③ ロック・アイコンとして求心力を失わない、ボビー・ギレスピーという男

プライマル・スクリーム=ボビー・ギレスピーの「スゴさ」って? 3つの視点から検証! music160314_primal_3

photo by Sam Christmas

プライマル・スクリームの魅力=ボビー・ギレスピーの魅力と言っても差し支えないとは思うが、同世代のロック・スターたちがどんどん全盛期の面影を失っていく中で、ハゲない・太らない・ファッショナブルの3大要素(?)をキープし続けているボビーはお世辞抜きにカッコイイし、53歳となった今も「ロック・アイコン」としての求心力は1ミリも失っていない。

2013年末にロンドンで行ったライヴでは全身イヴ・サンローランのドレッシーなスタイルを披露していたことも記憶に新しいが、その徹底したセルフ・マネジメント能力は、ディオール・オムを着こなすミック・ジャガーや故デヴィッド・ボウイとも通じる強い“美意識”を感じる。もちろんスカイ・フェレイラやハイムとコラボしたり、「ローンレディやグウェノー、あとはエンジェル・オルセンがお気に入りなんだ!」とオフィシャル・インタビューでも語っているように、とにかく「感性が若い」ことも秘訣と言ったところか。

Amsterdam, January 1992. Photograph by @derekridgers

Primal Screamさん(@primalscreamofficial)が投稿した写真 –

Thanks to everyone who watched us #6musicfestival Bristol Motion club.

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Japan 1990 Photograph by Grant Fleming

Primal Screamさん(@primalscreamofficial)が投稿した写真 –

ちなみにボビー、昨年末に個人名義でコンピレーション作品『ボビー・ギレスピーが好きな曲を選んだら、うつろな日曜の朝みたいになっちまった……』を発表しており、13thフロア・エレベーターズからビーチ・ボーイズ(3曲も!)、バーズ、ティム・バックリィなど計20曲をセレクトしている。これは前作『モア・ライト』をプロデュースしたデヴィッド・ホルムズからの企画だそうだが、ボビーの音楽的ルーツを嗅ぎ取る上でも重要な1枚となっているため、『カオスモシス』とあわせてチェックしてみてほしい。

"CHAOSMOSIS" Vinyl just came in. So excited! ☠??⚡️⚡️ Photograph by Laura Kelly Cover art by Jim Lambie

Primal Screamさん(@primalscreamofficial)が投稿した写真 –

2月にジザメリが『サイコキャンディ』(1985年)の再現ライヴを行い、GWにはアンドリュー・ウェザオールがジャパン・ツアーを予定、そして6月にはストーン・ローゼズの武道館公演……と、関連アーティスト/バンドの来日が続くだけに、プライマル・スクリーム本体の来日決定が待ち遠しいところだが、2016年は何度目かのプライマル再評価の波が来るような気がしている。ボビーいわく「エモーショナルなアルバムを作りたかった」という新作『カオスモシス』は、そんな機運にジャストで応えてくれる傑作だ。

RELEASE INFORMATION

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