15年にはポップ・シーンにも進出。ジャスティン・ビーバーもシーンに接近!
そんなトロピカル・ハウスがポップ・シーンへのブレイクスルーを果たしたきっかけは、何と言っても15年のこの曲。ジャスティン・ビーバーの“What Do You Mean?”でした。
Justin Bieber – What Do You Mean?
ディプロとスクリレックスによるユニット、JACK Üとの共同作業を経験したジャスティンは、より本格的なアーティストへの転向を目指して音楽性を先鋭化。特に同曲のポップ・ソングとしてのクオリティの高さと最新のトレンドを取り入れたプロダクションは、大きな話題を呼ぶことに。また、ディプロがレゲエを再解釈するプロジェクト、メジャー・レイザーがDJスネークとコラボレーションした15年のフロア・アンセム“Lean On (feat. MØ)”や、マトマの“Feeling Right (Everything is Nice)”に参加していたポップカーンを迎えたアルーナジョージの“I’m In Control”も、トロピカル・ハウスからの間接的な影響が感じられる楽曲と言えるはず。16年にはダンスホールを基調にモダンな洗練性を加えたリアーナの“Work”が、「これもトロピカル・ハウス?」とリスナーの間で議論になりました。
Major Lazer & DJ Snake – Lean On (feat. MØ)
AlunaGeorge – I’m In Control ft. Popcaan
Rihanna – Work ft. Drake
ちなみに、カイゴもキャリアの初期にリミックスを発表したザ・エックス・エックスのメンバー、ジェイミー・エックス・エックスのソロ作は、恐らく昨今のトロピカル・ハウス勢の最大のひな型。11年に発表した彼の初期のソロ曲は、UKベース・ミュージックにスティールパンの音色を加えた南国の太陽を思わせるサウンドが大きな特徴のひとつでした。
Jamie xx – Far Nearer
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