BazbeeStoopとしてALTOと活躍、また数多の客演で存在感を放ってきた東京アンダーグラウンド・ヒップホップ・シーンのMC・JUCEがソロアルバム『Straight Out The SickRoom』をリリースした。さらにJUCEは現在、YoungCee、PERTH、tajima hal、Elizabeth-G、LAGO、Noizy、KSwordとの各シングル作品やREMIX集などの制作を行っており、今年冬にはJUCE&DJ GOAT mixtape(カセット&CD)をリリース予定とのことだ。JUCEのInstagramではこれまで彼が参加してきた作品が紹介されているので、ぜひチェックしてほしい。

BazbeeStoopなどの活躍で知られるMC、JUCEがソロアルバム『Straight Out The SickRoom』をリリース music231020-juce-1
JUCE
いま日本のシーンでオフィシャルアルバムを待たれているMCの一人である。
93年、東京都杉並区生まれ、09年から活動開始。ビートメーカーのALTOとのユニット”BazbeeStoop”のMC。
彼のスタイルはストーリーテリングとは対極のリアル主義であり、日々感じた思いや世の中への不満を淡々とラップしていく。
客演にも多数参加しており、”Feat.JUCE”を目にしたことのあるリスナーもいるのではないだろうか。
その音楽に対するストイックな姿勢は過去の作品数を見れば一目瞭然であり、別名義を含め約15枚の作品を出している。初期作品は手作りのCD-Rでのリリースだったが、北の先人の教えを守って少し質に気を使っていたらしい。
売れ方にこだわり、決してライフスタイルを切り売りしない匿名性の高い活動を徹底してきたが、30歳を超え、正直ドン引きする程の珍事件を潜り抜けて、ココ東京からようやくシーンの表舞台に姿を表す準備が整った。
しかし非常に体が弱い。走れ、ジュース。

『Straight Out The SickRoom』レビュー

表現は誰かに許された手段ではない、表現する方法を探し続けた者がその方法を使って表現をし続ける。ラップはその方法の1つ。アイドルやタレントだってその方法を使うのは自由だ。数を稼ぐため、人気になるため手段の1つとしてその方法を使っている。でもリアルなラッパーは違う。きっと自分のためや仲間のため、生活圏に近い人々に表現を使ってパワーや安心を届けている。昔や今、全部ひっくるめて生身で届けてる。耳で聞いているのに背中を押されてる感じ、根拠はないけどいけるかもって感じ、街中を歩きたくなる感じ、自分が10代のときに聞いたラップはその言葉にならない「感じ」を与えてくれた。言葉から音楽を感じてた。
「Still underground」賑やかなヒーローにはうんざり、こっちは全部見たいんだ、そして全部見せたいんだ。彼が見た景色を自分が見たわけではない。しかし、壁が多いこんな時代に個人から個人に響く言葉が詰まっている。純粋なラップだ。

by ZOROMEGATEN(人化イルミネーション)

JUCE Instagram

RELEASE INFORMATION

Straight Out The SickRoom

BazbeeStoopなどの活躍で知られるMC、JUCEがソロアルバム『Straight Out The SickRoom』をリリース music231020-juce-2-1

TRACKLIST
01.Introduction
02.What The Deal
03.Trust Me
04.Skit01-Roots-
05.Livin The Life
06.2020
07.Skit02-Jaggy Jay-
08.Seven Sence
09.Hey Jucey
10.Outro

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