この夏Qeticが「期待の若手バンド」として注目する2人組ガールズロックバンド、yonige。彼女たちの夏フェスシーズンを追いかける「Qetic×yonige全フェス追っかけライブレポシリーズ」がいよいよ始動!

昨年19ものフェスに出演したyonigeは以降もライブの現場で精力的に活動し、今年に入ると地元・寝屋川での初のホールワンマン<寝屋川総取>を成功させた他、惜しまれつつ活動の完結を決めたチャットモンチーの<こなそんフェス2018>にも出演。そしてこの8月からは、yonigeが出演する8つの夏フェス会場限定で、夏フェス限定シングル『リボルバー』をリリースする。この日はその最初の場所となる<ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2018>の開催2日目に登場。今年のyonigeの夏フェスが、この場所からはじまっていく。

昨年も<ROCK IN JAPAN FESTIVAL>に出演し、約4000人収容の「HILLSIDE STAGE」を沸かせたyonigeだが、今年は大型ステージのひとつ、約1万人規模の「LAKE STAGE」に登場。昨年の評判を受けてステージの規模を一気に上げるという理想的なステップアップを果たして迎えたのが、今年の<ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2018>となる。

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ファンが語るyonigeの魅力、お気に入りの曲

会場の国営ひたち海浜公園周辺は、真っ青な空が広がる35℃の猛暑日。入場ゲートをくぐると既に多くの観客が会場に詰め掛け、朝からフェスムード全開といった雰囲気だ。早速アーティストの物販ブースに足を運んでみると……yonigeのブース前にも既に長蛇の列が! まずは会場限定シングル『リボルバー』などを求めて朝からブースに詰め掛けていたファンの方たちに、yonigeを好きになったきっかけや魅力、お気に入りの曲などを聞いた。

ユキノさん

「もともと04 Limited Sazabysが好きなので、4月の<YON FES 2018>に行ったときに『ちょっと聴いてみたいな』と思ってyonigeを観たら、ライブがすごくよくて好きになりました。好きな曲は自分も軽音をやっていて、弾いたことがある“さよならプリズナー”。“リボルバー”も曲が好きです。ワンマンを楽しみにしているので頑張ってください!」

yonige「さよならプリズナー」【Official Video】

ケイタさん

「友達に薦められて知りました。好きな曲は“アボカド”。牛丸さんが可愛いですよね。今日ライブを観られるのがすごく楽しみです」

yonige -アボカド-【Official Video】

カズネさん

「友達にバンド好きな子が多くて、その子たちが聴いていて『かわいいな』と思ったのが好きになったきっかけです。声が可愛いところが好きです。今日初めてyonigeのライブを観ることができるので、すごく楽しみにしています。11月のワンマンも友達と行きます!」

モンチーさん

「友達からオススメされて知りました。好きな曲は“さよならプリズナー”とか、色々ですね。yonigeはシンプルにかっこいいし、今日のライブも楽しみです。“リボルバー”もすごくいい曲だと思いました。水戸のライブハウスにもツアーで来てほしいです!」

yonige「リボルバー」official music video

アサヒさん

「yonigeを知ったのはYouTubeのオススメで“アボカド”が出てきたのがきっかけでした。女性ですけど力強くてかっこいいところが好きです。“リボルバー”も帰ってからじっくりと聴き込もうと思います。今日はフェスなので、フェスらしいライブが観られたら嬉しいです。あと、福島にもライブしに来てください!」

Live Report:yonige
2018.08.05@ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2018

9時30分にはリハーサルがスタート。この時点でも観客がすでにLAKE STAGEに集まりはじめていて、yonigeのステージへの期待値の高さが伝わってくる。その中には昨年のライブを観てyonigeを好きになったというファンも多くいて、メンバーが登場すると早くも会場全体がじわりと熱気を帯びていく。2人も感触を確かめるようにサウンドチェックを済ませると「よろしくお願いします」と伝え、会場から拍手が起こる様子が印象的だった。

そして10時30分になると、いよいよライブ本編がはじまる。ほぼ満員状態になったLAKE STAGEに『ROCKIN’ON JAPAN』総編集長・山崎洋一郎氏が登場してyonigeを紹介すると、大歓声の中メンバーが登場し、“最愛の恋人たち”でライブをスタート! 炎天下の熱気を切り裂くようなギター・ノイズが鳴り響き、観客を一気にyonigeの世界に引き込んでいく。

Qetic×yonige全フェス追っかけライブレポ&インタビュー|ROCK IN JAPAN FESTIVAL/RISING SUN ROCK FESTIVAL編 music180821_yonige_02-1200x800

続いて夏フェス限定シングル“リボルバー”で疾走感溢れるギター・ロックが広がると、そのアウトロから途切れることなく“our time city”のイントロが鳴り、ぐんぐん前に進んでいくようなグルーヴとメロディに乗って観客がさらに熱気を増していく。ここでごっきんが同時間帯の別ステージに出演するBiSHやきゃりーぱみゅぱみゅに触れて、「とんでもない無敵女子たちと時間がだだかぶりですが、yonigeを選んでくれた人たち。あなたたちを一生大事にしようと思います!」と伝えると、牛丸ありさが「私はBiSHときゃりーぱみゅぱみゅが観たいけどな」と加えて会場の笑いを誘う。続いて“センチメンタルシスター”がスタートすると、ふたたびイントロから観客の大きな手拍子が生まれていった。

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yonigeの楽曲はシンプルな編成ながら、疾走感溢れるギター・ロックやパンキッシュな楽曲、バラードなど幅広く、何よりその中で悲しさやいらだち、ときに見せる優しさなど様々な感情が表現されていく。以降も人気曲が続き、『girls like girls』の1曲目となった“ワンルーム”を披露するとそのまま2015年の『Coming Spring』に収録された人気曲“アボカド”へ。ここではふたたび観客から手拍子が生まれ、観客の熱気がピークに達していく。その熱気を“沙希”で一旦落ち着かせると、サポートドラマーを含む3人が向き合い、ドラムの4カウントに乗ってはじまったのは“悲しみはいつもの中”。パンキッシュな演奏とサビで広がるコーラスがLAKE STAGEにぐんぐん広がっていった。

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ここで観客に「ありがとう」と伝えると、続いてMCでは昨年の出演を振り返る。牛丸ありさが「去年色んなフェスに出させてもらいましたけど、その中でもお客さんの反応で一番記憶に残っているのが<ロッキン>でした」と感謝を伝え、ごっきんがペットボトルの水を頭からかぶって気合を入れると、観客もそれに大歓声で応える。最後は「大阪寝屋川のyonigeでした。また会いましょう!」と告げて“さよならプリズナー”で大団円。yonigeの楽曲の中でも屈指の人気を誇る疾走感溢れるギター・ロックでステージを締めた。

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この日はギターの音を途中スピーカーが上手く拾わない瞬間があるなど多少のトラブルはあったものの、フェスではそれも魅力のひとつとなる。それよりむしろ、yonigeの楽曲自体の魅力や、疾走感溢れるギターとリズミカルなベースが生む豊かな表現力が改めて感じられるステージだった。熱気冷めやらぬライブ終了直後のメンバーに感想を聞いた。

Interview:yonige

——今回が夏フェス限定シングル『リボルバー』が発売される初めてのフェスになりました。ライブを終えてみての感想はどうですか?

牛丸ありさ(以下、牛丸) それをMCで言うのを忘れてました!

ごっきん まじで忘れてました(笑)。

牛丸 あと、この暑さでバラードをやるのは失敗だったかな……。

ごっきん マジで暑かったからね(苦笑)。でも、すごく楽しかったです。

——今年はより大きな「LAKE STAGE」への出演でもありました。

ごっきん 急にステージもでっかくなってビックリでした。来てくれた人に感謝ですね。

——MCでも触れていましたが、去年yonigeが様々なフェスに出た中で、お客さんの反応について<ROCK IN JAPAN FESTIVAL>が一番印象に残っていたそうですね?

牛丸 去年はわしらのテンションが上がる前に(お客さんが)爆裂する感じで……!

ごっきん 人が飛んでました(笑)。普段ステージに上がってもお客さんからヤジが飛んでくることはないんですけど、<ロッキン>のお客さんは結構投げかけてくれる感じがします。そういうのを無視して、うちらはめっちゃ暗い曲をやったんですけど(笑)。

——(笑)。今日“リボルバー”を演奏してみた感想は? また、今年の夏フェスシーズンはどんなものにしていきたいですか?

ごっきん 今回は“リボルバー”が手に馴染みはじめてから初めてのフェスだったので、そういう意味ではいつも通りの雰囲気で演奏できたと思います。

牛丸 今年の夏フェスでも、多くの人にちょっとでもyonigeを知って帰ってもらいたいです。昔よりも、今の方がそういう気持ちが強くなっている気がしますね。

ごっきん 年々そういう気持ちが強くなっているというか。最初の頃は、内にこもるのが正義だと思っていたんですけど、今は外と交流していくのが楽しくなってきました。なので、今年も頑張っていこうと思います。

Live Report:yonige
2018.08.10@RISING SUN ROCK FESTIVAL 2018 in EZO

EARTH TENTの2組目として登場したのはyonige。野心とは無縁のマイペースなスタイルに反して、飛ぶ鳥を落とす勢いで爆進中の2人。彼女たちへの期待値の高さは、初登場で用意されたそのステージの大きさや、満場のフロアからも十二分に伺えた。

今か今かとと待ち構える観客の中、やはりゆったりと登場した牛丸ありさ(ヴォーカル・ギター)とごっきん(ベース・コーラス)。1曲目に披露したのは“最愛の恋人たち”。真っ赤な照明の中で《灰になってもうどれほど経つだろう/今思えばあなたのことは/好きじゃなかったけど好きだったような》と恋に溺れた人間のやるせない気持ちを唄い上げ、瞬く間に会場を自分たちの色に染め上げた。続いて“リボルバー” “our time city”を披露しMCへ。「改めまして、yonigeです。初めましてのライジングでこんなクソデカいステージを用意してくださって、ありがとうございます。雨宿りで入ってきた人もありがとう」と語ったのち、「私たち北海道が大好きで。何でかって言うと、露骨に食べ物が美味しいから! この後はジンギスカンを食べる任務があります」と熱い北海道愛を露わにしたごっきん。そして次第に強まる雨足に「イヤモニ外すと雨の音がすごいね」と驚いた牛丸だが、その後“アボカド”を筆頭としたとアッパーチューンを披露し、雨で凍てつく多くの観客たちの熱を上げさせた。

その一方で、“沙希”といったしっとり聴かせる曲では、曲中に訪れる一瞬の静寂の合間に雨音が美しく響き、まるで雨も演出のひとつかのようにyonigeの音楽がより深く、色濃く彩られていた。ラストはCMでもお馴染みとなった“笑おう”で大団円。《うまくいかないことが多くても/泣いて生まれてきたから/笑って行こう》と綴られた前向きな詞は、何事もなんとかやっていけそうな勇気を与えてくれる。yonigeの曲は恋愛中の独りよがりな感情に共感させてくれる一方で、こんなふうに希望の光も与えてくれるのだから面白い。計12曲も披露し、初登場とは思えない堂々としたパフォーマンスでEARTH TENTの夕刻を飾ったyonige。途中、雨宿りがてら入ってきた観客の多くが足を止めそのまま聴き入る姿が印象的で、強い雨をも味方につけて一瞬にして自分たちの世界を作り上げた2人がとても頼もしく見えた。彼女たちへの期待値はさらに増え続ける一方だし、一番大きいステージで演奏する日もそう遠くはないのだろうと思いながら、ステージを去る彼女たちの姿を見送った。

text by official

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(C)RISING SUN ROCK FESTIVAL
Photo By Mai Ogawa

Other Photo:yonige

ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2018

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RISING SUN ROCK FESTIVAL 2018 in EZO

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yonigeの夏ははじまったばかり。昨年の『girls like girls』以来待望となるミニアルバムのリリースを前に夏フェスシーズン駆け抜けるyonigeに、今後もさらに密着していきます!

RELEASE INFORMATION

mini album『HOUSE』

Qetic×yonige全フェス追っかけライブレポ&インタビュー|ROCK IN JAPAN FESTIVAL/RISING SUN ROCK FESTIVAL編 yonige_HOUSE

2018.10.03
yonige
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RELEASE INFORMATION

夏フェス会場限定シングル『リボルバー』

※対象の夏フェス会場のみで販売

【販売対象公演】

8月30日(木)新木場サンセット2018 @新木場 STUDIO COAST

9月2日(日)SPACE SHOWER presents SWEET LOVE SHOWER 2018 @山梨県 山中湖交流プラザ きらら

9月8日(土)BAYCAMP 2018 @川崎市東扇島東公園・特設会場

9月9日(日)JA共済 presents RADIO BERRY ベリテンライブ2018 Special @栃木・井頭公園 運動広場

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text by 杉山仁
photo by Viola Kam (V’z Twinkle)