John Carroll Kirby、〈Stones Throw〉よりリリースされた最新作『Blowout』｜「人生がつらくても、ロウソクが燃え尽きる前に自分自身を楽しむことを歌っている」

ジョン・キャロル・カービー（John Carroll Kirby）が新作ソロ・アルバム『Blowout』を6月30日にリリースした。

＜FUJI ROCK FESTIVAL ’23＞DAY 3にはフルバンドセットで出演｜ジョン・キャロル・カービー、最新作『Blowout』をリリース

ソランジュ（Solange）、フランク・オーシャン（Frank Ocean）、ハリー・スタイルズ（Harry Styles）といったスーパースターから、コナン・モカシン（Connan Mockasin）やLiv（e）といったインディーシーンのミュージシャンまで、様々なアーティストと仕事をしてきたカービー。近年は自身のソロ活動に力を入れており、2年あまりの間に〈Stones Throw〉から5枚ものLPをリリースしている。

彼の新作『Blowout』は、聴くたびに深みや輝き、複雑さが増す、耳から離れないインストゥルメンタルのコレクションであり、これまでで最も野心的な作品だ。2021年、映像撮影のためにコスタリカのプエルト・ビエホに訪れたカービーは、熱帯の鳥・オオツリスドリの鳴き声で朝5時に目覚め、サイケデリックな夕焼けが沈むまでの間に『Blowout』の大半を描き上げた。そしてLAに戻り、洗練されたバンドと共に仕上げられている。薄汚れたモーテルや野生の音など「失敗したユートピア」を想像しながら、コスタリカで地元のミュージシャンと演奏した期間から、本作のインスピレーションが生まれている。

「破壊の瞬間」と「豪華なパーティー」との間で、『Blowout』というタイトルは揺れ動く。アルバムを制作しながら、カービーは詐欺的なフェスと呼ばれた＜ファイア・フェスティバル＞やカルトの「ヘヴンズ・ゲート」を思い浮かべたという。曲は陽気だがどこか哀愁を帯びている本作でカービーは「飢えて満たされずに死んだりする代わりに、みんながユートピアや天国に送られる祭り」を想像しながら、「音楽で想像力を働かせて自身の神話を作り、遊び心と滑稽さを保ちながらも、あまり聖人的にしないようにする」ことを意識したという。「『Blowout』は、人生がつらくても、ロウソクが燃え尽きる前に自分自身を楽しむことを歌っている」と、カービーは語る。

国内の出演では初、＜FUJI ROCK FESTIVAL ’23＞でフルバンドセットを披露

今年3月に〈Stones Throw〉からリリースされたエディ・チャコン（Eddie Chacon）のアルバム『Sundown』のフルプロデュースも手がけたカービーは、絶え間なく独自の世界観の創造を続け、レコードフリークやミュージシャンたちを魅了していくだろう。そんな彼は7月30日（日）に＜FUJI ROCK FESTIVAL ’23＞に初出演が決定。国内での出演では初となるフルバンドセットを披露する。

＜FUJI ROCK FESTIVAL ’23＞には、〈Stones Throw〉から4組のアーティストが出演。ジョン・キャロル・カービーのみならず、エディ・チャコン（追加決定）、ノー・ウォーリーズ（NxWorries – Anderson .Paak & Knxwledge-）、スーダン・アーカイヴス（Sudan Archives）が登場する。ぜひともお見逃しなく。

John Carroll Kirby – Sun Go Down（Official Music Video）