とんかつDJアゲ太郎が、フロアをアゲるためにかけている曲を検証

アゲ太郎がこの「Flur」の曲をかけているコマに「Fu〜Fu」というセリフがあることから、「Blur」の“Song2”がモチーフであると確信する。ドラムソロから始まるイントロがテンションをアゲるROCKのアンセムだ。

1997年に発表された5th Album『Blur』に収録。リリース時に「ブリットポップは死んだ」とフロントマンのデーモンが発言したことでも話題になった。

フロアにいる誰もを笑顔にすることができる名曲中の名曲。有名なタイトルだが実はこの曲の舞台は9月でなく12月である。12月に再会した男女が、「9月のあのPARTYの事を覚えているかい？」という事を歌っている。

ちなみに「MOUNTAIN OCEAN ＆ SUN」とはモスバーガーの頭文字でもあることから、作者はモスバーガーが好きなのだろうかと推測できる。

PepperではなくSpice。90年代に世界中で大ヒットしたイギリスのアイドルグループ、「Spice Girls」がモチーフである。全世界37カ国のチャートで1位を獲得したという大ヒット曲だ。息のあったラップの掛け合いから一転、POPなメロディが印象的。

メンバーのヴィクトリアはこの曲のヒットののち、フットボールイングランド代表デヴィッド・ベッカムを射止める。

同じ「Bee Gees」の“Nights on Broadway”と迷ったが、ジャケットの雰囲気と、アゲ太郎の選曲ならこちらかなと思い選出した。「Bee Gees」は1955年にデビューし、2000年代まで活動していた大御所男性ヴォーカル・グループである。

社会現象にもなった映画『サタデー・ナイト・フィーバー』で劇中歌として使用され、この映画の影響から、ダンスで踊り熱狂することを「フィーバーする」という言葉が生まれた。

アゲ太郎の選曲はやはりアガるものが多かった。ただしアガる曲をかけるだけでフロアがアガるなど、DJはそんな簡単なものではない。フロアをアゲているのは楽曲も理由のひとつだが、アゲ太郎のDJとしてのスキルの賜物だろう。

モチーフである楽曲を探してみることも、このマンガの楽しみ方のひとつではないだろうか。