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英国の会社「Dubreq社」が、1968年に子供用のおもちゃとして発売し、デビット・ボウイや、クラフトワーク、その他様々なミュージシャンが使用した事で有名な小型シンセサイザー、「Stylophone」(スタイロフォン)って知ってますか?

1960年代から70年代にかけて、約300万台以上が販売され大ヒットを記録し、1975年には生産が終了したものの、2007年に新機能が追加された復刻モデル、「Stylophone S-1」が発売され現代に蘇りました。コンパクトでレトロでな外観と、お手頃な価格、誰でも気軽にメロディーを楽しめる、そんな小型シンセサイザーなのです。

『Stylophone』には他にもいくつかのバリエーションがあります。高級感のある金属のボディーに3オクターブの鍵盤を搭載し、音色を細かくエディットする事が出来るアナログ・シンセ、『Stylophone S2』。コンパクトなボディーの中に約2オクターブの鍵盤と、ディレイや、アナログ・シンセの基本機能を落とし込んだポータブル・アナログ・シンセ、『Stylophone GEN X-1』などが発売されています。そして今回ご紹介しますのは『Stylophoneシリーズ』の中でも、内蔵のルーパー機能でリズム・パターンを作って遊ぶ事ができるポケット・ドラム・マシン、『Stylophone Beatbox』(スタイロフォン・ビートボックス)という製品です。

一体どんなリズムが作れるのか気になるという方や、何か面白いアイテムを探している皆様に向けて、今回『Stylophone Beatbox』の使用レポートをお届けしたいと思います!

どんな音が飛び出すのか?

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『Stylophone Beatbox』のパッケージはこちらになります。カラフルなボックスを目前に、少年が新しいおもちゃを手にした時のような気持ちになります。どんな音が飛び出すのか期待が高まります。

丸い形をした金属のドラム・パッドが印象的な「Stylophone Beatbox」

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そしてこちらが『Stylophone Beatbox』本体です。本製品はスタイロフォンならではの「スタイラス」というペンを使った演奏ができるユニークなポケット・ドラム・マシンです。幅が約12センチ、奥行きが約15センチ、高さは内蔵スピーカー部分も含めて、約3.6センチと、ポケットに入れるには少し大きいかもしれませんが、小さ過ぎず、大き過ぎない印象です。例えが古いかもしれませんが、CDウォークマンにやや近いサイズ感と言えば伝わりますでしょうか。

黒いボディーと、銀色の網になっているスピーカー部分は「Stylophone S-1」に似ていますが、大きく異なるのは、丸い形をした金属のドラム・パッドです。この部分に「スタイラス」の先端を接触させるとドラムの音色が鳴るように作られています。「Stylophone Beatbox」は3種類のサウンドを切り替える事ができ、ドラム・パターンやベース・ラインをループさせるための録音、ループ機能を搭載。オーディオ・インプットからお気に入りの音楽を入力して、一緒に演奏できるなどの機能も付いています。これから、それらの機能を順番にご紹介します。

単三乾電池3本で駆動、ドラムやベース音色のピッチを調整できる

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本製品を背面から見たところです。まずは、ねじ止めされている電池ボックスの蓋を外して単三乾電池3本を入れます。乾電池はパッケージの中には入っていないので、別途購入する必要があります。丸く窪んだところにあるピッチ・ツマミは、他の「Stylophoneシリーズ」を触った事がある方にはおなじみの形状です。本製品は単体で鳴らすだけでしたらチューニングはそれ程気にしなくても遊べますが、他の楽器と一緒に演奏する時や、音楽に合わせて演奏する場合は、このツマミを回してドラムやベース音色のピッチを調整します。

13個に分割された円形のドラム・パッドには、個性豊かな音色が収録されている

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中央にあります円形のドラム・パッドは13個に分割されていて、それぞれ個性豊かな音色が収録されています。音色スイッチでサウンド・バンクを切り替えれば、26個のドラム音色と、音階になったベース音色を演奏できます。こちらのパッド部分は、1オクターブのキーボードを円形にしたデザインになっていて、内側が白鍵、外側が黒鍵になっています。「スタイラス」ペンの先端で「トン!」と触るとドラム音色が鳴り、ノートの間を滑らせるように弾く事で素早いビートを演奏する事もできます。

それと触っていて気が付いたのですが、ドラム・パッドの縁にある数字が書かれたプラスチックのパーツにも隠れ音色が2つ仕込まれていました。数字の「2.5」、「5.5」と書かれている辺りを軽く押すと、どのパッドとも異なる音が鳴ります。どんな音色かは買ってからのお楽しみです。

ヒューマン・ビート・ボックス、テクノ、エレクトロ系のドラムや、ベースなどの音色に切り替えが可能

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本製品の左側にあります「1」・「2」・「3」と書かれたスイッチは、音色の切り替えスイッチで、3つのサウンド・バンクを切り替える事ができます。「バンク1」はヒューマン・ビート・ボックスのアーティストによるドラム音色が収録されていて、ヒップホップ色が強いです。それらは「ドゥー」、「タッ」、「チッ」といったドラム系音色だけでなく、「ワン」、「ツー」といった掛け声や、「チュクチュク」というスクラッチ系の音もいくつか収録されていて面白いです。

「バンク2」はシンセ・ドラムとパーカッション系の音色が収録されていて、テクノやエレクトロ系のリズムを作る時に効果的です。収録されているキックの音はディケイが長く、「ビー」というキックの代わりに使えそうなエレクトリックな低音といった印象で、「パ!」「トス!」という派手なスネア音色と組み合わせて使うと、中々カッコいいです。それから、ローランドから発売されている往年のリズム・ボックス「CR-78」に良く似た、「チ!」というなチープなスネアと、「コ」、「カ」という軽めのパーカッション系の音色がいい味出してます。「ポーン」といういかにも80年代チックなタムは、テクノ・ポップ系の演奏にもマッチしそうです。ハイハットのオープンとクローズもエレクトリックな音でカッコいいです。

「バンク3」はベース・メロディーです。ベースは音階になっているので「スタイラス」を使ってベース・ラインを弾く事ができます。音色はウッド・ベースをサンプリングしたような、生音系のサウンドです。これらの音色は、内蔵のスピーカーで鳴らすとラジオから聴こえてくるような質感をしていて味があります。ドラム音色を個別にボリューム調節する事はできないのですが、左側面に付いているダイアルを操作すればマスター・ボリュームを調節できます。

内蔵のルーパー機能にドラムを録音してリズムを作る

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次はリズムを作るためのセクションをご紹介します。本製品の右側に搭載されているのは、録音、再生をするためのスイッチです。この「RECスイッチ」に「スタイラス」ペンの先端をタッチすると、内蔵されているルーパーに録音が開始されます。「PLAYスイッチ」は録音したリズムを再生、停止する時に使います。その下にある赤いランプですが、こちらは録音中にドラムを演奏するたびにピカピカと赤く点滅し、録音したドラムを再生する時は赤く点灯するように作られています。

右側面に付いているスイッチは電源オン・オフ・スイッチです。録音したドラム・パターンに納得がいかなかった時は、電源をオフにすれば消去できるので何度でもやり直す事ができます。どんなリズムが作れるのか気になるかと思いますので、「Stylophone Beatbox」を使って、いくつかリズムを作る動画を撮影しました。お楽しみください!

▼STYLOPHONE BEATBOX Demo Play

多少のタイミングのズレは、グルーヴとして楽しむのがおすすめ

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録音、ループ機能を使ってどのようにリズムを作るのか、流れをざっくりとご説明します。まず「RECスイッチ」にペンをタッチした直後に、キックとスネアだけで大まかなリズムを録音します。そしてループさせたい箇所がきたらタイミング良く「PLAYスイッチ」をペンでタッチして停止させ、素早くもう一度「PLAYスイッチ」をタッチします。すると今録音したキックとスネアがループ再生され、そのまま録音できる状態になります。再生されているループに対して、今度は別のドラム音色をオーバー・ダビングしてドラム・パターンを作ります。

そのままたくさんのドラムを重ね録りする事もできますが、音を重ねすぎるとまとまりがなくなってしまいます。ある程度リズムが作れたら「PLAYスイッチ」をタッチし、リズムを停止させます。もう一度「PLAYスイッチ」をタッチして再生すると、今度はドラム・パッドを演奏してもそれ以上は録音されなくなります。このようにすれば録音されたドラムのループに合わせて、自由なスタイルでドラム・パッドを演奏して遊ぶ事ができるのです。

本製品は通常のドラム・マシンのようにクオンタイズ機能が付いていないので、タイミングがヨレたリズムが出来上がりますし、神経を集中してループするポイントを手動で決めるので、上手く行かなかったりする事もあります。ですが多少のタイミングのズレは、グルーヴとして楽しむくらいの気持ちで遊ぶのがおすすめです。人間味溢れ、揺らぎのあるリズムは、通常のドラム・マシンには無い温かみがあり、心が和みます。

テンポ・コントロール・スイッチでスピードを調節できる

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本製品は録音したドラム・パターンのスピードを調節する事もできます。前面の端の方に付いているのが、テンポ・コントロール・スイッチです。見た目はダイアルのように見えますが、中にバネが入っていて指で左右に動かすと自然に中央に戻るようになっています。「カチ・カチ」と何回か動かす事で段階的にスピードが調節でき、左に動かすとゆっくりに、右に動かすと速くなります。

この機能は単に録音された音のピッチが変化するのではなく、ドラム音色のピッチはそのままに、ルーパーに録音されたドラム・パターンのスピードが変化するようになっています。一番速くすると、かなりのスピードになります。録音したリズムを最高速にしたり、最低速に変化させると、単純ではありますが中々面白いです。リズムに自信のない方は、意図的にゆっくりと録音した後で、テンポ・コントロール・スイッチの速度を速め、通常のスピードにする方法がおすすめです。

オーディオ・インプットにミュージック・プレーヤーを接続すれば、お気に入りの音楽に合わせて演奏できる

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後面にはアウトプットと、オーディオ・インプットの端子が装備されています。本製品はスピーカーが内蔵されているので単体で遊ぶ事はもちろん、アウトプット端子からヘッドフォンや外部スピーカーに接続して鳴らす事もできます。その場合、出力はモノラルなので左右のチャンネルから同じ音が聞こえるようになっています。

付属されている3.5ミリ・ステレオ・ケーブルを使って、オーディオ・インプットとミュージック・プレーヤーを接続する事もできます。本製品のスピーカーからお気に入りの音楽を鳴らしながら、それに合わせてドラム・パッドの演奏を楽しんでみてはいかがでしょう。

『Stylophone Beatbox』は、童心に返って楽しめるポケット・ドラム・マシン!

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「Stylophone Beatbox」の使用レポート、いかがでしたでしょうか。本製品はドラムを打ち込むのではなく、内蔵されたルーパーに録音してドラム・パターンを作る、珍しいタイプのポケット・ドラム・マシンです。普通のドラム・マシンと違ってタイミングのズレを補正する機能がないため、人間味溢れる、揺らぎのあるリズムになってしまいますが、これはこれで楽しめます。

それと、きれいなループを作るために、録音状態からタイミング良く「PLAYボタン」を押さなくてはなりません。これが集中力を使うので意外と難しく、上手く行くまで思わずむきになってしまう面白さがあります。慣れるのに少し練習がいるかもしれませんが、リズムが多少揺らいでいても、ループが少しずれていても、なんか面白く、和めるところが本製品の魅力だと思います。

「Stylophone Beatbox」は、本格的なドラム・パターンを作りたいという方よりも、温かみがあってチープな音が好きな方、揺らぎのあるリズムを楽しめる方、童心に返って遊べるガジェットを探している方におすすめです。曲作りが行き詰まった時の気分転換に、お仕事の息抜きに、サンプリングのネタに、プレゼントにも良いのではないでしょうか。音楽を制作されている方は本製品をレコーディングに取り入れてみてはいかがでしょう。チープなサウンドが意外とアクセントになるかもしれませんよ。

興味のある方はぜひチェックしてみてください!

詳しくはコチラ

Mikiya Komaba

Mikiya Komaba

ライター

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