韓国のインディペンデントシーンのみならず海外からも高い評価を受ける3人組SE SO NEONが、新曲“JAYU(「自由」の意)”を本日から全世界配信。Pitchforkの「2020年BEST ROCK ALBUMS 35」にも選出されたバンドによる2021年の躍進を予感させる、マイルスストーンとも呼べる1曲がリリースされた。

1st EPの『Summer Plumgage』では「新たな出発」、「若さ」、2nd EPの『Nonadaption(非適応)』では「社会性」、「恐怖」、「人生におけるオルタナティブな姿勢」を表現したSE SO NEON。それらを経ての今作のテーマとなるのは「自由」は、来年ついにリリースが予定されている1stフルアルバムの先端を垣間見ることができる。

새소년(SE SO NEON)‘자유(Jayu)’ Official Teaser

公開されている“JAYU”にティザー映像には、俳優のユ・アインが出演し話題に。また、バンドメンバーのソユンは、シングルリリースに先立ってファン2,000人に手紙を執筆。リリースまでのストーリーが綴られた全文は公開されているので、是非下記もチェックを。素晴らしい内容になっています。

A Letter from Soyoon

SE SO NEONのニューシングルがもうすぐ発売されます。
こんにちは、ファン・ソユンです。みんな今日はどんな一日を過ごされているのかなとふと思うことが多い昨今ですが、私は心穏やかに、かつ大胆に、作品づくりに力を入れています。でも作品作りのときって、すごく神経過敏になって、その反動で体がガタガタになるんですよね。心も体ももっと健康なまま創作活動ができたらいいのですが、、、今のところ毎回こんな感じです。皆さんも健康でいてくださいね。2020年は誰にとっても自分を見つめなおす機会が多かった1年だったように思います。SE SO NEONにとってもそれは同じでした。でも、自分へ問いかける年が過ぎて、その問いに答える年が来たので、戻ってきました。
 
さて、本題の話に入りますが、まずは私の今までのヒストリーを少しだけ書かせてください。
私はソウルで生まれ、無認可のオルタナティブスクールに小・中・高とに通っていました(その後大学受験をしなければ苦労して学位を取らなくても生きていけたかもしれないのですが。。。)。野山に囲まれたすばらしい環境で友達と思いっきり遊んだり、やんちゃな性格ででトラブルメーカーでありながら物思いに耽ったり、音楽とギターという自分の好きなことに没頭するすこし変わった子でした。19歳の時にライブハウスに出演する機会があって、その時に初めて人前でまともに歌ったんです。
その後、映画の勉強をするために大学に進学していた時に、好きだったレコード会社からアルバムを出さないかという話があり、20歳の時にSE SO NEONの1st「Summer Plumage」を作りました。リリース後は忙しくなってきて、フルタイムのミュージシャンとして活動できるまでになっていました。でも、今までとは違った大きな世界に足を踏み 入れることになって、必ずしも自分と同じ考えを持つ人ばかりじゃない、という現実を受け入れることが難しかったのか、それからの1年間は、誰かに襟を掴まれているような感覚で活動を続けていて、そんな中で作ったのが「Nonadaptation(非適応)」です。
 
そしてその後、これから何を伝えていけばいいのか、どうやって恐怖に立ち向かえばいいのかゆっくり考えました。
どうしたら一番完全な自分を取り戻せるのか?自分の中に答えを探している時に「Jayu(自由)」という言葉が浮かびました、自由について考えるとたちまち自分の中に巣食っていた恐怖が消えてしまうくらい、とてもパワーに満ちた言葉でした。
そしてこの言葉が浮かんだのは、今までに自分が手放したもの、そしてこれから見つけるものが、現代という時代や世代の表現からはずれているものだからかもしれません(個人的には「時代」も「世代」もあまり好きな言葉ではないです)。
 
私は今までSE SO NEONを通じた表現に身を投じてきましたがが、私たちの作品を聴いてもらうことが、長い間忘れていた「自由」を思い出す時間として機能することを願っています。世界は未だ色褪せたままの2021年が始まりましたが、SE SO NEONの音楽がいつまでも皆様のそばにありますように。音楽、ライヴ、そしてそれ以外のいろんな楽しいことを両手にたくさん抱えて新年を迎えたいと思います。それではまたお会いしましょう。
 
2021.01.12
愛を込めて
ソユン
SE SO NEON、「自由」をテーマにした躍進の新曲『JAYU』をリリース。MVには俳優のユ・アインが出演 music21020-sesoneon-1
SE SO NEON
左から、パク・ヒョンジン(b)、ソユン(v/g)、ウ・ス(dr)
SE SO NEONは、2016年にソウルで結成された韓国のバンド、ソユン(ボーカル/ギター)、ウ・ス(ドラム)、パク・ヒョンジン(ベース)の3人で構成されている。ブルース、サイケデリックロック、ニューウェーブ、シンセポップなど、幅広い音楽的影響を受けている。ソユンの魅惑的なボーカルと情熱的なギタープレイ、ヒョンジンの洗練されたグルーヴィーなベースライン、ウ・スの独特なドラミングを取り入れたライブパフォーマンスが注目を集めている。
2017年6月にデビューシングル“A Long Dream”をリリースし、10月には6曲入りEP『Summer Plumage』をリリースし、高い評価と人気を博した。2017年11月にデビュー EPをリリースした後の彼らの初のヘッドライン公演は即ソールドアウトとなった。2018年、韓国音楽賞の「ルーキー・オブ・ザ・イヤー」と「ベスト・ロック・ソング・ オブ・ザ・イヤー」を受賞。そして、リーパーバーンフェスティバル(ドイツ)、モダンスカイフェスティバル(アメリカ&カナダ)、サマーソニック(日本)、SXSW(アメリカ)など複数の国際フェスティバルに招待された。

2019年には、東京、台北、シンガポール、バンコクを巡る「Hello、World!tour」を終了した後9月にニューシングル“Go Back”をリリースする。2020年、SE SO NEONは、ギターブランド、フェンダーによる次世代のグローバルアーティストに向けたサポートプロ グラムのメンバーとしてノミネートされるや、アメリカのSXSWやUKのThe Great Escapeなどの世界的なショーケースフェスティバルに招待された。同年2月に2枚目のEP『非適応』をリリースし、5月にシングル“NANCHUN”を再リリース。そして彼らの新章を告げる新曲“Jayu”の発表で2021年の活動をスタートする。SE SO NEONという名前は、地元ソウルの書店で、ソユンが1980年代のデザインに関する本で偶然見つけた同名の韓国の古い子供向け雑誌にちなんで名付けられた。「SE」は「新しい」と「鳥」の両方を表し、「SO NEON」は名詞「少年」を表す。

RELEASE INFORMATION

JAYU(自由)

SE SO NEON、「自由」をテーマにした躍進の新曲『JAYU』をリリース。MVには俳優のユ・アインが出演 music21020-sesoneon-2

SE SO NEON
2021.02.05(金)
流通:POCLANOS
LABEL:MAGIC STRAWBERRY SOUND

作詞:Hwang Soyoon
作曲:Hwang Soyoon 編曲:SE SO NEON, Kim Hanju

SE SO NEON