突然ですが、ブーイングを声援に変えるレスラーって、ほんとにすごいと思うんです。長州力も蝶野正洋もオカダカズチカも、最初は会場中からのブーイングを浴びながらも自分の実力でのし上がり、いつしか会場中に大声援の嵐を巻き起こすヒーローになっていきました。でも、基本的にそういうレスラーは勝ち続ける中でブーイングを声援に変えるもの。今回はなんと、負けて負けて負け続けてもみんなに愛され応援され続ける「こけし」こと本間朋晃でボンバイエしたいと思います。
最近「プロレスラー=滑舌悪い」というイメージが広がり、長州・天龍に続く次世代の滑舌悪いレスラーとしてバラエティで活躍中の本間。実は高校生の時に新日本プロレス入団テストを受けて不合格。その後、みちのくプロレス→大日本プロレスで経験を重ね、全日本プロレスで武藤の付き人を務めた後、各団体を転々としながら現在の新日本プロレスに登場しました。始めはけっこうなヒールファイトを繰り広げて、よく会場のブーイングを浴びながら闘ってました。そして、何度闘ってもなかなかシングルマッチで勝てなかった……。ベルトに挑戦するチャンスも何度かありましたが、未だに一度も新日本のベルトを巻いたことがなく、夏の祭典G1クライマックスでは2年越しの17連敗というG1ワーストの新記録を作ってしまいました。しかし、雑草魂で這い上がる本間は絶対に諦めず、次第にその姿に感動した観客は本間を応援する様になっていきました。文章が長くなってもつまらないので、一旦動画で休憩しましょう。当時、チームを裏切った矢野通との因縁の一戦をご覧ください。
▼NJPW – Tomoaki Honma vs. Toru Yano
この試合を見てお気づきの方もいらっしゃると思いますが……そうです、本間の必殺技「こけし」は破壊力はあるものの、とてもとてもよけやすいのです。棚橋や丸藤みたいにトップロープまで上がるのが早くないのも理由の1つだと思いますが、いつもよけられて自爆に終わるのです。しかし、本間は諦めずにこけしを打ち続けます。その為、こけしが決まった時はみんなすごく喜ぶ! 笑う! 立ち上がる!
いつしか「幸運のこけし」「こけしイズハッピー」という言葉が当たり前の様に使われる様になりました。あんなにブーイングを浴びていた本間が、いつの間にか愛されキャラになっていたのです。そんな本間の愛されっぷりがわかる試合をぜひご覧頂きたいと思います。
▼2011.10.16 TANAHASHI&GOTOU&HONMAvsNAKAMURA&YANO&ISHII
いかがでしたでしょうか。まだまだ本間の実力は限界を迎えてないはずですので、みんなで強くなっていく本間を応援していきたいですね。最後に、僕が爆笑したドライブスルーで注文する本間を見ながら、今日のところはお別れにしたいと思います。次回のボンバイエもお楽しみに、それでは。
▼【本間朋晃】ドライブスルーを頼んだら