Chapter.2:ジャパニーズインストシーンのホープ

ホープ① ヨソハヨソ
【特集】ジャパニーズ・インストシーンのホープ、ヨソハヨソとjohann。シーンのトレンドを交え、両者の魅力を徹底レビュー! feature131209_instyosowayoso_logo

★Qetic的見解! ヨソハヨソの成分は・・・

ストイック度数40%

ミニマル度数25%

変態度数35%

★その理由は・・・?

実に潔く、そのポリシーを表したバンド名。それ故に、そのスタンスは他のバンドとは一線を画する独自の表現を手に入れようという求道心に満ち溢れている。他者とは異なる存在、それでいて異質。ヨソハヨソはストイックの一語では括れない5人から成るバンドだ。

2008年結成と今年で活動5年目を迎えた彼らにとって、『neandertharloid』は意外にも初めての全国流通盤である。ヨソハヨソの楽曲は結成当初、セッションによるアイデアを主体としたポストロック的サウンド要素が多くを占めていたという。ところが、現在はPCを駆使した楽曲制作にシフト。持ち味の暴力性に緻密さが加わり、構築美を感じさせる、ミニマルで奥行きのあるサウンドに辿り着いた。バンドとして新たなフェーズで完成した1stミニアルバムに収録されているのは、プログレッシブでテクニカルなインストゥルメンタル・ロック。緩急自在な展開を軸にしながらも随所にチラつかせる変態性は、彼らがマニアックな音楽に傾倒している故のものではなく、例えば、一曲の中にどれだけユニークなアイデアを凝縮できるのかという好奇心に基づいた、ごく自然なアプローチだろう。それが結果として、他者とは異なる表現を追求しようとしているように映るのかもしれない。

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ちなみに今作のレコーディング&ミックスエンジニアは、ツバメスタジオの君島結氏が担当。これまでにZ、AS MEIAS、skillkills、uri gagarnといった耳の肥えたリスナーたちに支持の厚いバンドの作品を手掛けてきた氏が関わっていることから、ヨソハヨソの今作に懸ける意気を感じる。さらに補足すると、マスタリングを依頼したのは、Qeticと縁の深い!!!(チック・チック・チック)をはじめ、トータス、ヨ・ラ・テンゴなどの作品を手掛けるSTUDIO SAE。まだまだ無名だが、1枚のミニアルバムに注ぐ熱量は紛れもない本物だ。

“Terraformed”ヨソハヨソ

“Terraformed”ヨソハヨソ(6月21日渋谷WWW)

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