機から継続を勝ち取った昨年、 2020年はコロナウイルスとの戦いという新たな難敵が現れました。 ミュージックがワクチンになるなんて夢のまた夢、 地球規模での変動は、人類をどこに連れて行くつもりでしょうか。 知恵あるものが、知恵を使える社会になるために、 息をして、目を開いて、のびのびいきましょう

引用元：JAZZ ART せんがわ

「JAZZ ART せんがわ 2020」2020年9月16日〜20日！

沖至追悼ステージ、福島泰樹「短歌絶叫」、「ミソヅラ団」＋スガダイローなど

劇場でのメインライブは、パリで活躍し、2012年から6年間出演したトランペット奏者沖至（2020年8月25日逝去）の追悼ステージで幕を開け、総合プロデューサー巻上公一率いる「ヒカシュー」（ゲストはサックス奏者梅津和時）、人気の中堅・中村達也、スガダイローらによる「ミソヅラ団と赤斬月」、桐朋学園短大でも長く教えた現代歌人福島泰樹の「短歌絶叫」ステージ等、6つのライブを予定。
　

19日（土）と20日（日）には、劇場ロビーで＜JAZZ ART せんがわ＞のシンボル的存在である移動式極小ライブ空間「CLUB JAZZ 屏風」を用いたイベントが行われる。例年は、仙川駅前や公園などを神出鬼没に移動する「CLUB JAZZ 屏風」（屏風で作られた小さな箱）の中にミュージシャンと観客計5名程度が入り、親密な空間での演奏を楽しむイベントであったが、今年は単なる三密対策ではない新たな楽しみ方へと発想を広げ、「CLUB JAZZ屏風」に入場するのは観客わずか1名のみ。吉田隆一（sax）、池澤龍作（perc）、松村拓海（fl）ほか、実力ある常連出演者たちが屏風の外から中に向けて演奏するのを楽しむことができる。各日5名、一人10分の枠で予約を受け付けている。

沖至追悼　JAZZ ART SENGAWA ITARU OKI MEMORIAL【Digest版】

劇場ライブにおいても定員121席のところ観客上限数50名とするほか、客席の消毒や、ライブ中10～15分程度の換気休憩等感染症対策を徹底して開催し、直接会場に足を運べない人に向けて有料で配信も行う。劇場でのライブ、「CLUB JAZZ 屏風」ともにチケットサイトでの予約が必要となる。

昨年の＜JAZZ ART せんがわ＞開催に際して、Qeticでは巻上公一へのインタビューを掲載。「現在の日本が今後の芸術活動に対して施さなくてはならないこと」について語る記事はこちらから。