シンセ・ポップがとにかくアツい！今年のサマソニ注目アクト！

いよいよ直前に迫ってきた＜SUMMER SONIC（以下、サマソニ）＞。皆さん、観たいアクト、その日の動き方、マイタイムテーブルはお決まりでしょうか？　とりあえずファレル（・ウィリアムス）はマストであとはまだ決まってないなー。てな方、いらっしゃいませんか？　もちろん、フェスは参加するだけで高揚感を感じられて楽しいもの。でも、やっぱり基本はライブですから。そんなの言わずもがな、ですよね。行く人にはとにかく最高の＜サマソニ＞にしてもらいたい。で、そのお手伝いをちょっとだけでもいいので、できたらな。とか差し出がましいこと考えているわけです。いや、下心ゼロですよ。

今年はシンセ・ポップ勢がとにかくアツいんです。キャッチーなメロディーときらきらしたシンセの音によって、曲を聴いたことのない人も聴くとすぐに体を揺らし、自然と笑顔になる。そんなシンセ・ポップのトップランナーから、これからブレイクが期待されるニューカマーまで幅広く集まった今年の＜サマソニ＞。外れなしの鉄板アクトをちょっとご紹介いたします。

鉄板シンセ・ポップアクトその1. パッション・ピット

まずは、泣く子も黙る世界一甘美なエレクトロ・ポップ・バンド、パッション・ピット。2008年、デビューEP『Chunk of change』をリリース。そのリード曲“Sleepy Head”が発売されるや否や初週のみで15万ダウンロードを達成し、一躍世界の注目の的に。その後、2010年には＜サマソニ＞への初出演。2012年に発売されたセカンドアルバム『ゴッサマー』で全米初登場4位、デジタル・アルバム・チャート1位を獲得。その年の＜サマソニ＞にも出演し、圧巻のパフォーマンスでオーディエンスを完全魅了しました。

Passion Pit “Lifted Up (1985)” Live Performance

シーンを代表するバンドへと成長したパッション・ピット。その全てのタクトを振るマイケル・アンジェラコスが実は双極性障害（躁鬱病）で長年闘病を続けていることを明かしています。彼が生みだす圧倒的にユーフォリックなポップ・ミュージック。精神疾患を患っている人間がダークサイドに堕ちることなく、その体験を最高にポップな音楽としてアウトプットしている。もしかしたらその振り幅が彼の音楽の最大の魅力で、だからこそ曲を聴いた時に「楽しい」だけではない、何か狂気に似た感情が湧きあがるのかもしれません。最新作『キンドレッド』は彼の妻に向けたラブ・レターとして作られたアルバム。「僕は誰とも分かり合えないと思って人生を生きてきた。そして常に誰かを求め続けてきた」と語るマイケル。誰もが孤独であるけれど、決して一人ではない。もちろんキラッキラのポップソングばかり。踊り狂いましょう。

鉄板シンセ・ポップアクトその2. スモールプールズ

そんな最高のバンド、パッション・ピットを輩出した名門レーベル〈ネオン・ゴールド〉主催のイベント＜Popshop＞のヘッドライナーとして出演し、大きな話題となったバンド、スモールプールズ。パッション・ピットやフォスター・ザ・ピープルに続くシンセ・ポップの新人バンドとして大注目の４人組です。日本でも彼らのセルフタイトルEPが大きな反響を呼びました。普段洋楽をあまり聞かない友人も「すごいイイ！」とインスタグラムにアップしていたのがとても印象的だったのを覚えています。彼らの楽曲は、ヒットシングル“Dreaming”を筆頭に、一緒に歌いたくなる、というのが最大の魅力。どの曲も激キャッチーです。

Dreaming (Hard Rock Hotel’s The Sound of Your Stay Music Lounge at Lollapalooza 2014)

スモールプールズの始まりは2007年、ボーカルのショーンとギタリストのマイケルとの出会いから。当時別々のバンドに属していた彼らは＜SXSW＞で出会い、音楽好きということで意気投合。泣かず飛ばずのバンドに嫌気がさしていた二人は2011年にLAへと渡ります。なんの計画もなく。そこでベーシストのジョーと、ドラマーのボーと出会い、役者がそろいます。そこで１年間、悪戦苦闘しながら作り上げたのがデビューEP『Smallpools』。翌年は北アメリカ全土のツアーをこなし、ツワモノぞろいのバンドとの共演によって成長し、バンドの強みを再確認した彼ら。その叩き上げられた１年間の経験を活かし、待望のフルアルバム『Lovetap！』を完成させます。傍目には順風満帆に見える彼らの活動。しかし、どうやらそれだけではなかったようです。ドラマーのポーは「僕らはみんな、成功しなかったいくつものプロジェクトに時間を割いてきたんだ。」と語ります。長く苦労して育ててきた芽が、いよいよ花開こうとしている今のスモールプールズ。必見です。

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