渋谷は宇田川町にあるWWWの7周年、そしてWWW Xの1周年を記念した新シリーズ<Emotions>が両店合同スペシャル企画として2017年10月6日(金)に初開催。
発表時から話題となった出演者ラインナップは、tofubeatsをはじめ、Alfred Beach Sandal + STUTS、KID FRESINO、C.O.S.A.、ZOMBIE-CHANG (BAND SET)、CHAI、PARKGOLF、MIYACHI、MonyHorse、PETZ、kZm、ゆるふわギャングと、今話題のアーティストたちばかり。
またDJでは、Aspara、S-LEE、KOTSU(CYK)、Daigo Sakuragi (D.A.N.)、The Chopstick Killahz 、YonYonが登場。WWW、WWW X、WWWβの3ステージでそれぞれのアーティストが出演。19時から終電前の24時まで、超濃厚な音楽体験を届けた<Emotions>を振り返ってみましょう。
Event Report:<Emotions>
2017.10.06(金)@渋谷 WWW/WWW X
イベント当日はあいにくの雨。しかし、<Emotions>のオープニング時刻にはすでに会場には多くの人が溢れており、イベントの話題性を再確認することに。
CHAI@WWW X
オープニングは<FUJI ROCK FESTIVAL ’17>ではROOKIE A GO-GOを超満員にした「NEO – ニュー・エキサイト・オンナバンド」CHAIが登場。
10月25日にリリースされたファーストアルバム『PINK』のツアーは、11月23日(木)に渋谷WWWで開催される東京公演も含めて売り切れ続出。今最もホットで、どうにかしても観たいバンドのステージは、エネルギッシュかつキュート。パフォーマンス後は「CHAIがオープニングで良かったのか!?」と口にする方も。
Alfred Beach Sandal + STUTS@WWW
続いて、超満員の中で始まったのが、Alfred Beach Sandal + STUTS。今年の6月にリリースされたミニアルバム『ABS+STUTS』で新鮮でソウルフル、つい体を揺らしてしまうサウンドを届けたのが記憶に新しい。
去年の年末にWWWにてPUNPEEを客演として迎えて『夜を使いはたして』のリリースパーティーを行ったSTUTSが、今回はAlfred Beach Sandalとともに登場。現在大活躍中のSTUTSはステージ上でもMPCを叩いてその音を作り出し、Alfred Beach Sandalはギターを弾きながら歌い、オーディエンスを盛り上げた。それにしても、WWWは音が良く、STUTSのビートとの相性はバッチリ。
MCでは2人同士に水を飲んで謎の沈黙を生み出し観客の笑いを誘ったり、Alfred Beach Sandalは「ちょっとギターしまっていいですか」と独特の間を作り出したりと、彼ららしい空間に夢中に。最初からボリューミーなサウンドを浴びせ続け、最後は“Horizon”で終了。イベント2組目のセットとは思えない満足感を味わうことに。
KID FRESINO@WWW X
Alfred Beach Sandal + STUTSのステージも超満員だったが、WWW Xで行われたKID FRESINOのステージもまた超満員。
1MC1DJでシンプルにデザインされたステージでは、KID FRESINOが淡々とクールにパフォーマンスを披露。途中「ごめん飛ばした!」と場を和ませながらも、最後は “Salve”で締めくくった。パフォーマンス中に垣間見せたKID FRESINOの笑顔にやられた人も多いはず……!
ゆるふわギャング@WWW X
KID FRESINOのパフォーマンスが終わった直後に、同ステージではゆるふわギャングがスタート。今年の4月28日に初のワンマンライブ<Mars Ice House Release Live>を、9月8日にはデビューアルバム『Mars Ice House』から8本のMVを上映するイベント<Mars Ice House 映像の世界>を渋谷WWWで開催した彼ら。今回はWWW Xでパフォーマンスを披露。
こちらも超満員で始まり、オープニングナンバーの“Hunny Hunt”で、その世界観に一気に引き込むと中盤では “Fuckin Car”で場を盛り上げ、最後は“Don’t Stop The Music”でパフォーマンスを終了。
12月6日(水)には、ゆるふわギャングのフィメールMC・Sophieeが、NENE(ネネ)名義のソロ・アルバム『NENE』をリリース予定とのことで、大注目だ。
ZOMBIE-CHANG(Band Set)@WWW
ゆるふわギャングの裏では、WWWにて人気モデルのメイリンことZOMBIE-CHANGがバンドセットでパフォーマンス。バンドメンバーはメイリンの他に、never young beachの鈴木 健人、ベースはD.A.N.の市川仁也の豪華3人組。
一曲目はバンドセットで再現するモータウンサウンドが印象的な“GOODBYE MY LOVE AND TURN AROUND”。続く“I CAN’T GET TO SLEEP”でグッとハートを掴まれると、“TOKIDOKI”、“LEMONADE”と人気曲を次々と披露。
中盤には「昨日から寒くて、もう蝉も死にました。セミが死んだということで、悲しみを夏とともに捨てていってください。」とメイリンらしいMCで場を和ませ、その不思議な流れから“WE SHOULD KISS”を披露。最後は新曲で締めて、パフォーマンスを終了。終了後には「メイリン、可愛い!」の声も。
tofubeats@WWW X
続いて、WWW Xではtofubeatsがパフォーマンス。WWWからWWW Xに向かう人で大混雑になるものも、開始時間には混雑がなくなり、会場に入ると、とにかくすごい人の数。
超超満員で、始まったtofubeatsのパフォーマンスはPitchforkにも取り上げられた『FANTASY CLUB』の新曲が中心に、ノンストップで進行された。オープニングナンバーは“SHOPPINGMALL”。
その後も踊らずにはいられないナンバーを次々とプレイすると、中盤の“WHAT YOU GOT”ではtofubeatsが「せっかくだから」とDJブースから離れて、マイクを持ち歌い出し盛り上がりを見せた。
続く“This City”では、曲の冒頭に、幻の(?)徳利バージョンの“This City”が流れ、一部のオーディエンスからは歓声が。 “BABY”を披露すると、「今日きた方々はラッキーですね」と一言。そしてtofubeatsが“LONELY NIGHTS”のフレーズを歌いあげると、本曲に客演として参加しているKANDYTOWNのYOUNG JUJUがサプライズゲストとして登場。本イベントのハイライトの1つとも言える盛り上がりを見せ、パフォーマンスは終了した。
MIYACHI@WWW
NY在住日系アメリカ人バイリンガルラッパー・MIYACHIが日本初ライブとしてWWWに登場。日本語と英語でラップをするとのことだったが、パフォーマンスでは両言語うまく使い分け、オーディエンスを驚かせた。
「力、松井秀喜/9回裏の佐々木」のフレーズで話題となった“9回裏のSASAKI”、や「喋り方がわさび」のフックで日本語ラップに衝撃を与えた“BAD & ブジ(Migos REMIX)”では、ラップを口ずさむオーディエンスも。今後の活動に期待だ。
C.O.S.A.@WWW
今年の5月20日にWWW Xで開催された<Diagonal〜新曲披露の回〜>、8月11日(金)にまたWWW Xで開催されたSummitによる<AVALANCHE 7>に出演し、圧倒的なパフォーマンスを披露したC.O.S.A.がMIYACHIに続いてWWWに登場。
オープニングナンバーはRAMZAによる不穏なトラックが印象的な“My Say”。ブルーの照明でバチっと決まったステージで、C.O.S.A.の存在感、そして紡がれる言葉はやはり圧倒的。ラストナンバーは“Girl Queen”で締め、<Emotions>もとうとう終盤に。
MonyHorse、PETZ、kZm@WWW
<Emotions>の終盤戦はMonyHorse、PETZ、kZmで突入。“UP IN SMOKE”でパフィーマンスを始めると、パフォーマンス終了までオーディエンスはひたすらクレイジーに踊り続けた。
踊り足りない人たちには、PARKGOLFがエレクトロ、DJ Asparaが心地良いハウスを、DJ YonYonが縦乗りのヒップホップ系の音楽を提供。WWWβでは、体が揺れてしまう音楽がKOTSU (CYK)、Daigo Sakuragi(D.A.N.)、The Chopstick Killahz、S-LEEによって演出された。
PARKGOLF@WWW X
DJ Aspara@WWW X
KOTSU@WWWβ
Daigo Sakuragi(D.A.N.)@WWWβ
The Chopstick Killahz@WWWβ
NonameやMOUNT KIMBIE、そしてOMSBも出演したceroとDC/PRGの対バンなどが開催されたWWWとWWW Xのアニバーサリーイベントの皮切りとなった<Emotions>。次回開催時はどのようなアーティストが出演するのでしょうか。
ABS+STUTS、MIYACHI、ZOMBIE-CHANGら出演“Emotions”@WWW
tofubeats、ゆるふわギャング、CHAIら出演“Emotions”@WWW X
YonYonが韓国音楽シーンの魅力を語るコラム『NO MORE JETRAG』が連載中!
Photo by Ray Otabe(WWW 、WWW β)、Goro Kosaka(WWW X)
Text by Koichiro Funatsu