BazbeeStoopとしてALTOと活躍、また数多の客演で存在感を放ってきた東京アンダーグラウンド・ヒップホップ・シーンのMC・JUCE。10月にソロフルアルバム『Straight Out The SickRoom』をリリースしたばかりの彼が、3曲のシングルをリリースした。近日中にさらなる新作がリリースされるということで、ぜひお楽しみに。下記、レビューが到着している。

JUCE「Protect / Delight」「The Royalty」

10月にフルアルバム『Straight Out The SickRoom』をリリースしたばかりのJUCEが、今度はシングル3曲を一挙にドロップ。
 
YoungCeeとのスムーズな掛け合いが楽しめる『Protect』は、長年親交のあるtajima hal製。国内外のリスナーを唸らせてきた彼のビートに乗った2人のラップはまさに鬼に金棒、マイティーソーにムジョルニア。
 
旧友のYoungCeeとPERTHを迎えた『Delight』は、LAのモンスターのビートに乗せた軽快な1曲。季節でいうと冬、時間帯でいうと真夜中な曲が多い印象のJUCEだが、本作は夏/夜のはじめ頃といった仕上がりで、深夜に活動しない我々にも耳馴染みがいい。
 
自身の内面や焦り、シーンに対する想いを歌った『The Royalty』。NICE DREAMトラックに乗せ、攻撃的かつポジティブな鋭いラップに仕上がっている。
 
陽性のマイクロフォン病につき入院中の身であるJUCE。部屋には機材とマイクを持ち込みアルバム1枚、シングル6曲を配信。下北の仙人が言うように、病院の中が暗いと不平を言うよりもまず目の前、火のついたマイクでライム飛ばす。ワンマンアーミーかつ病的なリリース速度を続ける彼の言葉には、便所コオロギを真っ二つにする切れ味がある。
病室にマイクと機材を持ち込み発信中。BazbeeStoopのJUCEがシングル3曲をリリース|tajima hal、YoungCee、PERTHらが参加 music231020-juce-1
JUCE
いま日本のシーンでオフィシャルアルバムを待たれているMCの一人である。
93年、東京都杉並区生まれ、09年から活動開始。ビートメーカーのALTOとのユニット”BazbeeStoop”のMC。
彼のスタイルはストーリーテリングとは対極のリアル主義であり、日々感じた思いや世の中への不満を淡々とラップしていく。
客演にも多数参加しており、”Feat.JUCE”を目にしたことのあるリスナーもいるのではないだろうか。
その音楽に対するストイックな姿勢は過去の作品数を見れば一目瞭然であり、別名義を含め約15枚の作品を出している。初期作品は手作りのCD-Rでのリリースだったが、北の先人の教えを守って少し質に気を使っていたらしい。
売れ方にこだわり、決してライフスタイルを切り売りしない匿名性の高い活動を徹底してきたが、30歳を超え、正直ドン引きする程の珍事件を潜り抜けて、ココ東京からようやくシーンの表舞台に姿を表す準備が整った。
しかし非常に体が弱い。走れ、ジュース。

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RELEASE INFORMATION

Protect / Delight

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JUCE
01.Protect(tajima hal Remix)Feat.YoungCee
02.Delight Feat.YoungCee&PERTH

The Royalty

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JUCE
The Royalty pro.NiceDream

Straight Out The SickRoom

病室にマイクと機材を持ち込み発信中。BazbeeStoopのJUCEがシングル3曲をリリース|tajima hal、YoungCee、PERTHらが参加 music231020-juce-2-1

TRACKLIST
01.Introduction
02.What The Deal
03.Trust Me
04.Skit01-Roots-
05.Livin The Life
06.2020
07.Skit02-Jaggy Jay-
08.Seven Sence
09.Hey Jucey
10.Outro

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